閑話1−2

アンサーside


「アンサー今日はいつまでインできる?」

「社畜さんこそ今日はいつまで?」

「よく聞いてくれた!聞いて驚けなんと3日も有休が取れたぞー」

「有休消化の間違いじゃなくて?」

「シャラップ!虎っち、そこには触れるな悲しくなる」


今日も今日とてこのパーティーはいい意味で騒がしい


「そんなことは置いといて、この街に来てからもう1週間以上たったから聞くが樹海にもう一度挑戦するか?」

「「「…」」」


樹海、か…俺らのパーティーは2度挑んだけれど2度とも気づかぬうちに全滅したのだ

掲示板でも同じような報告が何件もあると名無しの虎が言っていたがそちらも何に殺されたかも分からず殺されたらしくいつのまにか樹海は高難易度エリアとして誰も寄り付かない様になっていた


「その反応を見るにもう1度挑む気はないんだな、なら今度は帝国以外の国に行ってみるってのはどうだ?」

「それはいいとしてどこに向かう気だ」

「ランライだ。かなり資金も溜まったことだしここらで一度装備を整えるのも良いだろう」

「いいじゃねぇか。ここにいても平原にいる兎や虫を狩るだけで飽きてきたからちょうどいい」

「メリュめりの姐さんが賛成するなら僕は意見はないよ」

「「「異議なし」」」


そんなこんなで今度全員の予定が合う時にランライに強行することに決まった

そんな会議をしていると


“新たな王 魔術王が誕生しました”


「なんだ⁉︎これ」

「魔術王?」

「虎は何か知ってるか?」

「いや知らん、今掲示板を覗いてるがみんな混乱してて情報が錯綜している」


なんだこの魔術王ってやつはどこかの国の王様か?

しばらく名無しの虎が掲示板を真剣に眺めているのを待っていると


「おっ、帝都の方で魔術王についてと思われる発表が出たそうだえ〜っと『最南の樹海に新たな厄災が生まれた。討ち取った者に貴族の席と多大な報酬を授ける』だとさ。どうするここに残って挑んでみるか?」

「いや、挑んでみたいがとりあえず装備を整えにランライに向かおう」


ウラドside


“来訪者がこの世界に降り立ってから約1月が経つ。そこで陣営関係なしの来訪者最強を決めることになった”

“大会は次の土の日に幾度か行う大人数での殺し合いで生き残った者の中から陽の日に勝ち残りの試合を行う”

“本番まで励むこと”


「ふむ、イベントの告知だな。見た感じ運営からというよりこの世界の神からのメッセージというスタンスか」

「そういうメタ読みはあなたの悪い癖ですよ」

「いいじゃねぇかこういう考察もゲームの楽しみってやつだろう、ウラド」

「はぁこのゲームでもあなたとパーティーを組むことになるとは、カルミラ」

「はっはっは、一度は結婚した中じゃねぇか」

「ゲームの中でね!!!」

「そうかっかしなさんなせっかくの美人が台無しだぜ」

「そのセリフあなたに言われたら嫌味にしか感じられませんよ」


この男口調のロリBBA

これがネカマじゃなくリアルでもこうなのだからこいつはタチが悪い。10年台の付き合いだがこいつはほんとに変わらない私も知り合いから廃人と呼ばれることが多々あるがこいつはいつ落ちてるか分からないほどゲームにインし続けている


「そういやちょっと前魔術王とかいう推定ボスモンスターが生まれたらしいがそいつ関係のイベントじゃないんだな」

「言われてみればそうね。あんな大々的に国が『新たな脅威魔術王が誕生した。討伐したものには賞金と褒美を授ける』なんて言ってたのにね」

「まぁイベントじゃなくてシナリオやクエストのボスなのかもしれんがな」


ほんとこいつは普段大雑把なのにこういうことになると一気に鋭くなるんだから


「そういやウラド、ここ数日樹海には行かないんかい?」

「噂の魔術王が樹海の奥地にいるらしくて出入り禁止になってるのよ」

「はっは〜ん、国は報酬出すと言いながら討伐にいくのを止めているのか」

「いやお国の騎士団や貴族御用達の高位の冒険者に国に雇われた傭兵なんかは入れるそうだけどね」

「ま、今はイベントに向けてレベリングに励みますか」

「そうね、今日も寝落ちするまで付き合ってもらうよカルミラ」

「ばっちこい」


セキロside


「おーいセキロさっさといくぞー」

「はいはいローゼスさん今日はどこまで?」

「ここからランライの首都まで商会の護衛だ。大きな商会だから私ら以外も護衛がいるらしいから仲良くしろよ」

「はいはいローゼスさんとバリツさんも相手にイラついても喧嘩売ったりしないでくださいね」


この傭兵団に入ってからすでに3週間弱たちイベントまであと1週間となった今日は長距離護衛依頼か


「初めまして今回護衛を頼んだマリニア商会の商会長マリニアといいます。今回はよろしくお願いしますね」

「おうよろしくな、私らは宵猫イブニングキャッツっつう傭兵団だ。私は団長のローゼスだ」

「副団長のバリツよ、ウチの所は猫獣人だったらウェルカムだから知り合いに猫獣人がいたら紹介してね」


俺たち以外の護衛は冒険者のパーティーが1組いた


「俺の名はアンサー来訪者の仲間でパーティーを組んでいる、そして後ろにいるのがパーティーメンバーの名無しの虎、社畜の鏡、点画、メリュめりと言う」

「名無しの虎という虎と呼んでくれ」

「社畜の鏡って言いまーす。気軽に社畜って呼んでね」

「点画と申します。よろしく」

「メリュめりと言う。よろしくな」

「お前ら来訪者か?ならこいつと仲良くしてやってくれ」

「ローゼスさん余計なお世話ですよ!初めまして来訪者のセキロっていいます。今回はよろしく」


————————————————————————————————————————


 初めましての方は初めまして、前から読んでくださっている方は続けて読んでくださりありがとうございます。作者のH2ゾンビと申します。

 今回は魔術王やイベントについての外の反応でした。

 それでは掲示板1-2でまたお会いしましょう

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