後編
「ミクちゃんに、好きな人が居るんだー……」
頭が
「えっ……」
何で? だって横断歩道は青なのに、などという事しか思い浮かばなくて、足が
「
電動式のローラースケートを
「うん……大丈夫だよー」
「そう。なら
「ね、見た? あんな小さな金属の
「何を言ってるか分からなーい」
もう
「あのトラックの運転手さん、大丈夫かなー? ごしゃあああ!って音が
「死には、しないでしょ。信号無視で貴女を
「ねぇ、ミクちゃん。私ね、いつまでもミクちゃんと、
言いながら、涙が出てきそうで、ちょっと上を向く。しっかりしろ、私。
「……だからね。ミクちゃんが誰かを好きになったのなら、それは素敵な事だよ。相手が同性でも異性でも、私は応援する。それでも、昔みたいに行かなくてもいいから、少しは私とも仲良くしてねー……」
「……ねぇ、私が誰を好きなのか、まだ気づいてないの? 本当に?」
私が涙を
「……気づいてないみたいねぇ、
「え……」
「……ちょっと待ってて。今、心に
「ミクちゃん……」
「いいわ、今、渡しちゃうから。バレンタインデーは明日だけど、また貴女に誤解されて、それでトラックに貴女が
「……………………」
「私は、貴女の事が昔から好きでした。そして、今も好きです。どうか私と、恋人として付き合ってください。お願いします」
「ミクちゃーん、一緒に学校に行こー」
今日はバレンタインデーで、学校では
「あ、うん……ねぇ、腕を組んだまま、学校に行くの?」
「いいじゃなーい、もう恋人同士なんだからさー。周囲に見せつけちゃおうよー」
「デレたら変化が
「ねぇ、ミクちゃん。これまでミクちゃんの気持ちが分からなかった私も悪いけど、ミクちゃんもチョコを渡すまでが回りくどかったよねー。おかげで私、フラフラ歩いてトラックに
「ああ、ええ、うん……その際は危険な目に
「ううん、いいんだよー。私は助けてもらったし、むしろミクちゃんの回りくどい行動のお
「それはそれとして、ホワイトデーは三倍返しって言うよねー。このお返しは
「
「ミクちゃん、あの電磁力式の小型ロケットパンチって、一つ
「何に使うの!? まさか私への三倍返し!?」
「違うよー。今後、ミクちゃんに手を出すライバルを
その想(おも)いは重いですか? 転生新語 @tenseishingo
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