第15話

いいんだろうか。

自分の番で。


おおじいさん、あるいは男、そう称されている、とある残酷な事を仕事にしていた人がいた。その人の心は残虐ではなかった。


ただし、いつからか、自分が養子で、でも愛されていて、それは家業が関係していると知る。


人々をまじないや妖術で守り。日々と人と人との間。人間を守りながら生きていた。養子の子はやがて、自分のきょうだい達も養子。他の家のあの子は実は本家の子で養子に出た子。などややこしくも楽しい事情を知る。寂しいと思ったこともなかったが、きょうだいが多い、或いはあちこちにいるんだ!

嬉しかった。

血が濃くならないように煩わしいが家系図、誰がどこの誰と誰との子などかも正確かつ細部までしっかり皆で把握していた。


子が宝だからだ。

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