第2話
私が逃げた先は公爵領の地下水道、初めは街の外に行こうかと思ったよ。でも思い出してみると以前街の冒険者ギルドでゴロゴロしてて聞き
森の中でマシなところでも他の町の中堅冒険者がボコボコにされるレベルらしい...。流石に私もすぐ死にたくないので森はやめたのだ。
猫として生きていた時は下水道なんて臭くて入れたもんじゃなかったけど、幽霊になったせいか全く臭くないんだよね。
さっきからぶらぶらしてる感じ、結構でかいネズミがわんさかいる。
とりあえず、前が見辛くなってる原因の選択画面を消さなきゃ。前足使って報酬を選択する。
『ネームド報酬としてスキルが選択されました』
なんと不親切な..。音声で知らせてくれるなら貰えたスキル名くらい教えてくれたよかったのに。
ひとまず、自分の能力確認だよね。
ステータスオープン
————————
名前 なし
種族 霊魂(猫族) [進化先]
レベル1
スキル
転生 ドレインタッチ 適応
称号
転生猫 ネームドモンスター
————————
適応?スキルの詳細とかわからないのかな....。
わっ、目の前にスキルの詳細が表示された!
なんだぁ、考えるだけで詳細がわかったのね。
適応の詳細は「適応する能力を得る」だった.....。詳細を表示する機能が意味をなしてないんだけど。転生は詳細すら表示されなかった。
唯一まともに表示されたのはドレインタッチだけだった。「相手に接触している時に生命力を吸収する」つまり触れば倒せるということなのだ!意外と幽霊って強いかもしれないね。
試しに使ってみようと近くの大きめのネズミの近くにスタスタと近づいてドレインタッチを発動する。
ネズミは私の前足に噛みつこうとするけど私の身体をすり抜けるだけで当たらない。
暴れ続けるネズミは段々と衰弱していき動かなくなった。間髪入れずにレベルアップしましたと頭の中に機械的な音声が響く。
もしかしてゲーム特有の幽霊は物理攻撃は喰らわないってやつかな。ラッキーだね、しばらくここら辺のネズミでレベルを上げようかな。
周辺を歩きながらドレインタッチでネズミを何体か倒していると機械的な声がまた響く。
『ネズミに適応しました。病気耐性を取得します』
私幽霊だから病気かからないのだけど。それに適応って、環境だけじゃないのね。しばらくネズミをかり続けてたらもう少しスキルが手に入るのかな。
早く公爵様に会うために実体が欲しいけど、レベルアップやスキル集めがゲームみたいで楽しいからもう少し楽しんでいこうかな。
12年間猫生を全うしてきて私の性格はのんびり者になっていたのだ。
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あとがき
作者「私の想像だけど冒険者ギルドってむさ苦しい男の人が多そうだよね」
ミケ「アフロの人とかサングラスの人とか、ウェーイってずっと言ってる人もいたよ」
作者「それはもはやパリピが集まるクラブでは....。」
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