第15話「妖怪戦争」
星影と鬼童丸達日本妖怪が手を組み西洋妖怪達と戦う事に……。
星影は西洋妖怪達に斬り掛かる。
ゴブリン達が一斉に星影に襲い掛かる。
だが、星影はゴブリン達を次々に斬り倒して行く。
「星影に負けてらんねぇ!!俺達も行くぞ!!」
鬼童丸の指揮で雪女が口から冷気を吐きゴブリン達を氷漬けにする。
「やれー!!」
西洋妖怪の方はサタンの指揮で狼男とドラキュラが襲い掛かって来る。
狼男は雪女に襲い掛かる。
「くっ……近付くな!」
雪女は吹雪を起こし反撃。
「んな技効くかよ!!」
狼男は力に物を言わせ雪女に攻撃。
ドラキュラと鬼童丸も戦う。
「サタン様には指一本触れさせませんよ」
「チッ……面倒な吸血鬼野郎だ……」
そう言って鬼童丸はドラキュラの口にニンニクを押し込んだ。
「ぎゃーっ!?」
ドラキュラは苦手なニンニクを食わされ大パニック。
「へへっ!ざまぁみろ!!」
その頃、月丸も星影に追い付き東京に到着した。
「妖怪があんなに……しかし……一体どういう状況だ?」
星影と鬼童丸達日本妖怪が協力して西洋妖怪と戦っている光景を目の当たりにし驚く月丸。
「良く分からんが行ってみるか……」
月丸も戦いに参戦。
星影と合流した。
「月丸殿!」
「何っ!?月丸だと!?」
鬼童丸も驚く。
「おい星影……これはどういう状況だ?」
「話せば長くなるでござるが、西洋妖怪は鬼童丸達にとっても敵と言う事でござる」
「はぁ?まっ、それはそうか……」
「おい月丸!お喋りしてる暇があったら貴様も戦え!」
鬼童丸が月丸に向かって言う。
「お前が命令すんな!!」
月丸が鬼童丸に言い返す。
狼男が月丸にも襲い掛かって来る。
「うわっ!?何だコイツ!?」
「へっ……俺のパワーに勝てるものか!!」
「くっ……確かに馬鹿力だな……」
星影は周りのゴブリンを斬り倒してサタンに攻撃を仕掛ける。
「フンッ……私に勝てるつもりか?」
サタンは手を前に突き出し闇のエネルギーを貯めた。
「!妖術か……」
星影は『奥義·星影一閃』を発動。
それに対しサタンは『サタンボム』と言われる必殺技を発動。
闇のエネルギーが凝縮された球体を星影に向けて放つ。
星影の必殺技と闇のエネルギーが激突。
「ぐっ……うわぁぁぁっ!?」
闇の球体が爆発し星影を黒い炎で包んだ。
「星影!?くっ……」
月丸は狼男を蹴り飛ばし星影の救出に向う。
勢い良く黒い炎の中に突入し星影を助け出す。
「た……助かったでござる……」
鬼童丸がその隙にサタンに攻撃を仕掛ける。
だが、狼男が鬼童丸の足を掴む。
「くっ……離せ!」
「狼男……そのままソイツを離すなよ?」
サタンはもう一度『サタンボム』を発動し今度は鬼童丸に向かって放つ。
「ぐわぁぁぁぁっ!?」
「鬼童丸様!?」
雪女は叫ぶ。
西洋妖怪の圧倒的な強さの前に日本妖怪も星影と月丸も大苦戦していた。
その頃、九尾は大百足の後始末に追われる橘流忍者達を後目にとある民家に侵入していた。
そして中を物色する。
「あった……コレだ……」
九尾は何やら巻物を見つけ出しそれを盗んで行った。
東京では鬼童丸が黒い炎から抜け出せず苦しんでいた。
「くっ……こんなもん!!」
鬼童丸は妖気で黒い炎を吹き飛ばした。
「ほぉ……やるな……」
サタンが不敵に微笑む。
見上げ入道もゴーレムに倒された。
星影は立ち上がった。
「月丸殿、拙者はあの力を使うでござる……下がっておってくれ」
「あの力?フッ……なるほどな……」
月丸は少し下がる。
「何をする気か知らんが無駄な事だ……」
星影は『獄炎丸』を取り出す。
星影は『獄炎武装』
地獄の炎の鎧を纏った。
星影は『奥義·業火一閃』を発動した。
地獄の炎がゴブリンを全て焼き払った。
「何っ!?コレ程の力とは……」
「流石にまずそうだ……引くぞ」
サタンは西洋妖怪達を撤退させた。
「くっ……何とか……追い払えたでござる……」
星影はダメージで立って居られなくなり膝を着く。
「星影!」
月丸が星影に駆け寄る。
「大丈夫か?」
「月丸殿……かたじけない……」
「フンッ……星影を殺るには今が絶好のチャンスだな」
「何っ!?鬼童丸……貴様……」
「へっ、冗談だよ……俺らも疲れたし行くぞ」
「鬼童丸様……命拾いしたな星影……」
雪女も去って行く。
「あいつら……」
西洋妖怪達が撤退した事で空を覆っていた闇は消え青空が戻った。
「!美桜……星影、俺は里に戻る。お前はどうする?」
「拙者も戻るでござる。ゆきぴょん殿を待たせているからな」
「そうか、じゃあ行くぞ」
小十郎と来人は橘流忍者の里に戻る。
小十郎達が里に戻った頃には既に夕方になっていた。
「………着いたでござる……」
「ああ……流石に疲れたな……」
そんな事を言いながら里に入ると里は騒然としていた。
異変に気付き来人が近くに居た里の若い忍に話を聞く。
「おい、何かあったのか?」
「あっ、来人さん……それが……」
若い忍は何者かに秘術の巻物が盗まれた事を話した。
盗まれた巻物は橘の里に代々伝わる妖怪退治の奥義の術が記された巻物だった。
「そんな物があるでござるか!?」
「ああ……子どもの頃から話は聞かされてたが……俺も実物は見たことが無い……」
「しかし……一体誰が?」
一方、西洋妖怪達との戦いで深手の傷を負った鬼童丸は……。
「クソッ……西洋妖怪共め……」
「鬼童丸様、今の我らの戦力では西洋妖怪に太刀打ち出来ません……」
「ああ……何か策を打たねぇとな……」
そこへ九尾が戻って来た。
「鬼童丸様……」
九尾が鬼童丸の前にひざまずく。
「九尾!お前、何処へ行っていた!?こんな時に……」
雪女は今更戻って来た九尾に激怒。
「黙れ……今は鬼童丸様に話がある……お前に用はない……」
「何っ!?コイツ……」
「まぁ、落ち着け雪女……それで九尾、お前は今まで何処に行ってた?」
「はっ、橘の忍の里にてコレを手に入れて参りました」
九尾は里から盗んだ巻物を見せる。
「ん?何だそりゃ?」
「橘の里に伝わる秘術の巻物です……コレと我らの妖術を組み合わせれば西洋妖怪に等負けぬ力に成り得るかと」
「ほぉ……面白そうだ……やって見ろ」
「御意!」
この日、小十郎と雪菜は橘の里に泊まる事に。
「美桜ちゃんようやく薬が効いて落ち着いたみたい」
「そうか……雪菜ちゃん世話になったな」
「ううん……ウチは何も出来ないし……」
「そんな事無いでござるよ」
「そうかな?」
「うむ!」
「今日はもう遅い、帰るのは明日にして晩飯の支度をするぞ」
そう言って来人は立ち上がる。
「マジ!?忍者の里のご飯とか超楽しみ!」
雪菜はテンションが上がる。
だが……。
「え……?コレって……」
出てきた料理はごく普通のカレーだった。
「カレーだ」
「だよね!?何で忍者の里に来てまでカレー!?普段から食べてるんですけど!?」
「あのな……忍者だってカレーも食べるしラーメンも食べるぞ」
「何か……イメージが……」
雪菜の中で忍者のイメージが崩れて行く……。
「うむ!美味でござる!」
小十郎はカレーが気に入った模様。
「そっか、小十郎まだカレー食べた事無かったっけ?」
「うむ、このかれーとやら気に入ったでござる!」
「はぁ……まっ、いいか」
雪菜もカレーを食べ始める。
食後、小十郎と雪菜は夕涼みをしていた。
「あ〜!やっぱ山の空気は美味しいね……これで妖怪が出て来なかったら最高なんだけどな……」
「まったくでござる。ゆきぴょん殿、ここまで付き合わせてしまってかたじけないでござる」
「ううん、それは気にしないでいいから……ウチが行くって決めたんだもん……それよりバイト代わってくれたまなぴょんに何かお土産買って行かなくちゃ!」
「ああ!そうでござるな!」
その頃、美桜も目を覚ました。
「ん?あれ?私……?」
「美桜!良かった、目が覚めたか……」
「兄さん……」
美桜は起き上がる。
しかし、まだ頭がボーっとしている様子で来人に尋ねた。
「兄さん、私どうしたんだっけ?」
「ん?覚えてないのか?」
来人は経緯を美桜に話してやった。
「あー!そうだったそうだった!」
「ったく……心配したんだぞ……」
そう言って来人は立ち上がる。
「兄さんどこ行くの?」
「雪菜ちゃんと小十郎にも教えてやらなきゃだろ」
そう言って来人は外に出ていく。
小十郎と雪菜の元へ来人が来る。
「2人共、美桜が目を覚ました」
「来人殿!それは良かったでござる!」
「みおぴょん目ぇ覚めたんだ!良かったじゃん!」
「ああ、ありがとうな」
そしてその頃、九尾は忍術と妖術を融合させた究極の術の開発を行っていた。
「フッフッフッフッ……これが完成すれば西洋妖怪など、相手ではない……それどころか星影も……橘の忍も……」
続く……。
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