報告

「只今~」


「あ、拓児さん、お帰りなさい」


会社から帰ると、いつも通り、瞳ちゃんが出迎えてくれた。


「なぁ、瞳ちゃん。 俺、そんなに、疲れた顔してる?」


「えっ……言われてみれば、落ち武者みてますよ」


「えぇ……瞳ちゃんこそ、生活に疲れたシングルマザーみたいだぞ」


「「へへっ……」」


俺達は、お互いに顔を見合わせて、失笑した。


「そうだ……お昼にね、知らない女の人が、


 ウチのシェアハウスを、じーっと覗いてたんですよ」


「えっ?」


「話し掛けたら、ぐ、どっか行っちゃいましたけど」


「……それって、もしかして、この子の……?」


としは、20才はたちそこそこ、って感じで、若かったなぁ。


 結構、可愛い子でしたよ。 星夜さんが、好きそうなタイプ」


「うぅーん……?」


気になる。


母親が、赤ちゃんの事を、見に来たのか……?

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