魔法の書

1話

「あ、コノハさんから連絡来た」

「何て?」

「任務だって」

「任務とかあるんだな」

「そうね。任務をいくつかこなしていって上に上がっていくシステムなの。で、どんな内容?」

「魔法の書の回収だって」

「魔法の書?」

「魔法使いが生み出した産物よ。呪文が書いてあって、魔力がないものでも魔法を使うことができる書物」

「魔力か。天使にも魔力ってあるのか」

「人間出身の天使なら魔力持ちはいるわ」

「ねえねえ、モモちゃん、私は?」

「こういう時に良いものがあるわ。スカウターアプリを開いて」

「わあ、ド●ゴンボールみたい!」

 エンジェルフォンのカメラが起動し、葉月を写す。

「体力2 神力4 魔力2」

「それは強いの?」

「見習い天使の平均レベルってところかしら」

「なあ、俺は俺は」

 ロッソがカメラの前に立つ。

「体力5 神力0 魔力0。まあ普通の人間くらいよ」

「体力、葉月よりあるぜ! シアンは?」

「ロッソと同じよ。双子だからかしら」

「ちなみに、俺は?」

 ノインが話に割入る。

「体力7 神力1 魔力1」

「神力と魔力、ちょっとあったのか。初めて知った」


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