挿話・ジブリの都市伝説と私
都市伝説ってありますよね。
wikipediaの説明では、「近代あるいは現代に広がったとみられる口承の一種」と書かれています。
誰かがどこかで体験した真実として語られ、噂話として広がりながら、根拠がはっきりしないもの。
日本で最も有名でもはや古典と化しているのが「口裂け女」、最近のものでは「きさらぎ駅」とかでしょうか。
皆さんはこの都市伝説ってやつに遭遇したこと、ありますか?
いやいや、あるわけないよね。だって根拠不明なのが都市伝説なんでしょ……と思ったあなたは、スルドイ。
そう。誰かが遭遇してしまったら、それは単なる根拠がはっきりした事実であって、都市伝説ではなくなってしまうのです。
ところが、ですよ。
私はあるんです。この都市伝説ってやつの、当事者になったことが。
実はジブリアニメにも、まことしやかに語られている都市伝説がたくさん存在します。「ジブリ 都市伝説」で検索すればしこたま出てきますので、詳しいご紹介はここでは割愛します。
あれは確か、私が小学生の頃。
金曜ロードショーで「天空の城ラピュタ」がまた放映されていました。
エンディングはラピュタが宇宙まで浮き上がって地球の周りを巡って朝昼夜を迎える、そんな映像でした。
それを見て私は思ったのです。
「エンディングまたこれかあ。昔、一回だけ観たやつがいいのに、なかなか流れないなあ。もうやらないのかな?」と。
確か、シータやパズーのその後の生活を示唆するような、もっと生き生きとした素敵なエンディングがあったはずなのです。
私はそれが観たかったのに、テレビでは全然やってくれないんですね。
家族に「これじゃないエンディングあったよね」と聞いてみましたが、他の人は覚えていないようでした。そもそもエンディングのスタッフロールなんかずっと観ていない(笑)
なんでかな~と思いながら、時が過ぎました。
高校生になったある日、PCでインターネットを使うようになった私は、ある時ふと思い立って、「ラピュタ エンディング」と検索してみました。
広いインターネットの世界になら、私と同じように、ラピュタの他のエンディングを覚えている人がいるんじゃないかと思ったのです。
検索結果がずらずらーっと並びました。
「ラピュタの別エンディングが存在する?」そんな見出しがありました。
あ! ほら、やっぱりあるんじゃない!
わくわくとして開き、そして私は、愕然としました。
そこにはこう書かれていたのです。
「ラピュタの別エンディングが存在するという都市伝説がある」
と、都市伝説だとお!?
記事にはおおむねこんなことが書かれていました。
「ラピュタのエンディングにはラピュタが宇宙で地球の周りをぐるぐる回る普通バージョンの他に、シータとパズーのその後の生活が描かれている別バージョンが存在するという噂がある。しかし、公式がそんなバージョンはないと否定しており、それは都市伝説である」
「小説版にその後のエピソードが少し書かれており、宮崎駿監督がイラストを寄せている。それがアニメのエンディングと混同されたのではないか」
……。
そうなのかしら……。
私は小説版のラピュタを読んだ記憶がないのですが、記憶にないだけでその絵を見たことがあって、それをエンディングと勘違いしていたのでしょうか……。
自分で読んだことがなくても、テレビでジブリ特集などの折にその絵を映し出しており、それを目にした可能性などは十分にあります。
理屈としてはあり得る。でも私は、金曜ロードショーでラピュタが放映されるたびに、もしかしたらあのエンディングではないかと、小学生の時からずっと密かな期待を込めて見守ってきたのです。そのたびに期待を打ち砕かれてきたのです。
ずっと信じてきたことが、都市伝説。
まさか自分がそんな得体の知れないものの当時者になるだなんて、思ってもみませんでした。びっくりしすぎて誰にも打ち明けられませんでした(笑)
もしかして同じ経験をしたと言う方、いらっしゃいませんか!?
はたまた、別の都市伝説だけど遭遇したことがあるという方、いらしたら手を挙げてください!
信じるか信じないかはあなた次第です……。
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