第一章「境界の巫女」

エピソード1「誰がために」

折れた刃と紅色の少女


 目を覚ますと、そこは見慣れた風景だった。

 目尻に浮かんでいた涙を乱雑に手の甲で拭う。

 壁時計を見ると曜日ようび月曜げつようで時刻は六時ろくじ。起きるには少し早い。


 カーテンの隙間から差し込む朝日。何の変哲もない自室。ベッドがあって、机があって、椅子があって、申し訳程度の折り畳み机が鎮座ちんざしていて、本棚があって、クローゼット。

 壁のフックに掛けられた学生服に、小さな違和感。


「はぁ……」


 久那原春人くなばらはるとは疲れたように額に手をやって、口元を引き結んで起き上がった。

 まだ違和感が消えてくれないようだ。


(さっさと準備するか)


 気怠けだるげな動きでのそのそと立ち上がり、洗面所へ向かう。

 戸を静かに開けて廊下に出ると、音も気配も感じない。どうやらまだ誰も起きていないようだ。ますます音に気を配って階段を降り、洗面所に辿り着く。

 適当に歯を磨いた後、寝汗を落とすためにシャワーを浴びる。その間、ぼんやりと自分の顔を鏡で覗いていると、寝起きであることを差っ引いたとしてもそれは酷い顔をしていた。

 シャワーの後、一度部屋に戻って学生服を着て、再び一階へ。


 それからリビングに行くが、戸を開けても薄暗い光景が広がっているだけだった。

 L字型のソファや大き目の液晶テレビ、モダン系の棚や一転して明るい木目のダイニングテーブルと椅子。そこそこ種類の揃ったキッチン家電たち。


 そして、棚に一枚だけ飾られた、家族写真。

 家族三人で撮った、写真。

 まだ、笑顔だった、子供の頃の自分と両親。

 それは自分が壊した光景だった。


 春人は立ち止まって冷めた目で写真を見やり、しかし静かにまぶたを閉じて、頭を振って思考を振り払った。

 もう終わったことだ。

 どうしようもなく、そしてあの時はああするしかなかったのだから。


 食パンを一枚袋から取り出して、トースターに突っ込む。パンが焼けるまでの間に、コップを取り出して冷蔵庫を開けて牛乳を注ぐ。

 加熱が完了した音がしたので、片手にコップを持ったままパンを引っ掴み、しかし熱いので片手の指を器用に交代で使用してキープ。

 椅子に座って簡素な朝食を頂く。


 その光景は無気力に尽きた。

 リビングの虚空を眺めるその目は、ここではないどこかを視ているように思える。


 やがてパンも牛乳も平らげると、リビングの扉がゆっくりと開き、灯りが付いた。

 春人の視線がすっとそちらを捉える。

 そこには春人の母、久那原久仁恵くなばらくにえがいた。

 春人と目が合うと、寝ぼけまなこながらふっと笑んで「おはよう」と言う。


「おはよう」


 ぶっきらぼうにそう返すと、春人は立ち上がってコップを流しに置く。

 そうして久仁恵と擦れ違うように、


「俺、もう行くから」


 そう言ってリビングの戸を潜った。その背に「いってらっしゃい」と平時と同じ声が届く。

 いつも通りの態度だからこそ、久仁恵は何も言わない。

 春人の行動は、まるで対面することから逃げているように見える。しかし、春人本人にとっては別段そういう意図はなかった。ただ、自分のような子供と接するのは疲れるだろうと、そんな要らぬ気遣いからの行動だった。

 しかし外部からすれば思春期だとばっさり切られることだろう。


 自室に戻って鞄を掴み、そして壁に掛けていたジャケットを手に取る。

 今はまだ五月。気温的に上着は要るだろう。

 あちらでの暮らしに慣れていたこともあって気質が変わってしまったのか、随分時が過ぎたというのに、まだこの学生服を身に付けることにどうにも慣れない。


 時刻は六時三十分。高校までは歩きで十五分程度。

 始業時間まで、少しどころかかなり早い。


(まあ誰もいない学校ってのも悪くないよな)


 静謐せいひつな雰囲気というのだろうか。平時は学生で騒がしい学校も、早朝や夕刻過ぎという時間帯は静かなもので、そういった状態であるなら好ましい場所だった。

 煩わしい人間関係に煩わされないというのは、結構な死活問題なのだから。

 始業の時間までは適当に携帯端末でも見て、時間を流すとしよう。


 そうして春人は自室から玄関に向かい、扉を開いて外へと出た。

 春人の家があるのは中心街から少し離れた住宅街の一角。

 さすがに七時前となると、活動しているのは早めに出社しなければいけない人ぐらいで、まだそれほど近隣の住民は活動を始めていないようだった。


 春人が通う公立八咫之やたの高校は中心街を挟んで反対側にある。


 中心街に向かっていると、遠方に見えるビル街の隙間を縫い、さらに家屋の陰から顔を覗かせた朝日が控えめに照り込んできて、少し目を細める。

 その日は快晴の予報で、朝方でもわかる澄み渡る青空。風は優しくそよぎ、春から夏へとうつろう狭間の季節を感じさせる。ある宅のテレビに映るニュースキャスターは「気持ちの良い日になるでしょう」とコメントしているし、天気図にも余計な物は写り込んでいない。早くに干された洗濯物たちは風にその身を揺蕩たゆたわせている。気温も過ごしやすいもので、爽やかな一日の訪れを予感させるすこぶる心地の良い朝。


 運命はかくして動き出す。



 ◆



「準備は万端整っています」


 黒いスーツの男はそう言った。

 着こなし方は堂に入っていて、普段から着慣れていることが伺える。無骨ぶこつながらガタイは太すぎない。身長は高く、手足は鍛えられていることが傍目はためにもわかる。右耳には無線機が装着されていて、胸元には小型マイクがげられている。誰がしかの声を伝達しているのだろう。

 何より特筆すべきなのは、この国において、小型の自動小銃をジャケットの裏に隠し持っていることだろう。

 要人警護SPとしても少し雰囲気が違うようだ。


 季節柄、数こそ少ないなれど周囲からは虫のさざめく声が聴こえる。十五畳じゅうごじょうほどのたたみ部屋、流しや家電などが見えることから、ここは居間にあたるのだろう。中心街から離れた場所特有の澄んだ空気に満ちたこの場において、男の出で立ちはやはり不自然が過ぎた。


「そう。なによりです」


 男の声に応えたのは二人掛けのソファに行儀よく腰かけた学生服の少女。

 紅い髪をした少女だった。その長さは腰にこそ届かないものの長く、つやもあって美しい。左側頭部付近で全体の長さに対して申し訳程度の可愛らし気な結びが見える。首元にはネックレスがあり、チェーンの先に桜花をモチーフとしたエンドトップが提げられている。

 目鼻立ちは整っていて、髪と同じあかい瞳。唇は血色が良く、何よりその表情、無骨な男を前にしても少女の口元は柔らかな笑みを湛え、波風立たぬ水面みなものように落ち着きはらっている。


「今日この日を迎えることができたのは、みなさんの尽力のおかげです」


 ほどけるように口元の笑みを深めると、少女の傍らに控えていた黒服の女性が首を振った。しなやかな体形で、髪は茶色でアップにしている。年は二十台半ばといったところだろうか。

 この女性も男性と同じように武器を隠し持っている。


「いいえ、お嬢様。全てはあなたが苦難に耐えてこられたからこそのものです。わたしたちの力不足ゆえにご不便をかけ続けて――」

「そんなことはないわ、雛菊」


 沈痛な面持ちとなった女性・雛菊へ、少女はさえぎるるように笑顔を向ける。


「私が殺されずに今日まで生きることができたのはあなたたち一族のおかげ。……感謝こそしても、恨むなどありえないわ」

「しかし」

「やめろ雛菊ひなぎく


 尚も謝罪を繰り返そうとする雛菊へ、男性が呆れたように静止をかけた。


「おじょうは感謝してくださったのだ。ならば我々はとやかく言うべきではなく、変わらず務めを果たすべきだ。違うか?」

「それはそうだが……」


 注意された雛菊はもごもごといまだ申し立てしたそうにするが、男性に威圧されるようにキッと睨み付けられてしゅんとすると、やがて黙って首肯しゅこうした。

 そんな様子を見て、少女は口元に手を当て、ふっと破顔する。


「ふふ、二人は本当に仲が良いわね。さすがは婚約者です、伴蔵はんぞう


 面白可笑しそうに少女が揶揄からかうと、伴蔵と呼ばれた男性は困ったように頭をかく。


「前にも言いましたが余り者同士というだけですよ。親の決めた縁談なんですから」

「……相変わらず酷い言い草だな、婚約者」

「噛み付くな、雛菊。お嬢が喜んでしまうぞ」

「だとしてもだな」

「いいから黙れ、馬鹿」


 いじけた様に睨む雛菊に、それを呆れた様子で制す伴蔵。そこには相手への全幅の信頼と、親愛と、それ以外にも沢山の感情が満ち溢れていて、言葉ではとても言い表せない。


 そんな二人を少女は眩しそうに、幸せそうに見つめる。

 手の届かない光景へ、求めてはいけない情景じょうけいへ、本物の断ち切れない絆というものへ、想いをせる。御伽噺おとぎばなしのような、甘味かんみじみた妄想のような、そんな都合のいいものへと。


 思えば、これまで未来というものへ希望を馳せたことがあっただろうか。あったとしても片手で数える程度で済んでしまいそうだ。

 おおよそ一年周期ごと、閑散かんさんとした集落を転々して行方をくらます暮らしを五歳から続けてきた。そうしなければ危険だからと、足取りを掴まれるわけにはいかないからと、ずっと隠遁いんとん生活を続けてきた身だ。深い友人などできるはずもなく、恋などもってのほかだ。


 軽く記憶を探ってみても、遊ぶといえば読書。もしくは雛菊の休暇中に暇を持て余して始めた家事と庭いじり程度。行く先々で庭を整地してのガーデニングにいそしみ、移動の度に別れを告げてきた。あとは一人自室で勉学にはげむ程度だが、学びで学んだことなど一度とて無い。


 これまでの少女の日常には孤独が付いてまわった。


 父は政務で忙しく、母は神事しんじで本家を動けない。なにより二人が会いに来れば足取りを追われてこちらの居場所が露見ろけんするとのことで、端末のカメラを通してでしか真面まともに親交を交えた覚えがない。端末上での映像や時折繋ぐ通話での二人の態度から、間接的にとはいえ自分を案じてくれていることは辛うじてわかる。


 だがそれが何だというのか。


 機械が複製して作り出した虚像に説得力があるだろうか。機械が認識して作り出した模倣もほう音声に愛を感じるだろうか。この身は親の温かさなど肌身で実感したことがないというのに。

 電源の落ちた暗い画面を確かめるようにゆびぜても、通話の途切れた電話を期待して眺め続けても、そこに愛情など感じ取れなかった。残ったのは胸を刺す寂しさと悲しさだけだった。


 少女は大いに不満を抱き、それ以上に愛されているという確信を持てずにいた。


 対して唯一そばにいる家族、あるいは友人ともいうべき存在はここにいる雛菊と伴蔵だ。

 二人は十台の頃からお役目に付き、自分を護るためにずっと傍にいてくれた無二の存在だ。

 二人には絶対の信頼と、多大な感謝を常々感じている。


 しかし、だからといって孤独感は消えはしなかった。二人が傍にいてくれても自身の未来には暗雲が付きまとうし、いつ命の危機におちいるかわかったものではない。なにより、自分のせいで大切な二人が傷付き、いつ命を落とすともしれない。


 言い付け通り籠の中で大人しくしているというのに、何故自分は不幸を振りまくのだろう。


 渇いた心は常に重圧を感じていた。いっそ楽になれたらと、気の迷いがよぎったことは一度や二度ではない。自分さえいなければと、そんな想いが何度心を苛んだだろう。

 そんな生活は、明日への『期待』を殺すには十分な仕打ちだった。


 もちろん自分を守ろうとしてくれる身内に恨みはない。むしろ感謝しているくらいだ。なにせ、こんな疫病神やくびょうがみはさっさと殺して捨て置いてしまったほうが、家にとっては間違いなく得のはず。そうしないのは『自分は大切にされている』という事実の証左しょうさに他ならなかった。


 そうなると少女は頭を抱えるしかなくなってしまう。

 楽になろうとする悲観主義な自分はわかった風に『死ぬべきだ』と断ずるくせに、反して行儀の良い楽観主義な自分は『みんなを裏切れない』と日和ひよりだす。   

 そんな葛藤に、言葉は悪いが「反吐が出そう」と少女は自罰する。


 自分で自分を終わらせることもできず、かといって現状を打破できる力も持ち合わせていない。そんなか弱き存在がこの少女だった。


 そんな少女に唐突に舞い込んできた転機が、本家からの高校転入というしらせだった。

 ねてより護りの準備が進み、少女の学力的にも問題がない。経歴などの書類は偽造や口利きが主となってしまったようだが、そんなことは少女にとってどうでもよかった。


 たった一度、死ぬ前に訪れた『普通の生活』を送れる機会。千載一遇のチャンスなのだ。

 ……ただ、それでも叶うならばもう一つだけ。


(いつか、私も。自由に……)


 瞑目めいもくするように、祈る。


 すると、伴蔵が右耳の無線機を押さえた。どうやら何か連絡が来たようだ。

 その途端、二人の表情が引き締まって『護衛』の顔に戻るものだから、意識の大部分はやはりきちんと職務を果たしていたようだ。


「そうか、わかった」

「なにか?」


 少女が訊くと、伴蔵は頷いて、


「移動の準備が整ったようです」

「そう。では行きましょうか」

「はい」


 少女が鞄を持って立ち上がると、彼女の斜め後ろへ雛菊が、前方には伴蔵が付く。

 畳の居間から出て、フローリングの廊下を進んで玄関へ向かう。


「お嬢。確認ですが、くれぐれも屋外での単独行動は控えてください」

「ええ」

「学内では護衛が張り付けませんので仕方ないですが、監視の目が届きにくい場所には入らないこと。学内にも護衛を待機させていますが、万が一荒事あらごとが起こってからでは間に合うとは言い切れません」

「わかってるわ。ただ、もしそうなった時は一般生徒の避難を優先させて」

「善処します」


 玄関に着き、伴蔵がさっと靴を履いて戸の前へ。周囲の様子や気配を探りつつ無線機で屋外組へと異常の確認をしてから戸を開ける。

 その間に同じく手早く靴を履いた雛菊から、腰掛けてローファーを履く少女へ、


「少しでも不審なことがあればすぐに連絡を。即座に突入しますので」

「そうならないことを祈ってるわ」


 澄まして答えた少女は立ち上がると、置いていた鞄を持ち直して戸を潜った。

 朝日に目を撫でられるも、それでも瞳は外界を捉えていた。


 少女たちが居たのは町外れにある日本家屋。それもそこそこ坪数がある家屋だった。古い間取りながら内観に加え外観にも目立った損耗が見られないのは、恐らくつい最近修復工事が行われたのだろう。庭のほうも建物と同じくらいの坪数があり、かつ、整備が行き届いている。


 ただ欠点としては、周囲の家屋はほとんどがだいぶ年月が経っているように見えること。そして何よりどう見ても人が住んでいない状態のものがあることだった。

 恐らく分譲が始まった頃は入植者が溢れていたのだろうが、年数が経つごとに人がぽつぽつと立ち去り、今のような閑散とした状態になってしまったのだろう。


 しかし、それは少女や護衛の者たちにとって都合のいいことだった。

 ここならば万が一の時、周りを巻き込まなくて済むというもの。


 敷地内にてアイドリング状態で待機している白い乗用車へと歩を進める。その後ろには別の護衛たちが二両目の車の周囲で待機している。


「お嬢様ならきっとすぐにご学友ができるでしょうね」

「そうだといいけれど」

「その場合は即座に身辺調査を致しますのでご安心を」

「……ご安心できないわ。仕方ないけれど」


 雛菊の物言いに、自身の立場上周囲の人間がそうされるのは仕方ないとは思う。しかし、だからといって自分と関わったばかりに丸裸にされる勢いで彼ら彼女らの過去を穿ほじくり返されてしまうのは非常に申し訳なく思ってしまう。


「さあ、お嬢様」


 雛菊が車の後部座席右側のドアを開けて促す。少女は頷いて乗り込んだ。

 それを見届けてドアを閉めると、雛菊は反対側のドアを開けて乗り込み、警戒にあたっていた伴蔵は助手席へと乗り込んだ。


「監視班からは異常なしだ。総員搭乗とうじょう。出せ」


 目的地までの道中に配置している別動隊からは異常は見られないようだ。

 伴蔵の言葉に運転手は頷き、車を走らせ始めた。後ろの人員も車に乗り込んで追随する。


 そうして少女たちは目的地に向かい始める。


 流れていく景色を目と心に焼き付けながら、気分は高まっていく。限定的とはいえ、ようやく人並みの生活ができるのだ。


(友達、本当にできるかしら。たくさん? ……ううん、少なくってもいい。普通の人みたいに、一緒に……楽しいことができればいいな)


 たとえそれが泡沫うたかたの夢とついえても構わない。ほんの一欠片でも、この手に残るのならば。


 悲観主義をこれとし、外殻がいかくを現実主義で組み固める少女は、ほんの少しの希望を抱く。

 きっとこれから良い方向に物事が進んでいくはずだ。口元が思わず期待で弧を描く。

 その耳に雛菊の声が届いた。


「楽しみですね、お嬢様」

「ええ」


 少女の少しだけ弾んだ返事に、同乗者三人は小さく笑みを浮かべる。


 しかして少女の運命も動き出していた。錆び付いて止まっていた歯車が、理の外にある力によって、ゆっくり、ゆっくりと、軋み始める。


「――ミツケタ」


 しゃがれた声だった。無機質でありながら、苦しんでいるようにも、喜んでいるようにも取れる。不気味で、気色が悪くて、ぞっとする、そんな声が、この世ではない暗闇に響く。


「ジケツハサセルナ」


 車道を走る車が二台。

 そして、それを追う四つの影が、街を奔る。


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