第4話 癪に障る友人
天音は気まずい空気に耐えきれず喋りかけてくる。
「何故不登校になったんですか?」
と適当に作った理由に対して質問をしてきた。
俺はそれに対して
「人間関係。」
と呟く。
彼女は
「……そうですか。」
と言う。
しばらくすると彼女は何も言わずこの場を去っていった。
気まずかったのか用事があるのか知らないがもう二度とくるなと思った。
しばらくするととてつもない眠気が俺を襲った。
そして俺の意識はだんだんと落ちていった。
頭に痛みが走る。
恐らく倒れたのだろう。
気怠げな意識の中、目を開けるともう辺りは暗くなっており夜まで寝ていたことを理解した。
それと同時に薬を飲み忘れたのを思い出し急いで常備している薬を飲む。
病院に戻るか悩むがつまんないため別の泊まる場所を考える。
このままでは体調を崩してしまうことを理解したから。
そこでふと信頼でき少しめんどくさいが退屈しない友人を思い浮かべた。
俺は少し考えたあと、立ち上がりその友のもとに向かうのであった。
少年がその場を去ったあと一本の大樹のもとから一人の男性が降りてきた。
「あれをね〜。」
と一人でつぶやき男は闇に消えていく。
「はぁ。こいつに頼るのは癪なんだけどな。」
俺は人通りがまだそこそこある中心街の大きめのビルの前にいた。
当たり前のようにビルの中に入っていく。
警備員は俺に対していつものことのように本人確認をして警備に戻っていく。
俺はエレベーターに乗り最上階の12階のボタンを押す。
俺以外にも何人かおり好機の視線で見てくる。
鬱陶しいが慣れたものなので適当に携帯を弄りながら12階まで待つ。
しばらく待つと12階についた。
いつものように進み眼の前のドアを蹴飛ばす。
そしていつものように中のソファに寝っ転がり携帯をいじる。
それに対し中にいた奴は
「どうした?珍しいな。」
と声をかけてくる
それに対し俺は
「うるせぇ。詮索しないのが暗黙のルールだろ。違うか?疾風。」
と友人の剱地疾風(けんちはやて)に対して問いかける。
疾風はそれに対して
「たしかにそうだけどさ。俺も場所貸してるんだからいいだろ。それに俺はお前に対して興味が耐えないからな。」
疾風は笑いながら仕事をこなしている。
疾風は喋らなければ顔は整っているし仕事もできる。更にはちゃんとした地位があるからモテるはずなのに変なものにしか興味を持たないところが少し残念と言えるだろう。
「はぁ。面倒なことが少しあった。これで満足か?」
そう問いかけると
「面倒事って?何があったの?」
と聞いてきたが眠気が俺を遅い寝てしまうのであった。
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