真名

 私はタイトルから中身を書く場合と、まず思いついた物語を書いてから後からタイトルを決める場合とあります。

 後者の場合に途中で良さげなタイトルが決まると、先に思いついていた物語がタイトルに影響されるというか、物語がタイトルに寄せに行くというか、そんな印象があるのです。

 その状態が、なんというか物語が本体ではあるのだけどタイトルはその本体に影響を及ぼす「真名」みたいに感じます。


 私が「真名」という表現を使うのはゲド戦記原作民であるからで、ファンタジー的な世界観でいう、その本体を支配する本当の名前みたいなやつです。

 おとぎ話で悪い魔物や魔法使いが隠している「本当の名前」があって、それを見つけ出せればそいつを倒したり封印できたりするっていうアレです。

 でも実際、名前には「そうあるべき」みたいな強制力というか圧があるのかもですね。


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