第拾参話《暗躍する3人組》
「っつあ〜・・・たっだいま〜。」
「あら・・・おかえりなさい。ターゲットは?」
(ドサッ)
「むぐ・・・ごほっ!ここは!?貴様らは一体!?」
「この通りだ。俺様は休ませてもらうぜ?」
「はいはい。んじゃ・・・ワタシはワタシで仕事をしないとね?」
「何をするつもりだ!?吾輩が上級家である『グーリュティア家』当主であることを知っての狼藉か!?」
「はいはい。アナタはワタシが質問してから話してね?そうじゃないと・・・」
「そうじゃないとどうなるというのだ!?金か!?金が望みか!?ならばいくらでもやろう!吾輩を早くここから解放せんか!」
「ふわぁ〜・・・ん?あ。姐さんなんなんすか?この成金のブタは?」
「あら・・・ようやく起きたの?今回のターゲットなんだけど・・・」
「なら教えてくださいっすよ・・ボクの遊びができないじゃないっすか・・・姐さんがやると・・」
「ウフフ。しょうがないでしょう?ワタシに逆らうブタが悪いんだもの。」
「む・・・むむむ無視するでない!聞いておるのか!?吾輩を早く解放せんか!」
「はいはい。ブタは黙ってるっすよ〜。」
「むぐぐぐ!」
「あらあら・・・いきなり速攻性の毒ガス浴びさちゃダメじゃない。お金とその他もろもろをしっかり搾取しないと・・」
「そうでしたね!すんません!姐さん!」
「グハッ・・・金ならいくらでもやると言っただろう!?」
「そうねぇ・・・ならいまあなたが持っている資産の3分の2。もらいましょうか。」
「さ・・3分の2!?むむむむ無理に決まっておろう!?」
「?・・・無理って言ったのかしら?」
「さぁ?それぐらいなら大丈夫だって言ってるように聞こえたっすけど?」
「ななな何を!?」
「そうねぇ・・・そうだ。暗号資産・・・このブタはどのくらい蓄えてたかしら?」
「ちょっと待ってくださいっす・・・でましたよ〜え〜っとですねぇ・・・大体国家の総資産の7分の1をこのブタの家で賄ってるっす。なんで・・結構蓄えてるっすよ?このブタ」
「そう。なら・・・全資産の95%。いただこうかしら。」
「95%だと!?そそそんなの用意できないに決まっておろう!?」
「ハッキングできた?」
「できてるっすよ〜。でも・・・なぜかボクのパーフェクトなハッキングでも突破できないバンキングがあるんすよねぇ・・」
「?おかしいわね?あなたのハッキングで突破できないなんて・・・」
「ていうかこのセキュリティ作ったやつ馬鹿げてるっすよ?だって今でさえスパコン使っても全部は明らかになってない円周率の全桁を導き出すようなパスワードにそれ+αでいまだにブラックボックス扱いでどんなハッカーでも突破できない《ソーサリー=GNZ=プラズマ》のメインシステムパスワードと同レベルのやつを千回解いた後その上で五カ国の言語で構成されたパスワードを突破しないとダメっすもん。こりゃAIでもとけねぇや。」
「・・・マジで?」
「ボクが嘘ついたことあるっすか?姐さん。」
「ないわね。ねぇ・・ブタ。このセキュリティを作ったの誰?教えてちょうだい?」
「おおお教えたら解放してくれるのか!?」
「そうねぇ・・・場合によっては。」
「『ネクロス=XZ=アティギル』だ!」
「『ネクロス』・・・ふぅん・・・」
「教えただろう!?吾輩を早く解放・・・」(ズドン)
「情報提供ありがとね?」
「あ〜あ。もっと情報引き出せたかもしれないっすのに・・」
「『ネクロス』っていう人物がこのセキュリティを作ったんだったら要するにその人物を連れてこれば国家の資産を乗っ取れるってことでしょ?それだけでも十分じゃない。」
「あ〜・・確かにそうっすね。」
「というわけで・・・今後のメインターゲット決まったわね。」
「そっすね。『ネクロス』・・・ボクのハッキングを邪魔したこと・・・後悔させてやるっす。」
ーーーその頃そのセキュリティを作った本人はーーー
「ヘックシュ!・・・風邪ひいたか?俺。」
「休まねぇからだろ?」
「バカはいいよな。風邪ひかねぇんだから。」
「おう!って誰がバカだ!」
ーーー仲良く友人と昼食を食べていたーーーー
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