第14話

 リビングアーマーは本当に強敵だった。大剣を奪ってなんとかなったけど、もしサイコキネシスで奪えなかったらもっと倒すのは苦労しただろうし、逆に倒されてしまっていたかもしれないよね。


 大剣は後で収納するとして、ひとまず宝箱を開けてみようかなっ。


 やっぱりゲームとかのダンジョンでもそうだけど宝箱の開封はワクワクするよね!

 宝箱をサイコキネシスで開けると中から『白銀の腕輪』と『無色透明なポーション』、『金貨10枚』が入ってた。


 なんだろう、この腕輪って白色の魔力が宿ってる?もしかして聖属性の魔力なのかな。


 綺麗...。私は興味本位で触れてみると、勝手に伸縮し前脚にリングが嵌まってしまった。


 え、あっ。死んだくせにリビングアーマーにハメられた?!!


 キャッ!!!痛い!痛い痛いッ!!!やばい、ほんとにやばいよっ。とんでもなく痛いんだけど?!


 さっきからずっと私に腕輪から魔力が流れ込んできてる。私の中で黒色の魔力と白色の魔力がぶつかりあっている。


 うえーん。こんなことになるなら興味本位で触るんじゃなかったよ!どうしたら…。


 あれ、痛みが引いた。


『聖属性に適応しました。聖属性の適正を得ました』


 おおぉ!!やっぱり聖属性だったね。けどほんとに死んじゃうくらい痛かった。普段数回とか数十回とかで適応してたのに、たった一回で適応したことから私がどれくらい痛かったかはよくわかるだろう。


 でも、もう2度と嫌だけど触り得だったかもしれないなぁ。だって、そもそも私は幽霊だし本当だったら聖属性は手に入らなかっただろうしね。


 でも火魔法と違って魔法を取得してない状態で無理やり魔力を振り絞って魔法使ったら、いよいよ聖属性に体が耐えられなくて死んじゃいそう。


 そういえば、この腕輪なんだったんだろう。よくよく考えたらおかしいところがある。


 魔力で構成されているものならまだ分かるけど、これは内部に魔力が流れているだけの腕輪だから『霊体』の私が触れれるのはおかしいんだよね。


 それに人間サイズの腕輪だったのに私の前脚にフィットしている。それにサイコキネシスで動かそうとしても動かないし外せないんだよね。


 ん〜何かの魔法具かな?

 腕輪自体には細かく彫刻がされていて猫サイズになって見づらいけど、天使の彫刻がされていてその周りに精霊が楽しそうに木の実を天使に渡している彫刻がされている。


 精霊たち可愛いしどんなものか気になるけど魔力流してみて自爆したら嫌だし、ひとまず放置かな。


 さて他のアイテムも見よっか。金貨は普通に通貨だからいいとして、無色透明のポーションみたいなやつかな。


 まぁ、なんでポーションみたいなものって表現したのかはギルドで見たポーションとかは緑色だったんだよね。


 それに何よりも結構な聖属性の魔力が宿っているし。大抵のゲームだと魔力が宿っている液体ってポーションだから、多分ポーションであってると思う。


 ボス部屋の宝物だからいいポーションだと願いたい。逆になんの価値もない魔力が宿っているだけのただの水だったら、膝から崩れ落ちる自信がある。


 崩れ落ちる膝ないけどね!!!あったとしても猫だから多分普通にしゃがんでるようにしか見えないと思う。


 そしてついにレベルが20になったのだ!リビングアーマーは強敵だったけど、その甲斐があったってものだよね!!つまり進化ができる!!!

 早速進化先を見てみる。


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進化一覧

 進化

・ファントムキャット

 特殊進化

・ファイアー ゴーストキャット

・カオス ゴーストキャット

・カオス ホーリー ゴーストキャット

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 早速進化の条件見ていこうかな。でもなんか特殊進化長いなぁ。名前が...。

 まず、ファントムキャットは正統進化で、ファイアーキャットは火魔法を取得していることが条件。


 カオスキャットは3属性以上を保持している霊体であること。


 カオスホーリーゴーストキャットは腕輪が原因みたいだね。3属性以上保持かつ女神の腕輪を所持していること。


 どれにするかって聞かれたら、やっぱりカオスホーリーゴーストキャットだよね!!日本人は限定に弱いのだよ。


 ってことで前脚使ってカオスホーリーゴーストキャットをタップする。


『カオスホーリーゴーストキャットに進化しました』


 進化完了だ〜。そして今回は新しいスキルは....。


『カオスホーリーゴーストキャットには正統進化がありません。以降は進化先が特殊進化のみとなります』


 ほへ?!待って進化先がぁぁあぁ。レベルマックスになっても進化できないかもしれないのか.....。


 あれ?もしかして私進化中毒者?あ、いや猫か。


『サイコキネシスがLv 10であることを確認しました。スキル「ポルターガイスト」に進化します』


 よし!愛用していたサイコキネシスが強化された!!これは後々の検証が捗るね。


 それと進化したお陰で強敵くんの攻撃で削れていた体が戻っている。


 ひとまず自己鑑定。


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 名前 ミケ  種族 カオス ホーリー ゴースト キャット

レベル1

 適正

火属性 闇属性 聖属性


・固有スキル

 転生 適応

・特殊スキル

 魔力感知 自己鑑定 魔力抽出 魔力操作

・通常スキル

ドレインタッチLv10 ポルターガイストLv1

・魔法スキル

火魔法Lv1

・耐性スキル

病気耐性Lv1


 称号

転生猫 ネームドモンスター 特殊猫

————————


 あれ?戦闘に集中しすぎて気づかなかったのかな。魔力抽出と魔力操作は今までみたいに機械のアナウンスが聞こえなかった気がする....。




=======

あとがき


作者「そういえば腕輪の時ってどれくらい痛かったの?」

ミケ「....出産したのかと思った....。」

作者「それは相当だわ.....。」


ちょっとこのままだと本文が長くなりそうなのでステータスに関しては次回で!!



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