第拾弐話《本戦までの休暇》

「それにしてもよ〜・・・なんつーかゆったり休まね?」


「・・・ガル副部長が殺られたんだ。人数も少なくなってる。本戦への影響も少なくないんだ。休んでる暇あったら勧誘しなきゃいけないだろうが。・・・このバカアクス。」


「おいこら誰が馬鹿だよ!?ってまぁな。・・・んじゃよ。今日はゆったり休もうぜ。テメェ・・・何日休んでねぇんだよ。隈ひでぇぞ?」


「・・・3徹目くらいかな。」


「寝てくれ頼むマジで!このままだと過労死するぞ!」


「大丈夫だ。5徹までなら死なん。」


「いや死ぬから普通に!」


「はいはいそこまでにしときなさい。」


「・・・わかりました。」


「うっす。」


「あなたたちも少し休みなさ〜い。」


「いえ自分はまだまだいけm」

ドゴオオオオン!!!!


「ッ!?何事!?」


「・・・ゲホッ・・・ごめんごめん。ちょっと僕が操縦できるようなやつ作れないかなって思って色々やってたらリアクタオーバーヒートしちゃってさ・・」


「クロノ先輩・・・何やってるんですか・・・」



「いやまぁね?僕も本戦には出るつもりだし?少しでも戦力増強したいじゃん?でも中々うまくいかなくてさ。それでついカッとなってやりすぎてしまったみたいな?てへぺロ♡」


「てへペロじゃないですよ全く!」


「・・・クロノ先輩はいいっすよ。俺が師匠の分も薙ぎ倒すんで。」


「おっやる気満々だねえアクスくん。」


「当然っす。」


「だったら休んでねぇでさっさとやるぞ。」


「「「ヴァリアル(くん)はさっさと寝ろ!(なさい!)」」」


「えぇぇぇぇぇぇ・・・・」


「えぇぇじゃありませんよ。」

〜クロノ視点〜


「・・・あれ?アリシアは?」


「あぁ部長でしたら・・・確か実家に一旦帰るとか・・」


「あんな事件があったのに?」


「まぁ・・・はい。」


「そっか・・・わかったありがとう。」

僕は部室を出て寮に戻った。するとそこには・・・


「あ、おかえりお姉ちゃん・・・どうしたのお顔真っ赤にして?風邪引いた?」


「あ・・・ただいま・・・」


「・・・何か隠し事してない?」


「・・・してない。」


「じゃあなんで義兄さんはいないの?」


「・・・仕事で出張。しかも二週間。」


「・・・次。じゃあなんで姉さんのお腹が大きくなってるの?もしかして・・・」


「・・・やっぱりクロノには隠し通せないか・・・そうよ。私とあの人の子供」


「・・・本当に?」


「本気と書いてマジよ。」


「・・・お姉ちゃん。今すぐヴァリアルくんの家に行って。」


「・・・ヴィエルのことが関わってるの?」


「うん。僕の後輩・・・ロゼちゃんもターゲットにされてるから・・・」


「そういうことだったの・・・わかった。行ってくる。」


「行ってらっしゃい。多分着いたら執事さんが家に入れてくれるはずだから。」


「ありがと。それじゃまた後ほど。」

(ガチャ)

私は急いで彼(の義弟)の家に急いだ。そして家のインターホンを押してしばらく待つ。

(ピンポーン)


『はい。どちらさまでしょうか?』


「クロノ=T=ノヴェルの姉の『フェリア=T=ノヴェル』です。」


「フェリア様ですね少々お待ちくださいませ。エミリア様に確認してまいりますので。」

そして数分待った後にドアが開かれたのであった・・・

***

<side:フェリア> 私が玄関に入ると一人の女性が立っていたのである。


「ようこそフェリアさん。・・・いいえ、フェリア義姉様と呼んだ方がよろしいでしょうか?」


「ふぅん貴女が私の旦那の妹のエミリアさん・・・・ちょっといいかしら。なんでそんなに胸が大きいのかしら?」


「私に聞かれても・・・ただ食事をして、適度な運動をして・・・マッサージをし続けたらこうなりましたが?」



「羨ましいわねぇまったく・・・」

(むにゅ)

(ぷよん)


「なにするんですか!離してください!///」


「やっぱり大きいだけあって触ると柔らかいのねぇ・・・」

(もみ)


「ちょ!やめてくだs」


「・・・フェリア。何やってるのかな?僕の妹に」


「グライス!出張じゃなかったの!?」


「愛する妻とその身内が危険なんだ。出張になんて行ってる暇ないだろう?」


「ただいm・・・グライスさん帰ってきてたのか。」


「ヴァリアルくんじゃないか。僕のことは兄さんでいいって言ったと思うんだけどなぁ・・・」


「それは無理な相談というものだと思いますよ?だって貴方の方g」

ズドン!


「ぐはぁ!」


「聞こえてるよ?後輩君。」


「すいませんでした!」


「わかればよし!さてと・・・」


「さてと・・・・」


「「語るとしますか。(するかい?)」」


嫁二人「「??」」


「「機甲兵器のカスタマイズについて!!」」


嫁二人「「・・・はい?」」


「そういえばヴァリアルくんは君専用の機甲兵器を作ったんだってね。機体名は『ヴァレルガノン』。だったっけ?」


「えぇ・・・というか義兄さんも専用の機甲兵器持ってるでしょ?確か機体名は『レオ=シュバルツ』。」


「よく知ってるもんだなぁ。」


「そりゃまぁ有名だからね〜」


「まぁね・・・ところで義兄さんの機体はどんな感じなんだ?」


「うーん・・・大雑把に言ったら『エスパリス』のサブアームを取っ払って俊敏性と機動力。あとはスラスターの火力に全振りした感じかな。」


「ほぉ〜なるほど確かに理に適っているかも。」


「だろう?それにしても君はすごいよね。まだ学生なのにもう専用機甲兵器を持っていてさらにカスタムまでする余裕があるとは。」


「いやそれほどでもないですよ。義兄さんに比べたらまだまだ・・・なのでもっと精進しないと。」


「それで言ったらなんだけどさ。『ドライヴ』の操縦士に選ばれたって言ったらどうする?」


「・・・マジで?」


「マジさ。」


「・・・俺も頑張らないと!」


「おうがんばれ!」

〜その後1時間語り続けーーー


「・・・・はっ!話し過ぎたみたいだね。」


「えぇ・・・エミリアとファリスさんが・・・」


嫁二人「「む〜・・・」」


「むくれちゃってるし。夕飯にしようか。」


「エミリア。今日の夕飯は?」


「パエリアとローストビーフの予定です。」


「そうか。だが・・・」


「ファリスが妊娠中だからね・・・栄養のあるものを食べないと。」


「でしたら・・・執事である私が作っておきますね。」


「ギフェル・・・お前は隠密部隊か何かに所属してたのか?」


「いいえ?」


「「「「(だったらなんでこんな気配を感じ取れないんだ!?)」」」」


ーーー次回ーーーー未定

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