第54話 兄貴分との別れ
ムルティスは囮を開始していく。チェリト大尉と妹のミコットを逃がすために。
あえて目立つために、所長室の前にある銅像の前に陣取った。
このポイントは、東棟からも西棟からも丸見えなので、政府警察グループからも、傭兵グループからも、射線が通るのだ。
案の定、ムルティスが姿を現した瞬間、血液が欲しい二勢力が集中砲火を加えてきた。まるで発電所が壊れたみたいに銃声が連続して、銅像の周辺に甲高い異音と着弾の火花が連続した。
「戦争中でも、こんな狙い撃ちされた経験はないんだよな」
ムルティスは、銅像を遮蔽物にして、ひたすら弾丸をやり過ごす。
その間に、ガナーハ軍曹とリゼ少尉が、左右に展開。アサルトカービンで銃撃。敵を確実に減らしていく。
仲間である暗殺部隊からも、無線で報告が入っていた。
『こちらアルファチーム、正面玄関で交戦開始』『ブラボーチームだ、すでに一人被弾、一時的に後退する』『チャーリーチーム、ラぺリングで屋上に到達』
政府警察グループ、傭兵グループ、暗殺部隊。
三つ巴の部隊が、それぞれを銃撃しているため、しっちゃかめっちゃかの乱戦になった。
無軌道に弾丸が飛んで、誰かしらがパタリと倒れた。
ごくまれにフレンドリーファイヤが発生するため、安全な場所なんてどこにもなかった。
それでも三つの勢力の兵士たちは、銃撃戦を恐れていなかった。
いやむしろ、崇高な儀式に臨む宗教家みたいな顔で、積極的に撃ちあっていた。
敵を撃ち倒すことに大いなる意義を持っていそうだし、この場で死ぬことに聖なる意味を持っていそうだった。
そんな死を恐れない連中が撃ちあっているせいで、とんでもない速度で戦死者が増えていく。
敵対者に殺されたはずなのに、死に顔は満足そうだった。
なぜなら彼らの魂は、いまでも戦場に置き去りだからだ。
ムルティスだって、そのうちの一人だった。
妹のミコットを助けるために、いまを生きているはずだ。
暗黒の契約書を発動させないために、出血を避けているはずだ。
だが仲間たちと一緒に命がけの戦いをしていると、なぜか魂が高揚してしまった。
理性ではこんなの絶対に間違っていると思うのに、本能が銃撃戦を求めていた。
ムルティスは、銅像の遮蔽物からわずかに狙える射線に、スナイパーライフルの照準をあわせる。
交戦距離の短い室内戦に、なんで連射できないボルトアクション式のライフルを担いできたのか?
一番使い慣れているからだ。
スコープを使用せずに、いきなり発砲。
柱の裏側から顔を出していたやつが、額を撃ち抜かれて即死した。
ボルトを引いて次弾装填。空薬莢が排出されて、銅像の根元に落っこちて、ちりんっと乾いた音を立てる。
何度も聞いてきた音だ。
何度も敵を殺してきた音だ。
何度聞いても心が高揚する。
まるで快楽に飢えた薬物中毒者のように、次々と標的を狙撃していく。
一人殺すごとに、脳内にぴりりと刺激が走って、雑念がすべて吹っ飛んでいく。
敵兵に撃ち返されれば、すぐさま頭を引っ込めて、次の機会を待つ。
その間、敵の気配と銃声から、次の標的の位置をおおまかに把握。
チャンスがやってきたら、すぐさま上半身だけさらして狙撃。
それの繰り返しだった。
ふと気づけば、弾切れである。
銅像の裏側に隠れたまま、新しい弾倉を取り出したら、すぐ隣に敵兵が走りこんできた。
敵兵も新しい弾倉を手に持っていた。どうやらリロードするために遮蔽物に身を隠そうとしたら、ムルティスと同じ場所を選んでしまったらしい。
三つ巴の乱戦らしい異様なシチュエーションだった。
鉢合わせした二人は、予想外の展開になったため、ほんの一瞬だけ硬直する。
しかし、暗殺部隊の一員として、日々銃撃戦をやってきたムルティスのほうが、若干反応が早かった。
ミスリル防弾アーマーに包まれた脚部で、敵兵の腹部を蹴っ飛ばした。
敵兵は、まるでミスリルのこん棒で殴られたように、派手に吹っ飛んで、窓を突き破って、道路に落ちて死んだ。
だが安心するのはまだ早かった。
血液を求められているムルティスが、これだけ大暴れすれば、敵の狙いは明確になったのだ。
戦闘級の魔法使いを派遣して、攻撃魔法を当てればいい。
もうすでに敵の魔法使いが、三階の受付窓口から、ムルティスに魔法攻撃を加えようとしていた。
「この場に留まるのも、ここらが限界だな」
ムルティスは、隣の遮蔽物に向かって、ヘッドスライディングした。
ワンテンポ遅れて、雷撃の魔法が発動。敵の魔法使いから、魔法の雷が飛び出して、ギザギザの軌道で飛んでくる。
だがすでにムルティスは隣の遮蔽物に退避済み。
魔法の雷は銅像を破壊しつつ、雷の衝撃波は階下まで流れて、どこかで爆発した。
ムルティスは、ふぅと安堵した。いくらミスリル防弾アーマーが堅牢でも、攻撃魔法が直撃したら出血は避けられないからだ。
だからこそ、二発目の攻撃魔法を撃たれたら、かなりまずいことになる。
戦場における、敵の魔法使いの対処方法は、味方の魔法使いをぶつけることである。
リゼ少尉が、腕まくりした。
「さてはあんた、BMPの取引のとき、風の魔法でトラックの壁をくりぬいたやつでしょう?」
彼女は、すでに魔力のチャージを完了していた。
三階の受付窓口に対して、掘削炎竜の魔法を発動。
防空壕から焼却炉に入ったときと同じ魔法を使うことで、受付窓口の足場を崩した。
しかも足場を貫通した炎は、敵の魔法使いの衣服に着火。あっという間に繊維を食い散らかしていく。
だがまだ決着ではない。
敵の魔法使いは、水の魔法で衣服を消火すると、魔法障壁を展開。崩れた足場で戦うのは不利だと判断したらしく、屋上まで撤退した。
「逃がさないわよ」
リゼ少尉も魔法障壁を展開。二勢力からの銃撃をすべて跳ね返しながら、屋上まで駆け上がっていった。
ガナーハ軍曹が、弾倉交換しながら、敵の戦力状態を推し測った。
「リゼ少尉のおかげで、敵の魔法使いが消えた。このまましばらく耐えれば、オレたちも無傷のまま逃げられそうだぞ」
ムルティスも、新しい弾倉を装填してから、自分の状態を調べた。
「いま無傷なのは、ミスリル防弾アーマーのおかげですね。見てください、いつのまにか被弾してるんです」
ミスリル防弾アーマーの脇腹部分に、へこんだ傷があった。
誰かに狙って撃たれたのではなく、跳弾が偶然ヒットしたのだ。
ガナーハ軍曹も、アーマーのへこんだ角度から、すぐに跳弾だと気づいた。
「戦争中だって、こんな無茶苦茶な角度から被弾したことはなかったな」
「戦争は二つの陣営でしたからね。今日みたいな三つの陣営で撃ち合うなんてバカげた状態はなかったんですよ」
ムルティスは、すぐそばの階段を使って二階に上がってこようとしたやつを、サイドアームの拳銃で迎撃。
五発銃撃して、五発命中。だが敵も軍用の防弾アーマーを着ているから即死しない。とはいえ五発のうち二発はアーマーを貫通していたので、敵は腹部を抑えたまま、階段を滑り落ちていった。
「戦争に戻った感じだ。良いような、悪いような」
ガナーハ軍曹は、アサルトカービンをリズミカルに発砲。観葉植物の裏側に隠れていたやつを、葉っぱごと撃ち抜いた。
「軍曹は、戦場に戻りたかったんですか?」
「わからない。あれだけ傷痍軍人を生み出した戦争が好きなはずがない。だがなぜか、いまこうして戦っていることが自然だと思えてしまう」
戦争が好きなわけではない。
だが戦っている状態のほうが自然だと思えてしまう。
ムルティスにも、よくわかる話だった。
「そうですね。その気持ちはよくわかります。ですが軍曹は生き残らないと。リゼ少尉と結婚するんだし、傷痍軍人のレストランが待ってますよ」
ムルティスは、遠く離れた非常階段を、ライフルのスコープでのぞいた。
こちらに向かって手りゅう弾を投げようとしている敵兵がいる。
そいつの額を撃ち抜いた。ぐらりと目玉が回って、肉体は力を失う。すでにピンの抜けていた手りゅう弾が足元に落ちた。
ずどんっと爆発。近くにいた敵の仲間たちが破片を浴びて、のたうち回った。
「レストランは、オレの手助けがなくても立派にやっていける。だがリゼ少尉との結婚は待ち遠しいな」
ガナーハ軍曹は、剛腕を活かして、灰皿スタンドをぶん投げた。窓から侵入しようとした敵に直撃。がつんっと金属の弾ける音がして窓から落下。地面に激突して死んだ。
「軍曹、結婚式は、最高のやつにするんでしょう」
「ああ、そうだな。お前の妹も呼ぼう。そうすれば、お前の心臓が参加したことになる」
「いいですね。どんな結婚式になるんでしょうね。楽しみですよ、すごく」
血だらけの戦場で、なぜか希望にあふれた話をしていた。
ムルティスなんて心臓を妹にあげて死ぬ予定なのに、やけに明るい表情であった。
それだけ兄貴分が幸せになることが、嬉しかったのだ。
あとは妹とチェリト大尉が無事逃げ切れば、すべてが丸く収まる。
そう思っていたのに、チェリト大尉から通信が入った。
『焼却炉のある部屋に入れない。さっき外れた雷撃の魔法が焼却炉に直撃して、大爆発を起こして通路が崩れたんだ』
さらに屋上で戦うリゼ少尉から報告。
『敵の魔法使いは倒せたけど、あたしも足をやられた。ちょっと動けそうにない』
暗殺部隊の仲間たちからも、被弾報告が相次いでいた。
『こちらアルファチーム、敵を道連れにします、ご不運を』『ベータチーム、申し訳ない、ここが限界だ。あとはまかせた』『ガンマチームです、担当の敵は倒せましたが、出血がひどく、これまでのようです』
臨時造幣局の戦いは、佳境に入っていた。
三つ巴の勢力は、死屍累々だった。
それでも銃撃が止まらないのは、誰もが死に場所を求めているからだ。
しかも戦いの中心は、正面玄関から、造幣局の内部に移行していた。
このままでは、一階に降りたチェリト大尉と妹のミコットが、銃撃戦のど真ん中に放り込まれてしまう。
ムルティスは、状況がひっ迫してきたことに焦りを感じた。
妹が生き残らないと、これまでやってきたことが台なしだ。
潜入捜査も、仲間に嘘をついたことも、親を悲しませたことも、なにもかもが。
この逆境をひっくり返したいのだが、まるで名案が浮かばない。
ムルティスは自分の無学を呪った。
もし高校在学中に徴兵されないで、せめて高校を卒業できるぐらいの学力があったら、こういうときに名案が浮かぶんだろう。
だが中卒なのだ。敵を殺すことぐらいしか取り柄がないのだ。
ムルティスが深刻な顔で苦しんでいると、ガナーハ軍曹が臨時造幣局の見取り図を確認した。
「大尉、連絡通路を走り抜けて、反対側の棟に移動して、裏口から脱出してください。そこが一番安全なルートです。その間、敵の銃撃は、オレがなんとかします」
チェリト大尉は、付近の敵に聞かれないように、控えめな声でびっくりした。
『なんとかって、なにか名案があるのか?』
「大尉、お世話になりました。オレの人生は、犯罪組織で生活していたときが、一番楽しかったです」
なんとガナーハ軍曹は、右手にアサルトカービン、左手に敵の死体から奪ったサブマシンガンを持つと、遮蔽物から飛び出した。
仁王立ちして、ばしばし撃ちまくる。
逃げも隠れもしないで、ひたすら敵を倒すことに全力を注いでいく。
軍曹は、銃撃戦の掟を忘れたわけではない。
チェリト大尉とミコットを無傷のまま逃がすために、あえて目立つことで、敵の視線を自分に集めているのだ。
決死の覚悟で撃っているため、政治警察グループも、傭兵グループも、次々と射殺されていく。
だが隠れないで銃撃していれば、いつか限界を迎えた。
一発の銃弾が、ガナーハ軍曹の左手を撃ち抜いた。がしゃりとサブマシンガンが落ちた。
それでも軍曹は、右手のアサルトカービンだけ銃撃を続けていく。
ムルティスは遮蔽物の裏側から、必死に手を伸ばした。
「軍曹、無茶です! 戻ってきてください!」
ガナーハ軍曹は、男前の笑みを浮かべた。
「ムルティス、お前が心臓を移植して死ぬなら、オレも一緒だ。あの世でBMPの密売の続きをやろうな」
ムルティスは、じわっと涙を浮かべた。
「死んじゃダメですよ、少尉と結婚するんでしょう!」
「……お前が代わりに謝っておいてくれ」
それが遺言になってしまった。
あらゆる方角から、とんでもない量の弾丸が飛んできて、ガナーハ軍曹が踊るように被弾していく。
リザードマンの鱗が剥がれて、血肉が舞って、屈強な肉体から生命力が失われていく。
その間に、悲しい顔をしたチェリト大尉が、苦しそうな顔のミコットをおんぶして、連絡通路を走り抜けていった。
ムルティスは、ガナーハ軍曹の散り際を、この目で見届けることになった。
敵の銃弾に貫かれているはずなのに、美しい光景であった。
なぜなら彼こそが、男の中の男であり、戦士の中の戦士だからだ。
だが敬愛していた兄貴分が死んでしまうのは、あまりにも悲しくて、寂しかった。
ムルティスは大声で号泣した。
まるで自分の半身を失ってしまったかのように、体も心も痛かった。
彼と一緒なら、ずっとBMPの密売で暮らしてもよかった。
だがガナーハ軍曹は亡くなってしまった。
この世界でもっとも大事なモノを失ってしまったのかもしれない。
いくらチェリト大尉と妹を助けるためとはいえ、彼は死んではいけなかったのだ。
ガナーハ軍曹が、その場にばたりと倒れたとき、チェリト大尉から通信が入った。
『造幣局から撤退した。いますぐミコットを連れて病院に向かう』
ムルティスは、涙声で返信した。
「大尉、軍曹が、軍曹が……」
『貴重な下士官を失ってしまったな……』
チェリト大尉は、すっかり意気消沈していた。
こんなに落ち込む大尉を見たことがなかった。きっと彼にとっても、ガナーハ軍曹はかけがえのない仲間だったんだろう。
ムルティスは、涙を拭くと、こう伝えた。
「絶対に大尉は生き残ってください。俺と軍曹が戦後を生きた証として」
『わかった。ちゃんと生き残るよ、お前とガナーハ軍曹のために』
チェリト大尉は、無線機の通信圏内から離脱した。
それと入れ替わるように、すぐ近くに転がっている傭兵の死体から、無線の声が漏れてきた。
『ムルティス、聞こえているなら、うちの無線機を拾ってくれ』
傭兵グループのリーダーである、ジャラハルの声であった。
ムルティスは、傭兵の死体から、無線機を拾った。
「ジャラハル、なにか伝えたいことでもあるのか?」
『お前の妹は、無事外に逃げたようだ。陰ながら支援はしておいたぞ』
陰ながら支援した、という意味を、傭兵グループの弾痕から理解した。
どうやらジャラハルは、政府警察グループが、ミコットを狙おうとしたら、狙撃で妨害していたようだ。
しかも傭兵グループの部下たちに、ミコットは狙わないように命令してあったらしい。
新しい友人の密かな手助けと、ガナーハ軍曹の犠牲によって、ミコットは助かったのである。
だが悲しい事実もあった。
「妹を助けてもらったことは感謝する。だが俺の兄貴分を撃ったことは絶対に忘れない」
狙撃の角度から考えて、ガナーハ軍曹の左手を撃ち抜いたのは、ジャラハルだった。
『すまなかった、ムルティス。戦場の掟とはいえ、なにも知らなかったんだ』
戦場で戦士として対立したからには、どちらかが死ぬのだ。
そこには罪も罰もない。ただ誉れと結果があるのみ。
そんなことはわかっているが、それでも兄貴分の死に納得できなかった。
ムルティスがじっと黙っていると、ジャラハルが戦況を説明した。
『二つの勢力が、お前の兄貴分を撃った時に、隠れた位置がバレた。そこにお前たちの部隊が突撃してな。三つ巴の撃ち合いになって、みんな死んだ』
銃声は、すっかり止んでいた。
どうやら造幣局の屋内で生き残っているのは、ムルティスとジャラハルだけらしい。
政府警察グループも、傭兵グループも、暗殺部隊も、ことごとく死んでしまった。
ムルティスは、死体だらけになった風景に、かつての戦場を思い出した。
「どうしたらいいんだろうな。大事な兄貴分が亡くなって、自分の心臓を妹に届けないといけないのに、高揚した気持ちがまだ消えないんだ」
ムルティスは、自分自身の異常性を強く意識した。
行動動機が、理屈に合っていないのだ。
他にやるべきことの優先順位を下げてでも、ジャラハルと決着をつけるべきだと感じていた。
『ムルティス、ワタシと一緒に歩んでいこう。ブラックドラゴンを新しい神にすれば、お前の悩みも解決するはずだ』
ほんの一瞬だけ、ジャラハルの誘いに魅力を感じてしまった。
戦時中の出来事にも、戦後の世界にも、ガナーハ軍曹が死んでしまったことにも、自分自身の異常性にも、不満があったからだ。
だがもし、ジャラハルの誘いに乗るようなら、仲間を守るために死んでいったガナーハ軍曹に申し訳ない。
「悪いな、ジャラハル。俺はお前を倒して、暗黒の契約書を返してもらうつもりだ」
『わかった。ならワタシは、お前の血液をわけてもらうことした』
向かい側の棟から、ライフルの弾が飛んできて、ミスリル防弾アーマーの脇腹パーツに直撃。
なんと跳弾でヘコんでいた部分に、一寸も狂わない精度で当てたのである。
ヘコんでいた部分から亀裂が全体に広がって、ぱらぱらとミスリルの破片が零れ落ちる。
いくらミスリル防弾アーマーが、ライフル弾に五発ぐらい耐えられるといっても、それは被弾箇所がバラけた場合だ。
今回みたいに、同じ個所にヒットしてしまえば、あっさり耐久値が限界を越えてしまった。
「単純な狙撃の精度なら、俺より上ってことか……!」
ムルティスは、耐久力を失ったミスリル防弾アーマーを脱ぎ捨てると、さっさと遮蔽物に隠れて、スナイパーライフルを構えた。
元高山防衛部隊のスナイパー・ムルティス。
元高山攻略部隊のスナイパー・ジャラハル。
意地と誇りと未来を賭けた、狙撃戦の開始だった。
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