『プロだけが知っている小説の書き方』
『プロだけが知っている小説の書き方』
著者 森沢明夫
飛鳥新社 本体一三〇〇円(税別)
大学卒業後出版社勤務を経てフリーライターとなり、二〇〇六年『ラストサムライ 片目のチャンピオン武田幸三』で第十七回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞したことが転機となり、執筆依頼が増え、二〇〇七年『海を抱いたビー玉』で作家デビューを果たす。
『津軽百年食堂』『ふしぎな岬の物語』『ライアの祈り』『夏美のホタル』『きらきら眼鏡 』などの作品が実写映画化されている作家が書いた指南書である。
小説投稿サイト「ノベルアップ+」に寄せられた、書き手のリアルな悩みに一問一答形式で回答されたものがまとめられている。
小説とは「キャラクターの心の上がり下がりを描くことで表現される成長物語」であると書かれている。また、苦しかったことからどうやって乗り越えたのか、不幸な出来事があったときこそ取材のチャンスであり、SNSのリアルな悩みを拾って作品作りに役立てよう、など具体的に書かれている。
小説をこれから書きたい人や書いていて行き詰まったときなどに役立つ書籍と思われる。十代の人で手にとって読みやすい出来になっている。なので、ある程度知っている人が読むと物足らない、子供向けっぽいかなという印象を持つかもしれない。
一問一答形式で書かれているところが、わかり易い。
主人公、ヒロイン、敵キャラ、サブキャラの幸不幸の起伏の図を用いて、どのタイミングで伏線を張ったらいいのか、なども書かれている。
「あなた」がどれだけ理解しているのかにもよるだろうけれども、小説を書いたことがあって、書き方がそれなりにわかっている人ならば、復習になるかもしれない。
けれど、一読する価値は充分あると思う。
十代の小学生や中学生、あるいは高校生くらいは、購入されるのもいいかもしれない。購入を検討するにしても、まずは書店や図書館を利用して、内容を自分の目でたしかめるのがいいと考える。
これから小説を書きたい、あるいはすでに書いているけどもっと面白い作品を書いていこうと思っている人は、一読して損はないだろう。
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