何事も挨拶は大事
梅雨を思わせないほどの快晴となった平日。流星は学園の大講堂にて決戦の時を待っていた。
今日は生徒会の前哨戦と言われている討論会当日。全校生徒がこの大講堂へと集まっている。
舞台の袖口に待機している流星はちらっと顔を覗かせる。一年から三年までが集結しており、討論会の重要さを物語っている。
(流石討論会、人気がすごいな…自由開催だと言うのにこの人気は毎年の逆転劇が影響してるんだろうな)
この討論会は旧生徒会の意向で毎年開催されており、強制では無いため開催しなくてもよい。だが、毎年白熱する勝負は生徒達からかなりの人気を得ているため大概の場合は開催される。
この討論会は立候補者からすればうまく行けば相手と差を付けられる選挙前の勝負であり、不利な状況から得票率を上げる逆転の場にもなる。つまり流星達にとっては今日は大勝負の日なのだ。
(…?なんだ?男子がざわついて…あ)
途端にざわつき始めた男子達を見て流星は疑問符を浮かべる。男子達の集まった視線の先を見つめた流星は思わず納得の表情になった。
男子達の視線を浴びていたのはちょうど会場内に入ってきた旧生徒会のメンバーである優樹菜。普段はジャージ姿の彼女も今日はしっかりとした正装に身を包んでいる。凛として座る姿は様になる。
普段は表に顔を出さないことから初見の人が多いのだろう。その姿に見惚れている男子が何人か見受けられる。
「おい、誰だあれ?めっちゃ美人じゃん…」
「あんな人いたか…?」
「転校生?」
「でも、あそこに座ってるってことは旧生徒会の人でしょ?」
「そっか…校長の隠し子とか?」
あらぬ考察も飛び交う中流星は優樹菜の表情を見つめる。クールに取り繕っているように見えながらもその表情にはどこか緊張が見受けられる。彼女を慕う後輩として流星は一瞬でそれを理解した。
(あれはただ単に緊張してるだけだな…)
「流星くん」
優樹菜を見つめていると不意に後ろから聞き慣れた女王の声が耳に入る。
「緊張はしてないみたいね」
「まぁ慣れてるんで。響華s「さんはよ・け・い」…響華こそ緊張してないみたいですね」
「えぇ、そうね。流星くんの隣に立つ者として当然と言ったところかしら」
その長い髪をなびかせてそう言い放つ響華。平常運転の彼女を頼もしいなと思いつつ流星は安堵の笑みを浮かべる。
満足そうな響華の横からレオンが笑みを浮かべながら話しかけてくる。
「いよいよ本番ですな我が星よ。緊張は表には出ずとも心のどこかに存在するものです。リラックスが大事ですよ?」
そう言ったレオンはさり気なく流星の手を握る。彼をリラックスさせようという彼の計らいなのだろう。しかし、その行為を女王が見逃すはずもなく。
「それは妻である私の役目よ。貴方がすることじゃないわ騎士様」
「おや、嫉妬ですか?重い女は嫌われますよ?」
反抗の意思を見せるレオンに隠しきれない怒りが見えていいる響華。いつもの流れだ。
流星はバチバチな二人に苦笑いを浮かべながらできるだけ空気を演じながら二人の間から抜ける。止めても無駄なのはこれまでのやり取りから分かりきっていることだ。
「二人共、戦前に争いはよしたまえ。これからもっと強大な敵を相手にするのだ。仲間割れなどしているうちは勝てる勝負も勝てなくなってしまうだろう?」
いつものボサボサな髪の毛を梳いてポニーテールにまとめている理央が二人に声をかける。
緊張で固まるよりかはマシなのだろう。だが喧嘩はやめて欲しいところだ。
「まぁ、リラックスしている分まだいいだろう。準備は万全だ」
「頼むから平和にいこうぜ…」
腕を組みながらそう言う一翔と不安そうな声を漏らす凶真。正しい反応は凶真の方だろう。それ故に流星は一翔が一段と頼もしく見えた。
「流石一翔。頼もしいな」
「…ねぇりゅーちん。私、緊張でお腹痛くなってきちゃった…」
「お前は今日は座ってるだけだから緊張する必要ないだろ…」
「それでも緊張するの。お腹さすって」
「はいはい…」
流星は言われるがままに真帆のお腹を軽くさする。
「んっ、あぅ、りゅーちん激しい…」
「やめろ馬鹿」
「流星くん?」
真帆の艶めかしい声に反応して響華が冷たい声を響かせる。響華の静かな殺気が流星の背に突き刺さってくる。
流星は響華の方に向き直ると弁明を始める。
「いや、これは俺悪くないでしょ?え?俺悪いの?」
またかという視線で見つめられる流星は響華と距離を取りながら困惑の表情を浮かべる。いつもの光景に流星と響華以外の一同は笑みをこぼした。
響華の手が逃げ惑う流星に触れようとしたその時、会場にアナウンスが鳴り響いた。
「皆様、お忙しい中お集まりいただきありがとうございます。これより、創生学園討論会を開催致します」
「おや、時間みたいだね。そこら辺で許しておいてあげてやってくれ女王陛下」
「…しょうがないわね」
理央にそう言われた響華は一見無表情に見えたが、僅かに眉根を顰めて彼女にしては不服そうな表情を見せた。仕方ないと響華は流星の腕を引き寄せて隣に立つ。
「…挨拶の時は離してくださいね」
「それは気分次第ね」
響華がそう言った所で再び進行のアナウンスが鳴り響く。
「始めに前期生徒会長から挨拶をいただきます。前期生徒会長楠木蓮斗様、よろしくお願い致します」
アナウンスに応じて一人の生徒が立ち上がり、ステージへと上がってくる。
彼の名は楠木蓮斗。前期生徒会長にして最高の生徒会長と言われた男。見事な逆転劇を繰り広げ昨年の選挙を勝ち抜き、会長に就任してからは生徒に寄り添い生徒目線での改革を多く行った人間として多くの生徒達から信頼されている男だ。その功績は歴代の中でも屈指のものであることから最高の生徒会長と呼ばれている。
蓮斗はステージに上がり、マイクの前まで来ると一礼してゆっくりと話し始めた。
「梅雨の候、交差と生徒会選挙という2つの大きな行事が迫ってきている今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。私は生徒会引き継ぎに向けた雑務に追われる日々を送っています。さて、本日は皆様楽しみにしていたであろう討論会です。この討論会は私にとっても当然思い入れのあるもので、昨年の惨敗は今も夢に出るほどです」
蓮斗の自嘲的な言い方に観客席からはくすくすと笑い声が聞こえてくる。
昨年蓮斗はこの討論会にて惨敗を喫した。その敗因は圧倒的な連携不足とされていたが、今思えばそれも優樹菜の策のうちだったに違いない。頭の切れる彼女のことだ。相手に余裕をもたせた上でじわじわと崩していったのだろう。流星は流石と思わず関心した。
「今年は例年より少なく二組のみの立候補となりました。絶対的とまで言われている黒木くんの布陣を自慢の後輩である諸星くんがどう崩していくのかが非常にに楽しみです」
蓮斗の一言が流星に刺さる。『期待しているぞ』という流星に対する激励のつもりなのだろう。流星にとってはそれがプレッシャー以外の何者でもないことに蓮斗は気づいていない。
「長々とした挨拶は皆様も望んでいないでしょう。双方の健闘を祈って生徒会長の挨拶と致します」
蓮斗は再び一礼した後に生徒達の拍手に送られながらゆっくりとステージを降りた。
「…全く、あの人は」
「知り合いなの?」
「はい。以前に少しだけ関わりがありまして…」
なぜかげっそりとしている流星を見て響華は疑問符を浮かべる。その様子を見た凶真はいつの日かの出来事を思い出して苦笑した。
蓮斗が席に着いたのを確認した進行役がアナウンスを開始する。
「楠木様、ありがとうございました。続きまして立候補者の挨拶です。始めに黒木様、お願い致します」
アナウンスが終わるのと同時に流星達がいる袖口とは反対側から凌が歩いて出てくる。演壇の手前までくると一礼する。それに呼応するようにして観客席からは拍手が送られる。拍手が収まった所でワンテンポ置いて凌が話し始めた。
「会場にお越しの皆様、こんにちは。この度生徒会選挙に立候補させていただいた黒木凌です。今回はこの学園をより良いものへと変えるべく立候補させていただきました。我が父も黒木の人間としてこの学園の生徒会選挙へと立候補し、見事にその座を手にしました。父の背中を追うためにも私は負けるわけにはいきません。その決意を今回の討論会で示したいと思っております。生半可な者に負けるつもりはありません」
「なっ…言ってくれるじゃん」
「…流星くんを生半可者呼びとは随分と頭が高いのね。少し理解らせる必要があるみたいね」
「まぁ待つんだ響華くん。これも凌の策の一つだ。ここで挑発に乗ってしまえば相手の思う壺だ」
「そうっすよ響華さん。あいつこういう性格なんでいちいち反応してたら付き合ってられないですよ」
「でも…」
最愛の夫を侮辱する凌に対して静かな怒りを見せる響華に対して一翔がなだめに入る。相手の挑発だと分かっていても許せないものは許せない。が、流星の一言もあり響華はその怒りを自分の心へとしまい込んだ。
「とは言え不正や人気で勝つつもりはありません。この学園のため、皆様のためにも公平な判断をしていただけると幸いです。以上で私からの挨拶と致します」
「流石黒木家だな…」
「なんというか、貫禄?がすごいよね」
(なんかアウェーじゃね?…やっぱ黒木の名は伊達じゃないな)
凌の一礼に反応して再び観客席から拍手が送られる。凌はそれと共に袖口へと捌けていった。去り際の不敵な笑みはきっと流星に向けられたものだろう。
凌が捌けると進行役の再びアナウンスが再び鳴り響く。
「黒木様、ありがとうございました。続いて諸星流星様の挨拶です。諸星様、お願いいたします」
「流星くん」
演壇へ向かおうとする流星に響華が声をかける。
「頑張って。例え離れていようとも私は流星くんの側にいるから。貴方が消えようとするその時もね」
「…言うてステージとここじゃそんなに距離離れてないですけどね。でも、ありがとうございます」
「りゅーちんの出番だね!頑張って!」
「緊張はするなよ。…その様子だと心配する必要も無いだろうけど」
「もし倒れても骨ぐらいは拾ってくれ。それじゃ」
流星は仲間の言葉と思いを背に袖口からステージにその姿を見せる。約一名激重な感情を乗せてきたような気がしたが、それぐらいがちょうどいいだろう。
演壇の前で一礼。心做しか凌の時より控えめの拍手に迎えられて流星は話始める。
「会場にお越しの皆様こんにちは。この度生徒会選挙に立候補させていただいた諸星流星です。この度は僭越ながらこの学園を我がもn…ではなくより良いものへとするべく立候補させていただきました」
流星の小ボケに反応して観客席からは微笑む声が聞こえてくる。
(…なんか案外反応いいな。ここは滑る予定だったんだけど…まぁこっちのほうが俺も幸せだしいいか)
策が僅かに狂ってしまった流星は予定より早めに次の段階へと移る。
「…さて、お堅い挨拶は凌くんので聞き飽きたでしょうし、ここまでにしましょう。ここからは少し砕けた話し方で皆様とお話しさせていただきます。というわけでこの生徒会に参戦した理由でも話しておきますか」
流星が急に砕けた話し方になり、会場の張り詰めていた堅い空気は次第に解けていく。
「今回私は愉快な仲間達と絶対的と言われる黒木一行に挑むこととなったのですが、実は私中学時代に生徒会長をやっていたことがありまして…」
「え?流星って生徒会長だったの?」
「あの流星が?…嘘じゃねぇのか?」
そう流星が言った所で響華含み会場の生徒達が驚きの声を上げる。これまで隠していた事実をここで明かした流星に凌も袖口から目を見開く。
「…まぁ、その反応になりますよね。私あまり成績も良くないですし。でも、本当なんですよ。生徒会選挙を死ぬ気で勝ち上がりまして生徒会長の座を手に入れたんです」
「…初耳ね」
「おや?響華くんは知らなかったのか?」
「えぇ…知らなかったわ」
「あ、まっず…」
知らなかった事実を聞いた響華は悲しそうであり悔しそうな声を口から漏らす。流星の事は全て知っているつもりだった彼女は自分が知らない事実があったということがたいそう悔しかったのだろう。どこからともなく冷たいオーラが流れ出してくる。それを感じ取った真帆は身震いをした。
「実はその時戦ったのが凌くんでして、決して楽では無かったんですけど見事勝利を収めることが出来たんです。勝った時なんてそりゃあもう…おっと、これ以上はいけませんね」
誰に向けてと言ったわけでは無かったが、その言葉の矛先が凌である事に凌含め観客は察した。これは先程の『生半可者』に対する流星からのカウンターだ。観客席が沸くのと同時に余裕を保っていた凌の眉根がピクリと動く。
「ん”んっ…それはさておき、今回の生徒会選挙に凌くんが参加すると本人の口から聞きまして。その時に言われたんですよ。…『お前も出ろ』ってね」
凌の特徴的なツリ目をオーバーに表現しつつ渾身の凌のモノマネを観客席に向かってする流星。途端に笑いが巻き起こる。
「ぶはははははっ」
「おいおいあれセーフなのかよw」
「…」
「似てますね」
「…似てなどいない。余計なことは言うな仄花」
仄花の一言に釘を刺凌。笑い声の中で凌はその顔を赤く染める。相手のペースを少しでも崩すという流星の策略に見事にハマりつつある凌を遠目に見て一翔はふっと微笑む
笑い声が収まってきた所で流星はタイミングを見計らって話始める。
「まぁ、要はリベンジマッチってことですよね。私も二度も叩き潰すのは憚るべきだと思っていたのですが…凌くんがどうしてもというのでね。それに私も凌くんに負けない程愛校心はあるつもりですし」
「つもりなのかよー!」
「おっとそこ、うるさいですよ」
飛ばされたヤジと流星の対応により再び少しの笑いが巻き起こる。先程のヤジは声的に剣人だろう。タイミングを見計らって飛ばしてくれたに違いない。
(ナイスタイミングだ…!)
「ん”んっ…というわけで今回の生徒会選挙に参戦したというわけです。とは言え私もこの学園を良くしたいという気持ちは変わりません。皆様どうか魔王に立ち向かう我ら一行の行く末を見守っていただけると幸いです。以上で私からの挨拶と致します」
演壇の前から一歩下がっての一礼。その後には入場時よりも遥かに盛大な拍手が巻き起こる。凌の時のものにも劣らないその拍手は流星が袖口に消えてからも続いた。
袖口まで帰ってきた流星を響華達が出迎える。
「おかえりなさい流星くん。いい挨拶だったわ。疲れたでしょうし、ん」
響華は両手を広げて流星に促す。これはハグの合図だ。流星はいつもなら遠慮する所だが、久しぶりに大勢の目の前に立った緊張からその胸に身を預けた。
「はは…ありがとうございます」
「…ところで生徒会長の話なのだけれども」
流星を抱きしめる響華の手に力が入っていく。
「ち”ょっ、響華、苦し…」
「なぜ隠してたの?」
流星の首元に回された響華の手が流星に焦燥感を与える。怒り心頭の様子の響華を前に流星は必死の抵抗(言い訳)を試みる。
「いやっ、ほら、自分でも忘れちゃってたっていうか、覚えてたら響華に言ってたんだけど…」
「…かぷ」
「なーっ!?」
流星の首元に襲いかかる生暖かい感覚。首元に響華の艷やかな唇が吸い付く。数秒感吸った後に響華は流星の首元から離れた。
流星は自らの首元を触るとそこにはしっかりと”跡”がついていた。いわゆる、『キスマーク』というやつである。
「ちょっと、響華さん???何してくれちゃってるんですか???」
「隠してた流星くんが悪いの。今回はこれぐらいにしてあげるけど、次やった時は…分かってるわね?」
流星の心臓を撫でるような冷ややかな感覚。冷たく底の見えない瞳が流星を射通す。ゾワゾワとした感覚が流星の背筋を伝う。
「ちょっとお二人さん、まだ討論会はこれからだ。白昼堂々おっぱじめないでくれ」
流石にこれ以上に発展するとまずいと思ったのか理央が仲裁に入る。響華は『しょうがないわね』と小言を呟くと女王のオーラを引っ込めた。
「ん”んっ…上出来だ流星。相手のペースもいい感じに崩れている。大方予定通りだ」
「なら、苦労した甲斐があったってもんだな。…安心するのはまだ早いけど、よくやったな流星」
「あぁ。でもまだ始まったばかりだからな…よしっ」
恐怖の時間が終わり、安堵の表情を浮かべる流星に一翔と凶真が称賛の声をかける。まだ討論会は始まったばかりだ。流星は気を引き締め、自らの頬を叩く。
「…」
「むー…私もりゅーちんにキスマ付けたい…どしたレオーン?」
「いやなに、少し物思いにふけておりました」
流星の騎士である彼の瞳に映るいつしかの影。まだ彼に救われて間もない頃の事。右も左も分からないまま彼の頼みで入った生徒会で初めて舞台の袖から見た彼は凛々しく、正に怖いものなしと言った様だった。信頼される仲間に囲まれ、自らの力で立ち向かっていく彼はどこか虚ろに見えた。なにかに押しつぶされそうになっているような、なにかから逃げているような、苦しそうな彼。レオンはそんな彼を見るに耐えなかった。
だからこそレオンは彼がこうしてこの場に立っていることが心の底から嬉しかった。彼の騎士として、そして友人として。
「…とは言えアレは許せませんね。文句の一つや二つでも言ってやりましょう真帆殿」
「よっしゃー!二人なら怖いものなしだぜ!私にもキスマ付けさせろー!!!」
「おいちょっと待て真帆ーっ!?!?」
突撃してくる真帆をいつものように受け止める流星。しっかりと彼女が怪我をしないようにのけぞりながらも踏ん張りながら持ちこたえる。
「おい、あんまり騒ぐな…観客に聞こえるかもだろ」
「それはそれで私とりゅーちんの懇ろな関係をアピールできるからいいじゃん!」
「よくねーよ。響華さんがキレるからやめろ」
流星は真帆と抱き合ったまま響華からの冷ややかな視線を浴びる。身の危険を感じた所で進行役のアナウンスが場内に響き渡る。
「諸星様、ありがとうございました。各立候補者の挨拶が終わりましたので次に今回の討論会のテーマ発表へと移ります」
「おい、テーマ発表だとよ。騒ぐのもここまでにしておこうぜ」
凶真の一言で流星達は先程までの鳴りを潜めて耳を澄ます。
この学園の討論会のテーマは広い分野から毎年選ばれる。時事ネタを取り込んだものからネタとしか言えないものまでその種類は過去の統計では判断出来ない。そのため、立候補者は完全にアドリブで立ち向かうことになる。そこがこの討論会の面白いところでもある。
会場内は今年のテーマの予想をする声でざわついている。進行役の生徒は先程よりも声高らかに発表した。
「それでは発表致します。今回の討論会のテーマは_____!」
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