第25話
向かい合う僕とゼク。
先に動いたのはゼクの方だった。
「ふんッ!」
力強い踏み込みでもって一瞬にして僕との距離を詰めたゼクは僕へと剣を振り下ろす。
「……さすがに不味いか」
魔法で切れ味も頑丈さもかなりの強化が施されているゼクの攻撃をそのまま受けるのは不味いと判断した僕はそれを肌を滑らせるように最小限の動きで回避し、一歩。
前へと踏み込む。
剣の間合いよりも更に前へと。
「……ッ」
剣の間合いから拳の間合いへ。
超至近距離へと近づいた僕は剣でなく拳で殴り掛かる。
持っていた剣なんてそこらへんにポイじゃ。
「ぐふっ」
拳に魔力を纏わせ、それを飛ばす僕の拳は鎧を超え、皮を超え、筋肉を超えて内臓にまでダメージを響き渡らせる。
「……」
そこからはひたすらに連打しまくり、ゼクを追い詰め続ける。
「ぬァッ!」
国殺し。
その名を体現した魔法をゼクが発動させる。
その魔法は決して消えることなき無差別な蒼き炎。
無限に広がり続け、国すべてを呑み込み、そこに住まう人、立派に構える建物、そこに広がる自然のすべてを炭へと変える蒼きの炎。
「ふっ。ぬるいな」
だが、その日は僕のきれいな肌を焼くまでには至らない。
「……ぬぅ」
僕の言葉を受け、ゼクが眉をひそめる。
「逃がさぬ」
なんとか身をよじらせ、僕から距離を取ろうとするゼクを執拗に追いかけ、超至近距離で戦闘を繰り返す。
ゼクは剣での戦闘が上手いのであって、徒手での戦闘を得意としていないのか、ここまで距離を詰めた結果、戦闘は圧倒的僕有利で進んでいた。
「このまま押し切らせてもらうぞ」
僕は不敵かつ傲慢な笑みを浮かべ、拳を力強く握り、ゼクの体へと叩きつけた。
あとがき
全然小説関係ないけど、学校のイベントで校外学習行ってきた。楽しかった。そしてめちゃんこ疲れたぁ……。
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