閑話2-4
更新が遅くなってしまい申し訳ございません
私用や課題などで書く時間が無く毎日投稿を完走したことでモチベーションが下がってしまいましたがこれからは元の週2話投稿を目指して頑張っていくので応援よろしくお願いします
それでは本編どうぞ
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アンサーside
アレンシルさんが魔術王を倒してから俺たち討伐隊は勢いを取り戻し領主の館の目の前まで攻め込まれていたのが中央広場まで押し戻せていた
「アレンシルさん!大丈夫ですか!!」
俺とシンセンさんは神像があった広場の中央で魔術王の配下の幹部らしき魔物と戦っているところに加勢するため蟻の大群を突っ切っていた
「さす、がに、俺で、も、このレベル、の、相手を、同時に、相手する、のは、キツイ」
遠くに魔術王が着ていたのと似たような鎧と黒い骨の馬に乗ったスケルトンの騎士と戦っているアレンシリさんが見えてきた
「そこを退けー!」
目の前に今までよりも豪華な甲殻の蟻が行く手を阻むように立ち塞がった
俺は手に持った青い刀身の双剣を振り下ろす
“グシャ”
「次!!」
そのまま倒していき、遂にアレンシルさんが戦っている開けた空間に出られた
「アレンシルさん!」
「来たか坊主、そっちの骨騎士頼んだ」
こっちに飛び退いてきたアレンシルさんはそう言うとすぐに魔術王が着ていた鎧の魔物と戦い始めた
「“
シンセンさんが相手の注意を引くスキルを使ってくれたおかげで鎧の魔物に加勢しに向かおうとしていたスケルトンの騎士がこちらに向かって突撃してきた
シンセンさんが俺の前に出て盾を構えて幻の城壁を展開し突撃を受け止めようとすると骨の馬がジャンプし勢いよく地面を叩いた
「くっ!アンサーくん、ジャンプ!」
俺は訳もわからずジャンプしたがシンセンさんはスキルの効果で動けないようで馬が地面を叩いた地点から発生する衝撃波で大きく体勢を崩してしまった
スケルトンの騎士はそのまま体制を崩したシンセンさんを手に持つ剣で切り掛かった
「間に合えー‼︎」
双剣術“ツヴァイアンギリフ”
低姿勢で相手に左右一撃ずつ突っ込むスキルを使い何とかシンセンさんに迫るスケルトンの騎士の剣を防げたが、踏ん張りが効かない体制で片手で受け止めたため右手の剣が飛ばされ自分も遠くまで吹き飛ばされてしまった
「ただの横振りでなんて威力だよ」
何とか受け身をとってポーションで回復すると立ち直ったシンセンさんが相手の攻撃を凌いでいたが幻の城壁がたった数発でヒビが入り砕けていく
「坊主!早く戻れ!俺たちの攻撃に巻き込まれるぞ‼︎」
声が聞こえた方を見るとアレンシルさんが鎧の魔物が宙に浮いた剣を使い目にも止まらぬ蓮撃をどこから取り出したのかがわからない盾で防いでいた
そしてそれに紛れて放たれる色とりどりの魔術がこちらまで飛んできた
これはシステムに頼らない個人的な技能つまりプレイヤースキルで、魔力操作スキルを使い体を巡っている魔力を武器にまで流し魔力を纏った武器で発動済みの魔術の核を破壊することで魔術を無効化する技術である
ちなみにアレンシルさんは普通に両手に持った大剣“
走ってシンセンさんが戦っているところに戻るとシンセンさんの鎧には大小様々な切り傷があり、いつも白く輝いていた全身鎧が蟻の体液や土煙でくすんでしまっている
「アンサーくん無事だったか。私が相手の注意を引くからアンサーくんは周りを走り回りながら小さくてもダメージを稼いでほしい
“
何でこの人は今の強さでは敵わないであろうこのスケルトンの騎士に立ち向かおうと思えるのだろうか
こいつらがこの街で生活していた
確かに最初に惨殺された跡を見たときは魔術王とこいつらを根絶やしにしてやろうという激昂に駆られていたが今はそこまで思えない
俺は心のどこかでここはゲームだからそこにいる
俺はこのゲームを全力で楽しんではいたと思う、でもこのゲームを真剣に楽しめていなかったんだろう
「はいっ!」
俺はこの世界に対し真剣になろう‼︎
「!!!!」
俺がそう強く心に決めた瞬間、地面に濁った黒としか言えないような今まで見たどの黒とも似ても似つかない色合いをしたひどく歪んだ魔法陣が奔ってきた
「今度はなんだ!」
相手もなにが起きたのか分からないのか動きを止めた。だがなんだこの違和感は地面の魔法陣を見ていない?
そんなことを考えていると魔法陣から青白い死人の手のようなものが這い出てきて何かを探すように手を伸ばし始めた
そして手が伸びた先で俺が見たのは無惨にも殺され蟻たちに踏み潰され何とか人がたを保っているほど見るも無惨な姿になった帝国の兵の死体だった。そして死体に群がった数本の手は死体を魔法陣に取り込もうとしているのか強く地面に押し付けていた
「おい!何をするつもりだ!」
魔力を通した双剣で切っても青白い手は消えない
「このふざけた魔術の核はここにないのか」
「そのようだな、しかもこいつは死霊魔術のしかも相当高位の魔術だ」
いつのまにか横にアレンシルさんがいた
「あの鎧は!」
「おまえんとこの骨騎士と一緒で突然止まりやがった、俺が攻撃すれば反撃してくるが特に相手から攻撃してこない」
改めて周りをよく見ると俺たちを囲んでいた蟻たちもどこかへ行ったのか神像があった広間の地面が完全に見えていた
「多分だが、俺やおまえらを殺すよりこの魔術の発動を妨害されないように見張っているんだろうな」
「今まで囲んでいた蟻たちは?」
「死霊魔術っつうのは死体や魂、怨念なんかが多いほど強力なアンデットを呼べる、つまり俺たちのような強いやつじゃなく弱い一般兵とか住民の生き残りを殺しに行ったんだろうな」
「なっ‼︎」
「止めようとは思うなよ、鎧だけでも俺が防戦一方になるほどの強者だおまえ1人では突破できないぞ」
確かにそうだ、なぜ俺はもっと早くこの世界をこのゲームを真剣にやろうと思わなかったのだろう
魔法陣から伸びていた手は死体を魔法陣に取り込み終えたのか魔法陣の中に戻っていった。すると魔法陣はどこかに戻るかのように引いていった
『アレンシル英雄爵、この戦いは我らの敗北だ。直ちに生き残った兵をまとめ上げ帝都まで退け、その際
「チッ!嫌な仕事押し付けられちまったな」
アレンシルさんの着けているイヤーカフからアインゼ侯爵の声が聞こえてきた
そんな時、魔法陣が引いていった方向からとてつもない魔力が迸り黄金の稲妻が立ち上った
「この魔力魔術王か!」
「魔術王は殺したんじゃないんですか⁉︎」
「だがこの魔力は魔術王のものだ。ということはあの王様は生きてたってことだ。今から討伐隊は撤退する、俺は殿として魔術王を抑える、そしたらおまえらと来訪者たちには住民の生き残りと兵たちが逃げるまでそこの鎧と骨騎士を抑えていて欲しい、頼めるか?」
そうアレンシルさんはいつのまにか俺たちの周りに屯していたプレイヤーたちに言った
「あ〜もうこうなったらヤケクソだ。やってやらー」
「死んで装備とか無くなったら帝国に請求してやるー」
各々叫びながらプレイヤーたちが鎧の魔物とスケルトンの騎士に突撃していく
“ゴッ”
アレンシルさんは魔術王を倒した?ときと同じようにいなくなってしまった
「アンサーくんまだやれるかい?」
「もちろんです」
そして俺たちプレイヤーが死にながらも時間稼ぎしていると
“ズン”
空気が重く氷点下になったかのように感じるほどの悪寒がはしった
プレイヤーも蟻もスケルトンも目の前の鎧やスケルトンの騎士ですら凍りついたように動かない、いや、動けない
そんな異様な状態から数秒たっただろうか住民や兵士たちが逃げているはずの北門から“バタリ”と人が倒れるような音が聞こえ始めた
そしてその音はどんどん増えついにはこの広間の北側の外周にいた魔術使いのプレイヤーが倒れ始め次々とまるでドミノ倒しのように倒れていく
瞬時に理解した、いや、理解させられた。自分は死ぬのだと
(今回は負けたけれど次は必ずおまえを殺す、魔術王)
“死亡しました 最後に訪れた復活地点で復活します”
“復活まで後 9:57”
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初めましての方は初めまして、前から読んでくださっている方は続けて読んでくださりありがとうございます。
作者のH2ゾンビと申します。
今回はメルトちゃんが死んだ後から禁忌魔術“無慈悲な死神の
強さがよくわからないと思いますので大雑把に
フォス&アンバー>>ミネルス>アレンシル>>>シンセン>アンサー
みたいな感じです
これはステータス上での強さであって技術や
それではでまた閑話2−5で会いましょう
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