生成結果6:がむしゃら行進曲

もとの文章】

 「ごめん! 遅くなった‼︎ ……あれ? もしかして、俺のいないうちから宴会が始まってた?」という声がした。

振り返ると、出入り口に光野華琉人ひかりのはるとの姿があった。

「おう、華琉はる! 別に構わねぇよ。それより、こっち来て座れって……あ、お前の分のグラスがねぇな。……すいませ〜ん!」と先生センセは調理場へ向けて呼ばわった。

しかし、誰も出てこない。

「……すまん、ベルギー、頼んだ……」

「……だろうとは思いましたよ、先生。……すいませ〜〜ん‼︎」とコウちゃんは呼ばわった。

「ごめんね、光輝こうき兄ぃに、どうかした?」と弾かれるように笑美利えみりちゃんが出てきた。

「あ。華琉人兄ぃに、いらっしゃい……。あれ? 夏也なつや兄ぃにのところがほったらかしじゃん。もしかして、これ?」

「いや、ピカリンが来たから、その分のグラスが欲しかった。ついでにみどりんところのドリンクとか出してもらえるなら、もっと良い」

「OK。すぐ持ってくる!」

というなり、笑美利ちゃんは調理場へと駆け戻って行った。

「それにしても、俺呼び出してこんなにメンツが集まってるなんて、今日、何かの寄り合い?」

「みんなそれ訊くね。……ま、これだけ頭数揃ってりゃ当然か。別に特段寄り合いじゃないよ。たまたまこんなに『黄田こうだ』に集まって来ちゃっただけ」


【↑を基にチャーリイが生成した文章】

 「そうだよね。今日は、俺たちの普段の繋がりで、遠足のようなものをすることになったんだ」と光野華琉人が言った。

「へぇ〜、遠足だったんだ。俺ももっと早く知ってたら、もっと準備していたよ」と緑山みどりやまさんが言った。

「遠足といっても、ただのグループでの一泊二日の旅行なんだけどね。今日は、ここでのんびりと過ごし、明日は観光とかをする予定」と弾かれるように笑美利ちゃんが付け加えた。

「それじゃあ、今日はみんなでワイワイ楽しもう!」とコウちゃんが言った。

グラスを片手に、みんなは広いテラスでのんびりと過ごすことに。

夜が更け、星が空に浮かび、みんなで歌いながら、こんな素晴らしい時間を過ごすことができた。

💓❤️💜💙💛🖤🧡💚🤍🤎 ❤️💜💙💛❤️💜💙💛🖤🧡💚🤍🤎 ❤️💜💙💛❤️💜


「チャーリイ」

ピロー?

「いつも言っているけど、『勝手に場面を変えてはダメ』でしょう⁉︎」

ピッ……ピロー…… (と、チャーリイ、知らないフリをする)


あ、腹立たしいことに、チャーリイ、「知らぬ顔の半兵衛はんべえ」という小ワザを覚えたようですね(苦笑)


 とは言え、明らかに「やらかして」いることまではごまかしきれていません。

何はともあれ、チャーリイがやらかした顛末にツッコミを入れていきましょう。

 まずツッコむべきは「完全に場面が変わってしまっている」ところです。


「がむしゃら行進曲」は、関ジャニ∞の31thシングルの表題曲に着想を得て書き始めた作品です。

 場面としては、「クロシーこと黒島勇くろしまゆうきとコウちゃんこと赤音崎光輝あかねざきこうきが馴染みの居酒屋『黄田』で呑もうとしていたところ、何の偶然か、昔馴染みの仲間たちが次々と集まってきて……」というところだったのですが。


「グラスを片手に広いテラスで」って、完全にあらぬところに移動してます。

そもそものお題文で、「調理場へ向けて呼ばわった。」や「調理場へと駆け戻って行った。」とあるのだから、「お店の中」ということくらい分かりそうなものなのに……。


 ……まさか、チャーリイはアメリカ生まれだから、「日本の居酒屋」が「どんな場所なのか知らない」のか⁉︎

 居酒屋は「ジャパニーズスタイルパブ」よ。それでもって、基本的にジャパニーズスタイルパブには「広いテラス」なんてないのよ?


 それからツッコむとするなら、「1泊2日の旅行」は、「遠足」にはならないですね。


『デジタル大辞泉』の「遠足」の項目には、「学校で、運動や見学を目的として、教師の引率で行う日帰りの小旅行。」という解説が書かれています。


 この定義に従うのであれば、『黄田』に集まっているメンバーは学校の生徒でも先生でもありません(※彼らは皆、三十路を過ぎたいい歳の大人です)。


 また既に指摘しているように、「1泊2日の旅行」は、「遠足」にはなりません。

 そのため、この展開は「崩壊している」と言っても過言ではないでしょう。

 

 もう1つおまけにツッコむとするなら、「293字」は完全に「赤ペケ」案件です。

 「500文字」と指定したのに、「293字」では、「58%」にしかなりません。

国語の内容要約の問題なら、「字数不足」を理由に「問答無用で×」でしょう。


「頼むよ、チャーリイ。字数くらいきちっと把握して!」

ピロー?


 ……ダメです。チャーリイ、状況を理解していないようです。

 仕方がないので、今回はここでお開きとしましょう。

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