初めての幽霊退治は呪いの城!

1話

カランカラン

「大当たり~」

「へ?」

 ご町内福引大会。

 大当たりの景品は、なんと、城!


「ノイン、すごい! 大当たりだよ!」

 食料をスーパーで買いに行った帰り、もらえた福引券で大当たりを引き当てた。

「はい、こちら、城の権利書です」

「マジかよ」

 ノインは不幸体質のはずだった。

(こんなの当てちまって、俺この先大丈夫か? 一生分の運を使い果たしちまったか?)


 とりあえず森の中にある城に向かうことになった。


「うわ、本当に城かよ!」

「すっげえ!」

「とりあえず中に入ってみようよ!」

 外身は確かに立派な城だったが、中身はけっこうボロかった。

「何か想像してたのと違う」

「不気味」

「何か幽霊出てきそうだよね!」

「葉月お前、何でワクワクしてんだよ」

「だって幽霊見てみたいじゃん!」

「幽霊いるわよ」

「モモちゃん、分かるの⁉」

「私達、天使のパートナーは幽霊探知能力があるのよ」

「大体、100体はいるわね」

「わっ、ホーンテッドマンションじゃん!」

「この幽霊城をどうするんだ?」

「とにかく幽霊を成仏させるのよ」

「どうやるの?」

「魔法陣で囲むのよ」

「出た! 魔法陣! どうやるの?」

「簡単よ。指で星を描いて丸で囲む。神力が多いほど、強力な魔法陣が出来るわ」

「神と魔……」

「そこは、あまりツッコまないように」

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