第4話 チュートリアルダンジョン

チュートリアルダンジョン。

それは、名前の通りのダンジョンである。


1階層 武器の使い方、魔法の使い方などを、教えてくれる。

2階層 罠解除、偵察、捜索、索敵などの基礎スキルを教えてくれる。

3階層 戦闘階層、主に戦闘に馴れる為の階層。

4階層 トラップ階層、モンスターは出ず、ひたすらトラップがある階層。

5階層 今までの事を、全て使って攻略しろ、総合階層(ボス戦あり)


全5階層で構成されたダンジョン。


***


Side 一般人→(新)冒険者


あれから俺達は、チュートリアルダンジョンに入った・・・

1階層、2階層をクリアして、3階層に降りてきた。

3階層はとにかく、戦闘に馴れる事を目的とした階層だが・・・


「だからと言って、多すぎだろ、チクショ!」

「五月蝿いぞ、ぐだぐだ言ってる暇があるなら、1匹でも多く倒せ!」


俺と友人は次から次へと沸いてくる、モンスターを切り捨てまくる。

出てくる、モンスターは、角が生えた兎のホーンラビットと定番のスライム。


「ふぅ~、こんなものか?」

「だな!さてと、散らばったアイテムを集めようぜ」


友人と一緒に転がってるアイテムを鞄にいれる。

本来は片方が見張りに立つが、ここは部屋になっており入口はドアがあるため問題はない。


「しかし、いつみても便利と言うかご都合主義と言うか」


友人は拾ったカードを眺めながら言う。

ダンジョンでの、ドロップアイテムは、カードとしてドロップする。

勿論、カードなので劣化しない。

物凄く都合の良い仕様である。


「じゃあ、そろそろ戻るか?」

「ああ!無理することないからな・・・」


友人と共にダンジョンから帰還をする。

ギルドに戻りアイテムを課金する、といっても、儲けはほとんどない。

宿泊費と食費で大体消える。

因に、ここでの1泊は千円、めしに関しては日本と同じと言うか明らかに、日本の物が売っている。

それに関しては、ダンジョンマスターの意向らしい。

因に、お金はギルドカード決済なので問題はない。


***


Side ダンジョンマスター


「ち~と~せ~飽きた!」

「お嬢様!そう言われても困ります」


最終ダンジョンの際奥で、駄々を捏ねる我らが、ダンジョンマスター。

しばらく玉座で暴れていたが・・・


「そうだ、私もダンジョンに行く」

「ダメです!」

「なんでじゃ~」


私の顔を見て、溜め息を吐く千歳。

ショウがないではないか、私もダンジョンに行って観たくなったのだから・・・

それに、どっかの黒い剣士も言っていたではないか?


「<ダンジョンほど、観ていてつまらない物はない>って・・・」

「お嬢様、そこはダンジョンではなく、RPGロールプレイゲームでは?」

「・・・・・」

「それに、自分で作ったダンジョンを攻略して楽しいですか?」

「・・・・・」

「はぁ~、わかりました。ダンジョンに行っていいです」


マジで?・・・さすがは、私の千歳ですね。

では、さっそくしゅっぱ~つ・・・


「お嬢様、いいとは言いましたが、今すぐでは在りません」


千歳はモニターに、視線をおくる。

モニターは、ダンジョンの様子を確認できる優れもので、今も攻略に勤しむ姿が映し出されてる。


「最低でも彼らが日本に帰るまではダメです」


納得は出来る。

確かに、今ダンジョンに潜っているのは、2人だけ・・・

そこに、子供の私がいたら、怪しすぎる。

だけど、理屈じゃない。

だから私は・・・


***


「よく来たな、冒険者達を・・・我が名はダンジョンマスター」


だから、チュートリアルダンジョンのラスボスをやってもいいよね・・・


こうして、冒険者とダンジョンマスターは、初の会合を果たしたのであった。





第2部 終了


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