地獄編
1話
葉月は現世の学校へ、モモちゃんが天界へ行っている頃。
ノイン達三人はバイトに明け暮れていた。
「ノイン君、ちょっとゴミ捨ててきてくれない?」
バイト先の店長がノインに指示を出す。
「はい、いいっすよ」
ノインは快く仕事を請け負い、店の裏手のゴミ捨て場に向かう。
「すみません!」
スーツ姿で鎌を持った少女が立っていた。
「ああ、お嬢さん。ここ関係者以外立ち入り禁止だから。あとその鎌、何? コスプレ?」
「あなたの魂もらい受けます!」
「はあ⁉ ノインが死んだ⁉」
葉月とモモちゃんが戻ってきた時、ノインは棺桶の中に入れられていた。
呆然としている葉月とキレ散らかしているモモちゃんは対象的だった。
「おお、ノインよ……。死んでしまうとは情けない……。ふっかつのじゅもんは……」
「何で死んでんのよ! おかしいでしょ!」
「俺達も、よく分からない」
「バイト先のゴミ捨て場で倒れてたんだ。それで病院行って、もう手遅れって言われて……」
「死因は?」
「心臓麻痺」
「守護天使が一瞬とはいえ離れた隙を狙った犯行か……」
「どういうことなんだ?」
「心臓麻痺は死神が使う常套手段なの」
「死神……?」
「死神が魂を狩る時、死因はほとんど心臓麻痺になるのよ」
「そんなデ●ノートみたいなことって……」
「でも、おかしいのよ。普通、守護天使が付いている人物の魂を死神は勝手に狩らない」
「そんな……、私達がちょうどいなかったから、ノインは死んじゃったってこと……?」
「気を落とさないで。間違いの可能性もあるわ」
「どうするの?」
「死神のいる冥界に確かめに行くのよ」
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