出社
「おっ、お早うございます!」
ギリギリ、セーフ!
滑り込みで、何とか、始業時間に間に合った。
「
几帳面な君にしては、珍しい。
新卒で入社して、この春から2年目なんだ、しっかりしてくれよ。
他の者に、示しが付かん」
上司の、ヒゲメガネ課長が、釘を刺して来る。
「いやぁ、出掛けに、家の真ん前に、デッカい落とし物が、落ちてまして……ハハ……」
目を泳がせ
「なぁに? 子安、アンタ、律儀に、交番に、届け出てたの?
相変わらず、お人好しねぇ」
同僚の
「もう、多賀は、
「おぉ、怖っw」
多賀は、大袈裟なリアクションを付けて、
「そーゆーお前は、最近、どうなんだよ?」
「アタシ? まぁ、アタシの気掛かりっつったら、
多賀は、
「ふーん?」
多賀みたいな、バリキャリ女にも、色々、あるんだなぁ。
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