2-13
昨日からずっと錬金術で金属の製錬と合金作成をやっているメルトです
え、何で炉を使わないのかって?一昨日私が作った世界樹天魔鋼の加工で今ある全ての炉を使っているからです
はい、私の自業自得ですね。…でも分かるわけないじゃん、加工の段階ごとに違う温度帯と必要な加工法が違うだなんて
そんなめんどくさい加工方法は、まず最初は高温の炭の中で赤熱化するまでじっくり温める、次に火魔術の炎で加熱しながら伸ばし折り畳む、そしたら常温まで冷まし魔力と日光をたっぷり浴びさせる、今度は高温の炎で熱し叩いていく、温度が下がったらまた魔力と日光を浴びせまた熱し叩く、5回ほど繰り返したら後は形を整えて魔力を多く含む液体で一気に冷まして加工完了
うん、めんどくさい。けどそれだけ世界樹天魔鋼が高度な素材だってことがわかるね
そしてできたインゴットがこちら、ッバン!いゃ〜派手派手ですね〜。年輪状の模様に私の髪の毛先のように様々な色に変わっていく感じ、あれですねゲーミング色ですねこれ
『それが成功品第一号ですか?』
「そうそう、世界樹天魔鋼2個で一個のインゴットになるから全部で5個できるはずだよ
加工法が見つかるまでにインゴット8個分つまり16個が無駄になったが5個もあれば武器ぐらいなら作れるはず、きっと、多分、そうだったら嬉しいなあ
「それにしても派手だね」
『えぇ、目がチカチカしてきます』
フォスちゃんは目ないでしょ
『メルト様もせっかく使えるようになった目を使ってないじゃないですか』
「シンプルに心読まないで‼︎あと、目を使うより魔力を見た方が視野も広いしある程度相手の強さも分かるし便利すぎるんだもん」
『それには同意します』
魔力感知スキルの派生である魔力視は360度見渡せて尚且つ魔力感知より魔力の識別がしやすいので目はあまり使っていない
「フォスちゃんちょっとマレニアさんのところに行ってくるからお留守番よろしくね」
『いきなりですが、いつものことなのでお止めはしませんよ』
「ははは、それじゃ行ってきまーす」
誰かにバレないように“気配遮断”“魔力遮断”“消音”
幻術“シーンビジョン”
空間魔術“ポイントワープ”
「これまたいきなりこられましたね」
「あれ?事前に連絡しなかったっけ」
「もらっていませんが、まぁメルト様でしたら何か予定があろうとも連絡いただければ予定は開けますよ。ですので、前回や今回のようにいきなりの訪問ですと私が商談中のこともありますので事前の連絡は入れてくださるととてもありがたいです」
以後気をつけます
「さて今日は何のご用で?」
「ああ、新しくこの世界に降り立った来訪者の1人が仲間になったからその子の装備を見繕いにきたの、あと討伐隊の情報を聞きに来たわ」
「さようですか、それでは新しいお仲間の特徴をお聞きしてもよろしいでしょうか?」
マレニアさんの商会は主に衣服と布を扱うからあの時眷属にできて運が良かった。それにマレニアさん自身が腕のいいデザイナーのため私が普段着ている服もオーダーメイドの一点ものなのだ
「はい、承りました。それでは、三日後の夕方には完成しますのでシャドウパイソンに渡しておけばよろしいですか?」
「それでお願い。それじゃあ、討伐隊の情報をお願いね」
「はい、まず
「性能は分かっているの?」
「情報の精度はまちまちですが一応全て分かっております」
あら、相変わらず優秀ですね。ですが、国宝の効果がそんなに分かってていいんですかね?
まぁ私たちからしてみればありがたいですけど
「まず“聖王の
“聖王の
「回復と被ダメージカットってかなり違うと思うんだけど何故その二つが有力なの?」
「“
確かにその記述を見るに回復かダメージカット辺りが妥当だね
「さて、お次は“
これはまた私の天敵のような
「ですが、この“精霊の
その高位の魔物が使っていたのが属性魔術ではなく呪術や精神魔術などだったため発動したことも考えられますが、これは対策をしない理由はありませんね
「最後にメルト様はよくご存じの“幻城の
そうですねそれについては説明はいらないですね
それにしてもシンセンさん聖騎士なんていう二つ名に加えて“幻城の
「集まっている人数はどんなものですか?」
「法国から一般兵2000、法騎士300、聖職者500、魔術士300の計2600。帝国から遊撃大隊が二部隊、歩兵大隊が三部隊、騎馬小隊が三部隊、魔術士中隊が二部隊、貴族の私兵が計1350の計4400。魔術公国が魔術騎士600、魔術士500の計1100。商業国は一般兵500、豪鉄騎士300の計800。最後に今の時点での冒険者や傭兵などの義勇兵は推定8000〜9000が集まっており最終的に合計18000〜20000ほどの討伐隊になると予想されております」
その後『法国は軍人が多くないので帝国より細分化はされていませんが法騎士というエリートがいるのが特徴で、帝国は細分化された部隊と優秀な指揮が合わさった数の力が特徴で、魔術公国は名前のとおり魔術師の数と魔術が付与された武具を扱う魔術騎士が特徴、商業国は他より武具が全体的に優れ豪鉄騎士などの重騎士による防衛などが得意なのが特徴だ』と、マレニアさんが教えてくれた
となると、相手側にも私の周りだと魔術が使えないことは知っているので魔術士は森の中を進むときの大規模殲滅が主な仕事だろうね、帝国の騎馬隊や商業国の豪鉄騎士は森への進軍には不向きだから平原で森から逃げてくる魔物の討伐と私がもし森から逃げ出したときの足止めと考えるのが妥当
森の中で先行するのは魔物や魔獣退治の専門家である冒険者と遊撃で、その後ろに傭兵達かそこに混ざって歩兵がいて、騎士、魔術士、聖職者、最後に
「最後に突起戦力として法国の最大戦力である
そして
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初めましての方は初めまして、前から読んでくださっている方は続けて読んでくださりありがとうございます。
作者のH2ゾンビと申します。
書いている途中でちょっと討伐隊多すぎるかなと心配になりましたが“中世 軍隊 規模”で検索したら大国で3万〜5万程度と出たのでちょっと少ないかもとも感じているのでコメントに意見をくださるとありがたいです
それでは2−14でまた会いましょう
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