第24話 屋台の内容

「それでは今から屋台で何をするか話し合っていきたいと思います。」


天音の声が教室に響く。

この時間は文化祭の屋台の内容についての話し合いだ。


「料理ができる人はいますか?」


その言葉に俺を含めて六人が手を挙げる。


「では手を上げてくれた六人は何が作れますか?」


一人は「揚げ物なら…」と言い男子生徒で手を上げたもう一人は「俺も同じ…」と言う。

女子三人は「お菓子とか甘いものなら…」


「分かりました。

翔さんは何を作れますか?」


「材料さえあれば基本なんでも可能。」


「分かりました。

それではメニューを決めて翔さんをリーダーにした調理班主導で進めていきたいと思います。

その次に今回の文化祭で出す料理の種類を話し合いたいと思います。皆さん……」


段々と眠気が襲ってくる。

窓際の席だからか日光が当たっていつもより眠気がより凶悪なものに変わっている。

眠気に凶悪もクソもないと思うが。

そんな事を考えながら俺は惰眠を貪らせてもらうことにした。



体が痛い。

慣れないとこで寝たような感じが…。

体を叩き起こして周りを見るときれいな青空と白い雲が見えた。

隣には熟睡してる武瑠と手紙が一つ。

手紙を開けて中を見てみると二枚の紙が入っていた。

一枚目を見るとそこには

「掃除に邪魔だったので武瑠さんにどけてもらいました。天音。」

とキレイな字で書かれてあった。

二枚目を見ると

「喫茶店、お菓子、ポテト、つまめるもの…」

と書かれてあった。

おそらく話し合いで何を作るか決まったものだろう。

武瑠を揺すり声をかける。

「へぁ?お、おはようございます。

どうかしまし…ってそういうことですか。

取り敢えず、喫茶店の……」



「つまり、作れる範囲で案を出してそれをまとめたものを天音に渡しておけばいいんだな?」


「短く言うとそんな感じですね。」


「説明が長い。

もっと短くわかりやすくまとめろ。」


そんなグダグダ喋りながら教室に戻っていく。

途中の景色は文化祭の準備で一杯だった為、文化祭が近いんだなと実感するのであった。

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命の灯火が消えるその時まで テラル @pamutto

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