※ほぼメモだけど重要?

前回のルスsideと今回の話の間にイルニアsideの日常回を一、二話挟みたい。そうじゃないと展開が早すぎるからね。

例えば、買い物をしに人里に降りるとか。

山を降りるのは極力避けたいけど、二人暮らしになって食料を買い足したりルスの服を調達したりしなきゃいけなくなるからしょうがない。ルスは成長期だからね。お金の問題は後回し。

買い物で訪れた町は、ルスが逃げてきた所とは違う町。まぁ……同じ町にして、偶然ルスの両親と遭遇。トラブる。イルニアはルスを守る。ってのも、悪くはないと思う。でも、そもそも同じ町に行ってルスが虐待してた親と会う可能性を作るのは、ルスに対する配慮が足りないと思うのよね。それに、その状況を作りたいだけなら、ルスを探しに別の町へ来た親とばったり遭遇、っていう手もあるし。ルスが過去と決別するという意味では、この展開は入れた方がいいかしら?というより、日常回ではなくてルスの過去との決別回にした方がいい?でも、虐待親の後始末が大変なのよね。話し合いじゃ通じないだろうし……はぁ。

因みにイルニアは山を降りるとき目を隠しています。私の目はちょっと特殊でね、あまりいい印象を与えないの。山を降りたら、ルスも私の目の話しをしては駄目よ?と。

目を隠すといっても魔法で空間を把握できるから、そこまで不自由にはならないはず。色は見えないけど。空間魔法って便利ね。

賑やかな市場に、ルスは目を輝かせる。物珍しそうにあちこち見回す。はぐれないようにしっかり手を繋ぐ。

「そういえば、どうしてかあさんは山奥で暮らしているの?」ルスからすれば、何気ない疑問。

イルニアは少しギクリとするが、平静を装って「あの家は母が譲ってくれた家なの。幼い頃からあそこで暮らして思い出もいっぱいつまっているから、離れたくないのよ。」と答えた。それは紛れもない本心だ。ただ全ての事情を話せるわけではない為、それが心苦しかった。

イルニアとルスの買い物回、結構いいな。

イルニアのルスへの想いや葛藤、悩みなど色々わかる回になりそう。……この話、結構大事では?

イルニアの心情

ルスといられる幸せ。そして、常につきまとう不安。ルスは大切な私の子。だからこそ幸せになってほしい。今?それは幸せよ。言い切れる。でも数年後は?ルスが大人になってからは?人の幸せは絶えず変化する。だけど今の生活では、他の幸せを得られない。私は魔女。世間を離れ、隠れ住まわねばならない。でもルスは違う。あの子はただの人間の子供。友人と遊んだり他の幸せや喜びがあることを学び、それらを享受するべき。

この家は将来あの子の檻になりかねない。例え本人が気づいてなくても、この生活はきっとあの子の可能性を潰してしまう。

私だって、できればずっとルスと暮らしたい。だけどそれ以上にあの子の幸せが大事なの。


だったら、今あの子に辛い思いをさせてでも人里においてくればいいのに。あの時、自分で言ったじゃない。成長してからだと、人間の社会に戻ったときに馴染みづらくなるだろうって。環境、常識、思想、人間関係……色々な事が複雑に絡み合う社会。大人になっていくにつれ、自分を変えるのは難しくなってくる。だから、本当にあの子の幸せを想って人間の社会に戻したいのであれば、私はあの子をここ(町)に置いてくるべきだ。

それなのにこうして離れないようにしっかりこの子の手を握っているのは、私がこの子との生活を手放せないから。ルスの幸せよりも、自分の幸せを優先させているからに他ならない。結局、私はただ綺麗事を並べているだけの卑怯者。


……私は、どうすればいいのかしら?



日常回で絶対にいれたい文↓

ルスは私と一緒にいることを選んでくれた。

とても嬉しかった。

……でも、自分が魔女であることは明かせなかった。

魔女は恐れられ、忌み嫌われる存在。

きっとルスは私を魔女だと知っても、変わらずに「かあさん」と慕ってくれるだろう。

だけど魔女だと明かそうと思ってルスを呼び止める度、不安が押し寄せて言葉が出てこなくなる。

もしかしたら私はルスを信じていると思いながら、実際は心のどこかで、魔女だと知られたら嫌われると思っていたのかもしれない。

……ルスに嫌われたくない。それだけは嫌。

結局自分の正体を明かせないまま、月日は過ぎていった。

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