3話

天界に着くと、にこにこ笑顔のコノハが待っていた。

「やあ、こんにちは」

 コノハは初対面のりんねに気さくに話しかけた。

「こ、こんにちは」

「で、君、今日から天使ね」

 コノハは単刀直入に言う。

「俺はお前の上司、名前はコノハ。んで、そっちが如月快斗、お前の先輩だ。同じ小隊のメンバーだ。仲良くやろうぜ」

「はあ、よろしくお願いします」

「小隊メンバーはあともう一人。異世界で守護天使をしている天間葉月だ」

「て、天間葉月って、あの葉月⁉ え、本当に⁉」

「ああ、お前んちの隣に住んでる、幼馴染の天間葉月だよ」

「天間葉月と幼馴染か、世間は狭いもんだな」

「もしかして、葉月の様子が最近、変だったのって……」

「おお、ダミーに気付いたか。大したもんだ。勘が鋭いのか、天使としての素質があるのか」

「どういうことですか?」

「そりゃ、分からないことだらけだよな。ま、そういうことは、この快斗に聞いてくれや。こいつ、小さいくせに頭はいいんだ」

「小さいって言うな! それに説明が面倒くさいからって、俺に丸投げすんな!」

 そう言われてみれば、快斗はりんねより身長が低かった。それを口に出すと、自分まで巻き込まれそうなので止めておいた。



 家に帰る前に、隣の葉月の家に寄る。

「りんね! 部活、遅かったね」

「葉月、あなた天使なんだってね」

「え、え、何で知ってるの⁉」

 りんねは天使の羽を出す。

「私も天使になったから」

「えっ、りんねも!」

「如月快斗とコノハ隊長、知ってるでしょ」

「うん」

「その人達から教えてもらった」

「そうなんだ! わあ、嬉しいな、りんねと一緒だ!」

「そうね」


 葉月はいつも私の後を付いて来た。

 そんな子が異世界で冒険をしている。

 その成長が眩しかった。

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