第3話めぐみちゃん
僕は中学は公立だったが、めぐみちゃんは頭が良かったので、私立のなんちゃら学園に進学した。
小学生で、僕の初恋の女の子は眼前から消えてしまった。めぐみちゃんは、高校時代どんな学園生活を送っていたのか、僕は知らなかったが、21歳で同級生と結婚した。
だから、バレンタインデーにチョコをもらえるハズがないのだ。
とにかくめぐみちゃんは可愛いので、男はいくらでもいた。
僕はその時はいずみちゃんと付き合っていたが。
その、いずみちゃんからチョコをもらった。
ホワイトデーは、『おばあちゃんのぽたぼた焼き』を渡すと笑いながら受け取った。
初恋のめぐみちゃんは、今はどこに住んでいるのかもしらない。
ただ、離婚はしたらしい。
いずみちゃんも、26歳の時まで9年間の付き合いだったが、結婚の素振りを見せない僕を見限り、IT関係の会社に勤務する男と結婚した。
僕だって、幸せだ。
怖いけど、たまに優しい嫁さんとくそ生意気な息子がある。
今日は会社で、男性人陣は義理チョコをもらっていた。
僕も。
バレンタインデーになると、めぐみちゃんと懐かしい話しをしたい気持ちが込み上げてくる。
小学生時代、あなたは僕の憧れの人でした……と。
そして、今は幸せな家庭を築いていますと。
Happy Valentine。
終
バレンタインデーの物語 羽弦トリス @September-0919
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