3話

「ちょっとノイン、何、勝手に言ってるのよ!」

「ヘイリーさんを成仏させないといけないんだろ。方法は、やっぱりこれだろ」

「何か面白そうだね!」

「葉月も乗らない! ていうか、具体的にどうするのよ?」

「それは今から考える」

「全く……」

「か、会社を潰すのか……?」

 ジンが恐る恐るベッドから出て来る。

「会社自体は潰さない。ブラックな部分を正す」

「どうやって……?」

「まあ見てな」


 次の日、ジンは普通に出社した。

(あいつら何かしてくるのか……?)

 朝礼が終わった頃だった。

「ブラック企業の皆さ~ん」

 スーツ姿のノイン達であった。

「こんにちは、弁護士です☆」


 今日の朝のこと。

「で、何するのよ」

「モモちゃん、変身呪文とかあるか?」

「あるわよ」

「スーツ姿の弁護士みたいな感じに変装したいんだ」

「分かったわ」

「葉月達を、ちょっと大人っぽく出来たりするか?」

「ええ、それ込みで変身させるわ」

「じゃあ、よろしく」

 モモちゃんは呪文の書を出して、呪文を唱える。

「我の望む姿に変われ。神の名の元に我は命ず」

 葉月は鏡で自分の姿を確認する。

 眼鏡をかけた出来る女風の姿が見えた。

「わあ、大人になってる!」

「俺達も!」

 ロッソとシアンも眼鏡をかけた、いかにも秀才風な若い男性に変わっている。

「眼鏡率高いな。まあ、いいか。行くぞ」

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