第18話 水泳部を突けば蛇が出た!

 シア 「前回のあらすじは!先生に厄介な生徒を押し付けた!!」

 先生 「あははは!任せてくれたまえ!」



 ー シユの過去回想 7月後半 室内プール 17時 ー



 明日から夏休みということで全部活動は注意事項説明で一斉に終了した。

 全寮制なこともあり実家に帰省する生徒が多いからだ。

 親に成長を見せに行ったりホームシックなどが理由。

 水泳部も半数は帰省。残るのは大会に参加するガチ勢ばかりだ。


 「あー私達保健室メンバーは同好会の合宿という形で残るが

 君達シンクロメンバーはどうなんだい?」

 「シンクロ組は全員残ります。たかがか1,2か月で完璧な演技はできません。

 けれど形にはなるはずです!!」


 先生と紫杖しじょう部長が言葉を交わす。


 「よし!残りのメンバーは各自練習!!

 私は紫杖君とスケジュール調整するから。何かあったらロッカーまで来てくれ」


 ー 50メートルプール シンクロ練習場 ー


 「じゃあまず自己紹介。

 私は時期水泳部部長、1年の蛇目じゃのめ エリカよ。よろしくね」

 「諸事情で本名は言えないが俺が

 スポーツチャンバラ同好会所属1年のリーダー。

 こっちの暗い青髪ロングが側近」

 「わっちはリーダーが好きだから!泥棒猫は許さない!!」きしゃああ

 「初対面で威嚇すんなって。でこっちの薄いピンク髪が副部長の当て字だ」

 「うふふ♡」

 「な、なんか個性的ね」


 引き気味ながらエリカはそれぞれの顔を見る。

 ふと気が付いて水泳部のメンバーで集まり始め会議を始めた。

 結論が出てリーダーに意見を出した。


 「あのピンク髪の子ってしょっちゅうトイレに行ってたわよね?

 申し訳ないけれど参加はなしでお願いしたいわ」

 「当て字の事なら大丈夫。センコー・・・・

 ”例の保健室先生”が手術して直したから」

 「うふふ♡」

 「顔怖いんだけど!!無事ならいいけど!一度いちど快感味わうと

 抜け出せないんだからね!!!」


 ・・・・・・・・・・

 

 「「「「「「「「「ゑ?」」」」」」」


 エリカ以外がドン引きだ。

 しばらくしてエリカも事態に気づき顔を隠す。


 「違うから!!そういうのは小学生で卒業したから!!!今は大丈夫!!!」


 必死の答弁に対しひきつった顔で応戦するシンクロメンバーたち。

 誤解は解けたものの誰もが今日の練習で彼女から距離を放していたことは

 言うまでもない。









 ー シユの過去回想 7月後半 学園の地下研究所 ー


 学園長室にある本棚のボタンをイイ感じに押すと現れる地下階段。

 |私立《わたくしりつ》であるが故、研究資金は金持ちから集められるのだ。

 薄暗く通路には電気がない。

 無能と呼ばれる教頭がその地位についているのは媚を売る上手さではなく

 機械関係に強いからだ。


 学園長 「で、試作機の完成度はどうなっている?」


 教頭  「現状で80パーセントですよ学園長。

     オーパーツのデッドコピー模倣ですので

     現代科学にすり合わせるのに時間がかかっています。

     例の文化祭までには結果を出しますよ。

     鬼百合家スポンサーの要望を叶えるのも時間の問題かと」


 学園長 「クックック。一般的な生涯年収の3分の2を

     つぎ込んだテクノロジーだ。

     私も鬼百合家スポンサーも目的は同じ。

     ”篝火システム”により人類は解放される。

     イヒヒヒヒヒヒ!!!」


 教頭  (なーんか少し前と雰囲気変わってませんかねえ私達)


 禁忌に触れた学園長と教頭。ろくでもない陰謀が迫っていることに

 シンクロメンバーは気づいていない。

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保健室の女先生~ほけせん~ 漢字かけぬ @testo

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