『おくすり』

やましん(テンパー)

『おくすり』


 『これは、フィクションです。ごきシリーズですので、苦手な方はご遠慮ください。』



 やましんの、体調不調は、ごき情報部の、ごきランマル少尉から、ごき大将にも報告された。



ごき大将


『今夜、やましんさんが寝ているところを狙ってごき、医療情報バルーンを飛ばせごきな。』



ごきランマル少尉


 『やましんさんの生活は、非常に不規則で、予測不能ですごき。』



ごき大将


 『電灯を消したら、飛ばせば良いごきごき。ま、まず、撃墜はしないだろごき。ふんふんごきごき。一階から、飛ばせごき。』



ごきランマル少尉


 『は、ごきごきなあ。』




 その夜、やましんさんは、いっそう気分が悪いらしく、日が変わる頃には電灯を消して、テレビだけになった。


 しかし、やましんさんは用心深く、監視用ロボ『トマトとジュエリ』、が稼働している。しかし、ごきは平べったく小さすぎで対応できない。が、バルーンには反応するかもしれない。



ごきランマル少尉


『あのうるさい機械のボリュームさげろごき。そしたら、やましんさんには聞こえない。』



情報工作員


 『は、ごきな。』



 工作員は、巧みにその丸い機械に登って、ボリュームを下げた。



ごきランマル少尉


『よしごき。バルーン、発進。』



 台所のすき間から、ごき情報連隊の最新式バルーンが飛び上がった。


 吊り下げている機器を交換すれば、様々な用途に対応する。


 バルーンは、いつも開いているドアから廊下を通過し、階段を上がる。


 なんなく、2階に達したバルーンは、やましんさんの部屋に侵入した。



 さっそく、まんまるな、監視用ロボ、『トマトとジュエリ』が叫んだ。


 『侵入者あり。侵入者あり。』


 しかし、ボリュームを下げられていたため、老人性難聴のやましんさんには、聞こえなかったのだ。


 バルーンは、上空から、やましんさんの全身をスキャンした。



ごき軍団軍医長


 『こりゃ、良くないごきら。超初期ぼうこうがんだ。人間の医師は、分かってるんだろうかごきなん。しかし、今なら、まだ、この、我々の新薬でなおる。あさひるばん、2錠を2週間ごき。』



 翌朝、やましんさんの枕元には、小さなおくすり袋があった。


 そこには、『あさひるばん、一回2個服用。2週間分』とあり、袋の一番下には、『ごき軍団総合病院』とあったのである。



    どうする、やましん。



      💊  💊



 

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『おくすり』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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