ひな祭りで、
「わぁ~。おっき~」
俺と花音ですぐ近くの公民館にやってきていた。親は近くにいるけど、公民館のおばあちゃんたちと話している。興味のない俺を引っ張りながら、花音は雛人形を見ている。時季合わして飾ってるのだろうけど、男の子である俺には興味のないはなしだ。
「何段あるんだろ~。いーち、にーい………。七段だ!こっちは何段だろ~」
そんな風に数を数えたり、人形をまじまじ見ている。人形を見るだけなんて何が楽しいのだろうか?
「う~ん。何でそんなにつまんなそうなの?」
突然雛人形を見ずに、こっちを見てきた。
「何でって、ひな祭りは女の子の行事だろ?男の俺はかんけ~ね~の」
「そんなことない!別に女の子だから~とか、男の子だから~って、こんなの見ないとこ~かいするよ!」
「ちょ、無気になるなって」
突然俺の顔を引っ張って雛人形の方に引っ張る。それが嫌で、思わずひっぺがそうとしてしまった。
「痛た!」
当たった場所が目らしく、押さえながらうずくまってないてしまった。それを聞いた親や、おばあちゃんたちがこっちに向かってきた。目を当ててしまった罪悪感を感じながら、「ごめん」と、残してその場から走った。
「春斗、待って!」
そんな親の説明を聞かずに走った。
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