第6話

 私が3階層を進んでいくとスケルトンの数が増えてきたわ。ドレインタッチの習熟度が上がったのか吸収速度は速くなったけど、やっぱり人数が増えると手間だなぁ。


 スケルトンを倒していくと聞き馴染んだ機械の音声が頭に響く。


『魔力を持つ敵がいる環境に適応しました。魔力感知を取得します』


 あ、視界がガラッと変わった。いきなり変わるのはびっくりするからやめてほしいのだけど。


 周囲を見渡すと透明な魔力がそこらじゅうに流れているね。それに私の身体を見てみても身体中に魔力が通っているみたい。


 おお、目の前から走ってくるスケルトンは体の中心に大きい黒色の魔力があって、体にも魔力が流れているっぽい。初めはびっくりしたけど、魔力感知って結構面白いね!


 あれ、この状態でスケルトン倒したら、スケルトンがなんで再生するかわかるんじゃなのかな。


 ってことでやってみよう!てってれー、まず無傷のスケルトンを用意します。

そして前と同じように剣を上から落とします。するとスケルトンがバラバラになりました。

 骨は散らばっているものの、骨それぞれにまだ魔力が宿っています。


 少しすると、頭蓋骨から黒色の魔力の糸が、散らばった骨に向かって伸びていく。なるほど、魔力の糸で繋がっていたから修復できたのかぁ。


 やっぱり研究はいいね!何かを詳しく知るのは楽しいや。


 ドレインタッチはどうなんだろう。もう一体のスケルトンにドレインタッチを発動する。


 お、やっぱり魔力を吸収してるっぽいね。あれ?でも魔力の他にも何か取り入れているような感覚があるような。


 知りたいことも知れたし他のスケルトンもドレインタッチで倒してっと。魔力見えるのは楽しいなぁ。私がルンルン気分で歩いていると4階層への階段を見つけれた。


 もちろん進むしかないよね!

 あれ、前にいる鎧を着たスケルトンはいつもどおり黒色の魔力だけど、ちゃんとした鉄の剣になって鎧も綺麗な新品になってて、結構装備が整ってきてるね。


 後ろにいるスケルトンはボロボロのローブを着て杖も持っているし、魔力も黒以外にも赤色の魔力を持っているようだし。もしかして...。


 するとローブを着たスケルトンの杖に赤色の魔力が集まっていく。


 あれ、まって!まずっ、

 私は咄嗟に横に避けるが、スケルトンから放たれた火球が私の身体を掠める。


わっ、まずい。死ぬ死ぬ!


 やばいって!とりあえず、階段に避難!

 私は急いで階段に向かう。わっ、まだ追ってきてる。ひぃ!また火の玉がとんできた!


 もうちょっとで階段!よっし、着いた。ふぅ、一息つけ、る?!

 まって、スケルトンたち入ってきてるじゃん!ゲームの定番ではダンジョンの階段には魔物は入れないのが基本でしょ!なんで入れてるの!


 やばいってぇぇえ!私は急いで階段を駆け下り、3階層へ入る。降りながら猛スピードで倒し方を思考すると、急スピードで体を反転させてサイコキネシスで浮かせた剣を構える。


 よし、来た!階段から追ってきたスケルトンたちが顔を出す。ローブのスケルトンがまた火の玉を打ち出してきたけど、撃ってくるのがわかっていれば余裕で避けれるね。


 撃たれた球をするりと避けると、鎧をきたスケルトンはガン無視して、ローブを着たスケルトンに駆け寄る。


 よしっ!やるぞ~!

 習熟度が上がっていて結構早めに剣を振るえるようになったので、思いっきりスケルトンの頭に剣を叩き落とす。


 ローブのスケルトンは崩れさった。そして、崩れた時の弱点は頭蓋骨!!


 私は急いで再生が始まる前に、崩れ落ちた頭蓋骨に向かってドレインタッチを発動する。やっぱり再生しないわね。


 ふぅ。危なかった。ほんとに今回は死ぬかと思ったよ。油断大敵ね。それにどうしよう、初めの身体に火球がかすったところがまだ欠けてる。


 一息ついて、私はさっきから攻撃してきてる鎧のスケルトンにドレインタッチを発動する。


 あ、そうだ!強敵だったし、ローブのスケルトンにはスケルトンメイジと名付けよう。ゲームでもそういう名前だった気がするしね。


 ついでだし、鎧をきたスケルトンはローブのやつを守っているようだったから、スケルトンナイトと名づけようかな。


 一度剣でバラバラにしてからドレインタッチが有効なのかな。魔法使うスケルトンにはこの方法が一番良さそうだね。


 二体同時にスケルトンメイジが出現した時に、骨をどうバラバラにするかが問題よね。


うーん.....。





========

あとがき

作者「フハハ、これでようやく完成だ!私の野望がこれで達成される!」

ミケ「な、何を作っているの。まさか世界破壊兵器?!」

作者「え、いや、猫が無限に寄ってくるマタタビ」

ミケ「あ、ほんとだ。いい香り」

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