第十三話 御柱 弐

さけるは御穴にこもる、前回は叔父と共に祠へ入ったが今回は一人、禍々しい御柱との意識的な対話をする。


ディアンは風衆と聖、轟の客人として来日を果たしていた。

呼び出しの全容はこうだ

ラミアの戦闘の中ラミアの発したした“あのお方”という新たな脅威、未だ姿を表さない黒幕の存在から  まだ成長途上で怪人関連のトラブルに巻き込まれがちのさけるを監視してほしいとの話だった。


「ヒジリサン、オクジョウデ イッセン シテミマセン?」ディアンは聖に対し決闘を申し出る、聖は病室の床をノックしながら返事する(先生の居ない場所まで連れ出してつまらない事抜かすな)

「オナジ シヲモツ モノドウシ、ムカシノヨウニ タカメアイタカッタ」残念そうにしょぼくれるディアンはどこか幼さを感じさせる悔しみの表情で笑うのだった。


さけるは意を決し御柱へ手を伸ばす。

意識が混濁する!持ってかれそうな感覚を受け入れ飲み下す!心臓が破裂するような胸の痛み、御穴の中でさけるの意識は数日に渡ってミイラとの融合結合脳の世界か現世の偶像か、さけるは決して意識を明け渡さず少年の肉体に留め続けた!

肉体はさらなる飛躍を遂げる!皮膚が透ける、体の中を駆け巡る血管のサーキット、それに縫い合わされたかのような内蔵、それを押さえつけ閉じ込めようと踏ん張る筋肉、意識の中の変革、さけるは答えを見いせた、さけるは一度里を出る「俺はここでするのとが残っている、長井さん、サイ男、もう少しここにいさせてくれ」さけるの言葉に二人はさけるの完成を待つのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る