第参話《メカニックとしての初仕事と親の死》

キーンコーンカーンコーン

「おっ!放課後だな!行こうぜ!ヴァリアル!」


「あぁ・・・・ってかお前はもう少し落ち着けバカアクス。」


「バカ言うんじゃねぇよ!バカって言った方がバカなんだぞ!?」


「はいはいわかったわかった。」


「ぬぅ・・・」

ガラガラッ……


「失礼する。」


「失礼しまっす!」


「おぉ!来たか!待っていたぞ!」


「ガル副部長も少しは落ち着いたらどうなんです?」


「ん?あぁ!考えとく!それよりもだ!ヴァリアル!お前にメカニックとしての初仕事をやろう!」


「初仕事?」


「そうだ!実はな・・・この機甲部にはまだ一機だけ機甲兵器があるんだ。特殊なヤツがな!フハハハ!」


「それで?俺はその整備をしろと言うことですか?ガル副部長。」


「そのとーり!やってくれるか!?なら頼むぞ!」


「(俺まだやるなんて言ってないんだが・・・まぁいい)了解です。・・・その機体の格納庫ってどこですか?」


「格納庫はここの地下だ!」


「えっ?ここの地下ですか?ここは部室ですよね?」


「おう!だがここにはパイロット用の機体しか置けないからな!ここの地下に格納庫を作っ

たんだ!」


「なるほど。」


「さて!じゃあ任せたぞ!俺たちは特訓してくる!」


「・・・了解・・・・」



「さてと・・・この機体の機体種はっと・・・『遠距離型武装特化機体』・・・なるほどな・・・んでメインリアクタとサブリアクタは・・・機体の背部と腰部か。・・・これ全距離対応に改造できるな・・・いや・・・だめか。流石に全距離となるとパイロットの操縦が難しくなってしまう・・・・う〜む・・・・」


「流石の【ネメシス】でもこの機体は難しい案件なんだね。」


「っ!クロノ先輩・・・まぁ・・・はい。そうですね。」


「ま、無理もないよね。これに関しては僕はお手上げ状態だからさ。」


「でもまぁ・・・やりようはありますけどね。パイロットを俺が担当することになるんですけど。」


「へぇ・・・そう言うってことはヴァリアル君はパイロットもできるんだ。」


「はい。」


「ふ〜ん・・・まぁいいや。がんばってね。僕は他の機体整備してくるから。」


「はい。結局やれることをやるってだけなのでアレですけど・・・頑張ります。」


「うん。それじゃ。」

〜数時間後〜


「ここのシステムをこうして・・・・んでメインリアクタの出力は・・・ブツブツ・・・」


「お!ヴァリアル!やってるとこ悪いがそろそろ下校時刻になるぞ!」


「あっ!すみません!すぐ帰り支度します!」

〜帰宅〜


「ただいま〜。」


「おかえりなさい。ご飯できてるわよ?」


「ありがとう。母さん。あれ?親父は?」


「お父さんなら・・・今日遅くなるらしいのよ。」


「そうか。なら先に食べてていいかな?腹減った。」


「いいわよ。」


「いただきます。」

モグモグ……

「ごちそうさまでした。」


「はい。お粗末様です。ヴァリアル・・・ちょっといいかしら?」


「ん?何?母さん。」


「さっきお父さん遅くなるって言ったでしょう?実はね・・・・」


「・・・は?親父が任務先で死んだ?嘘だろ?」


「本当なの。」


「マジか・・・」


「それでね?ヴァリアルにお願いがあるんだけど・・・聞いてくれる?」


「内容による。」


「あなたには一人暮らしをしてもらうことになるわ。」


「・・・なんとなく予想はできたけど・・・一応聞いとく。なんで?」


「私の実家が遠いからよ。」


「なるほどな。」


「そういう理由であなたには一人暮らしをしてもらうことになるの。あと・・・婚約者の話はきいてる?」


「あぁ。確か・・・俺と同年代なんだろ?」


「えぇ・・・それで婚約者の方が「私と同居しませんか?」って言う提案があって・・・」


「なるほどな・・・まぁいいんじゃないか?別に俺は構わない。」


「本当に?なら・・・来週には引っ越しすることになると思うから・・・」


「わかった。って言うか親父の死因ってなんだ?そこを聞いてなかった。」


「それはね・・・敵国との戦闘中に・・・未確認機体が乱入してきたから・・・らしいわ。」


「なるほど・・・」


「それでね?ヴァリアル・・・」


「ん?」


「その・・・あなたの婚約相手ってどんな人だと思う?」


「なんでそんなことを聞くんだ?母さん。」


「だって・・・その人がもし変な人だったりしたら嫌じゃない?」


「あぁ・・・なるほどな。確かにそうだな。」


「まぁ・・・来週会ったらわかることだけど・・・(性欲お化けな家系の令嬢だって知ったらどうなるのかしら・・・」


「母さん・・・漏れてるぞ・・・」


「あらやだ!」


次回に続く?

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