日本行事を恋愛に

ダミー

チョコと愛

「どうしたの?春斗君」

 俺はとある理由で、同級生の栞さんを屋上に呼び出した。下にはぞろぞろと帰って行く。なぜ彼女を呼び出したかというと…

「栞さんにこれを渡したくて」

そう言って僕の後ろに隠してあったチョコと手紙を取り出して

「受け取ってくれますか?」

と言った。

 そう、これは僕の考えたバレンタインを使った告白。栞さんの事だからきずいてくれるはず。

「……受け取るよ。苦くない思い出にしてね?」

「うっ、うん」

「ほらっ、帰ろ?」

 栞さんはさっさと帰る準備を始めた。

その後ろ姿を見ながら僕は、残り一月ばかりしか同じ場所に入れないけど、一年後も溶けないといいな。

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