2−11

 遅れてしまいすみません。私生活の用事も落ち着いたのでこれからは週2話投稿に戻していきたいと思います

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「それじゃあミール,スパロちゃんに巣の案内と似合いそうな装備見繕ってあげて」

『御意』

「あ、ありがとうございます」


 さてと、これからはスパロちゃんの特訓と戦力増強が目標かな


『あるじー、これ今日なった実』

「スーちゃんいつもありがとね」


 スーちゃんから渡されたのはバスケットボールサイズの薄緑色の水晶のような実だった


 世界樹の果実

 この世のどこかにあるという世界樹の果実。世界樹が世界を漂う力を大地に帰す時余分な要素を実として固めたものと言われている


 うん、いつもと同じ実だ。スーちゃんは私が錬金術で合成したことでしっかり立っているが合成元の前世界樹が根っこだけの状態で衰弱していた影響かまだ不安定なようで普通よりも多く呼吸をして回復しているらしく新陳代謝ででる余分な物の集まりであるらしい実もたくさん実らせている。普段だったら一年に5個もなったら多い方だと言っていたから今の週に最低1個は実る状態がいかにイレギュラーかが分かる

 本当なら今、目の前にいる分体のスーちゃんも大人の姿らしいんだけど分体に使うリソースも本体の維持に使ってるらしい


「フォス、錬金術をするから装備していいかい?」

『どうぞ』


 飛んできたフォスを首につけて、さて始めよう


哲学者の卵アタノール

 必要なものは水銀と硫黄、生物の灰に魂と言うことで、準備したるは魔力を限界まで溜めて変質した魔水銀に単純硫黄結晶、スーちゃんを剪定した時の葉を燃やして作った世界樹の灰、最後に森の奥まできた人の中で一番強い鬼人の魂

大いなる業アルス・マグナ”発動


 賢者の石

 卑金属を貴金属に生物を不老不死にすると言われている石。血のようにあかく石であるのに液体でほとんどの生物に対して猛毒である


 そこにあるのは赤い卵形の液体の石だった。うん、私は何を言っているのだろう、赤い卵形の石なのに液体みたいに流動しているのに形が崩れない

 san値チェック物だこの石

 さて、この賢者の石は決して鉛を金に変えたり飲むと不老不死になったりはしないけれど偽物というわけでもない。あっ!ある意味不老にはなれるかもしれないね

 効果的には経験値保管庫という言葉が一番合ってると思う、この石に経験値を入れると次にこの石を飲み込んだ物に事前に入れた経験値が与えられるという効果がある、入れられる経験値の量は素材に使う物のレア度で変わるから超越種であるスーちゃんの素材を使っているのでこの賢者の石には1万ぐらいまでなら入る

 ちなみに普通に猛毒だから半端な毒耐性持ちは飲み込んだ瞬間即死するぞ♪


『また、とんでもない物を作りましたね』

「いや〜賢者の石って錬金術師にとっての理想だからね」

『作った理由はそれだけではないでしょうに、今になって作られたのですか?』

「この前根源が書き変わって眷属化スキルでできた眷属から集めた経験値をみんなにしか使えなくなったでしょ?だからこの中に一度経験値を移してもう一度取得するとあら不思議、自分で使えるようになりました〜っていうこと」


 この世界の住民、その中でも根源という物を知っている、認識している者にとってアップデートとは根源が書き変わるという認識らしい

 私自身根源到達者っていう特性を持ってるけど根源がどんなものかはあんまり分かっていない、でも魔術やスキルを発動する時に何かと繋がる感覚が薄っすらあるので繋がった先が根源だと私は認識している


『前言っていた私たちを進化させられる手段とは賢者の石のことだったのですね』

「これも手段の一つだけどね、他にも何個か思いついてるんだよ」

『間も変わらず、頭が切れると言いますかずる賢いと言いますか』


 そこは頭が切れるだけでいいんだけどなー

 さて次、ダイヤモンドに最近取得した傀儡魔術“ 自立行動”と“擬似人格”の魔術陣を彫って作った魔導核を鋼で作った人形の胸に嵌め込む

大いなる業アルス・マグナ


 メタルオートマトン

 鋼鉄制の人形にダイヤモンドの魔導核が埋め込まれた自動人形。素体に魔導核の品質は最上級であり高い知能を用いる


 完成‼︎オートマトン

 ゴーレムはだいぶ前から作れたんだけどゴーレムだと私が命令したことしかやらないからちょっと不便だったんだよねー。今まで作るのに傀儡魔術が必要だから作ってこなかったけど作って分かったこれすごい便利


 自動人形 自立行動、擬似人格、記憶演算


 これがオートマトンの種族特性だ。自分で考え自分の意見を持ち物事を記録しそこから次の行動を演算する、まさに私が求めていたAIというような出来だった

 フォスやアンバーもAIが行動を制御しているNPCだけど最近のAIは余りにも人間味があって逆にこういう機械らしいAIのことが欲しくなってたんだ


「まずは“眷属化”、からの“念話”習得」

「初めまして、聞こえるかな?」

『……自立行動手順、正常。擬似人格起動、確認。記憶演算領域、演算開始。……ハジメマシテ、創造主マザー


 ……何この子可愛いんだけど、っえ!マザーっ何その呼び方何か胸がキュンとするんだけど

 まさか…これが母性


『ただ、前にメルト様自身が言っていた憧れの呼び方をされてうれしんでいるだけですよ』

「フォス、だまらっしゃい。思い込みだろうとこれは母性なんです」

創造主マザー、ワタシニ個体名ヲクダサイ』

「レイ、君の名前はレイだ」

『個体名“レイ”記憶シマシタ』

『は〜、レイですか、何とも安直ですね』

「何か今日のフォスちゃんあたり強くない?」


 スパロちゃんには優しく教えてあげてたのにねぇ


『自分の知らないことへの説明を急に降ってきたり私のセリフを盗っていったり、人に威圧系スキルと魔力を抑えるよう言ったのに自分は抑えなかった王様には厳しくもなりますよ』


 あれ〜そんなひどい王様がこの世にはいるんだね〜、きっと聖王とかいうのかなぁ〜


『そのまますっとぼけていたらアンバーに頼んで訓練10倍にしますよ』

「ふざけてすみませんでした。なのでどうか訓練10倍はご容赦を」

『…記憶完了、コレヨリ創造主マザーヘノ標準対応モデルヲ制作シマス』

「へっ?」


 ちょっと待ってさっきの茶番記録されてたの⁉︎しかもあの光景を元に私への接し方を決めるって言ったよね⁉︎


『…演算完了、自立行動手順ニ追加…完了。マザー、レイハコレカラマザーニ対シ生意気ニナル事ヲ先ニ宣言シマス』

「な、何でこうなったのー!」


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 初めましての方は初めまして、前から読んでくださっている方は続けて読んでくださりありがとうございます。作者のH2ゾンビと申します。

 ロボっ子レイちゃん登場✨生意気なロボっ子という自分で書いてて何だこれと思いました。キャラ崩壊起こさないように頑張っていきます

 それでは2−12でまたお会いしましょう

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