第4話:お昼休みにえっちぃ漫画を読んでみる(千紗子視点)
(千紗子視点)
午前の授業が終わり、今は昼休み。
この数日間、同級生の男子に呼び出される事が頻繁にあった。 最初に呼び出されたのは今から一週間くらい前かな? 確か最初に呼び出された日は……そうそう、神木君と自販機前で会った日だ。 あの日からほぼ毎日誰かしらに呼び出されている。
そんな感じでずっと誰かに呼び出される日が続いていて、私としても色々と思う事があるので、最近はお昼休みは人気の少ないバレー部の部室でお昼ご飯を食べていた。 まぁ私はバレー部員じゃないんだけど。
「千紗、何見てるの?」
「んー?」
私はお昼ご飯を食べ終えてスマホをぼーっと眺めていると、私の隣の椅子に座っている女の子に声をかけられた。 彼女の名前は佐々木早紀というバレー部に所属している女子生徒だ。 このバレー部の部室は彼女に開けて貰い、今現在この部室に居るのは私と早紀の二人だけだ。
「マンガ読んでるところー」
「ふぅん? 千紗がマンガを読むってなんだか珍しいね」
早紀は私と同じクラスの女子生徒で一番仲の良い友達だ。 彼女の見た目はショートヘアの可愛い系でスポーツ万能な女の子。 ちなみに彼氏持ちのリア充です。 いつも彼氏とラブラブなようで羨ましい限りだ。
それと趣味が料理と家庭的な所もあり、いつも早紀が持ってきているお弁当は毎朝早起きをして自分で作っている。 時々早紀のお弁当からおかずを一口貰うんだけどいつも本当に美味しい。 だから私もお菓子とか何か作りたい時にはいつも早紀先生に教えて貰っている。
「何の漫画読んでるの? 最近の流行り物とか?」
「あー確かに流行り物かな? 広告沢山見かけたし」
私は食後に紙パックの緑茶をストローで飲みながら早紀にそう返事した。 すると早紀は私の様子が気になったようで、私のスマホを眺めようとしてきた。
「へぇ、そうなんだ。 どんな内容なの?」
「エロ漫画」
「え?」
「エロ漫画」
「は?」
「だからエロ漫g」
「いやそれは聞こえてるわ!」
早紀は私の言葉を静止してきた。
「いや、どうしていきなりエロ漫画を読みだしてんの?」
「うーん、なんかさスマホの広告で流れてきて、その漫画のあらすじを読んでたら気になってさ」
「へ、へぇ? どんなストーリーなの?」
「なんかいきなり世界中にゾンビが溢れちゃって人間が襲われるんだけど、主人公の男の人は何故か襲われないっていう状況なの。 それで、主人公はゾンビに襲われない事を良い事に女の子をゾンビから助ける代わりにえっちぃ展開になるっていう話だね」
「あ、あぁ、確かにそれよく広告で見かけるやつね」
私がそう言うと早紀も何の漫画か理解したようだ。 やっぱりこの漫画の広告って皆見かけてたんだね。
「そうそう、それで気になってポチってみたんだよね。 そしたら普通にストーリーがちょっと面白くて、気が付いたら全話読んじゃってたのよ」
「な、なるほど? あ、そういえば千紗ってゾンビ系とかホラー系のゲーム好きだもんね」
「まぁゲームは何でも好きだけどねー。 どうかな? これで納得した?」
「いや全く納得はしてないけど。 ってか生徒会所属してる人が学校でエロ本なんか読んでちゃ駄目でしょ」
「まぁ後学のためという事で」
「後学のためって……何かの役に立ちそうな事書いてあった?」
「うーん……あっ、でも」
「ん? どうしたの?」
「ほら、これなんだけどさ」
「うん? っておい!」
私はそう言いながら早紀にスマホを見せた。 そのスマホ画面には××シーンが映し出されてる。
「ア、アンタいきなり何見してきてんのよ!」
「いやそれはゴメンだけどさ、でもこんなの本当に私達の中に入るの? 絶対に無理じゃない?? 普通に考えて割けちゃうでしょこんなの」
「ま、まぁそれ漫画だしそういう描写はちょっと誇張してる気はするけど。 あ、そういえば、確か男子のアレの平均って13センチらしいよ」
「へぇ……って、いや何でそんな事早紀が知ってるのよ?」
「え? いや私も前にさ、彼氏と初めてするかもなーって時に気になったから調べた事あったんだよね」
「え、それもしかしてだけど惚気話?」
「うん、そうだけど?」
「ははっ、相変わらずラブラブなようで羨ましい限りだなー」
「あはは、いいでしょー?」
そんな感じでお昼休みはバレー部の部室で早紀と他愛無い話をしながら過ごしていた。
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