Ep.2
数分が
クソ、なんだよ。死んだ後も
いやまてよ。意識を失っただけでまだ死んでいないのか。でも何も見えないのに心臓マッサージの
考えているうちに
「チクタクチクタクチクタクチクタク」
なんだよ、これ。ヘンテコな地獄に来たのかな。死んだ後の世界ってこんな感じなのかな。
体から聞こえるのはドクドクとした
声が聞こえる。それはいつもお世話してくれたナースのお姉さんでもクールな
ガッスガスのシワシワのジイさんの汚い声だ。しかもすごくタバコくさい。木が焼けるにおいがする。
「おい、オラァ。起きろや、クソガキ。てめえは
うわあ、異世界転生かな。やったじゃん俺。本当に転生できたのか。母さん、俺異世界で頑張るよ。
俺の心臓は今時計になっているなのかな。でもなんか体がだるいぞ。こういう場合、
「
「お前は心臓が止まっている状態で俺の病院の前で倒れていたんだ。拾い子ということになる」
代償契約?すごく怖い言葉だな。ダークファンタジーじゃなくてほのぼのしたスローライフがいいなあ。可愛い女の子と旅をするとかさ。え?なんか目が覚める気がする。すごくイヤな予感がするぞ。
「手術の代金はタダじゃないんだよ」
手術?ああ今俺は現実の病室のベッドから異世界の
しかも天井はススで汚れた
「この国で捨て子を拾った場合、悪い
茶色のコートを着ている
手術。ああそう言うこと。
「ゴホッゴホッ。痛い」
起き上がると手が血まみれになっている。うわあ、すごい血の量だ。ヤングがついてる
「ああ、痛み止めは
ボロボロの木の椅子から降りた茶色づくめの医者はギシギシと床をきしませて部屋を出た。
部屋は暖炉の火のおかげで
エニシが胸を
「ギャアアアア、死ぬ。ゲホッ」
苦しくて思わず血まみれの手で頭を
でもこの
心臓の時計がチクタクと針を鳴らしている。
ジリリリリリリ!という音が胸から飛び出してきた。その声は可愛らしい女の子のようだった。
「死にそうだと!私が封じ込められた
すごいなあ、
「誰だよ!
「お前の胸の中に私はいる、
どうする、すごくややこしいぞ。この薄汚い部屋のどこに
「女神さま、あなたが魔法の
時計の中から「フン、なんだそんなことか!」とハリのある声がした。
「それを早くいえば良いものを。お安いご用だ。どれ時間を進めてやろう。だからと言って
え?
「じゃあその力の代償は何で払うんだ?」
キィィィィィンと胸から音がする。
茫然自失とするエニシの胸の中で時計の針がスピードを上げて進み始めた。するとみるみるうちに
エニシの胸の傷がすさまじいスピードで癒えた。身体中についた血はそのままだったが胸に埋められたアンティークの
まだ姿を見ていない女神は語りはじめた。
「ゴホン!私の時計の
「この
暖炉で
「この
女神は
「
「戦いに勝つ。大金を手に入れる。国を救う。なんでも良いから成し遂げることだ」
「一年以内に、
「私の呪いがもたらす生命力に
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