作家になりたければ、これを読め!
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『小説家になって億を稼ごう』
『小説家になって億を稼ごう』
著者 松岡圭祐
新潮新書 本体八〇〇円(税別)
一九九七年のデビュー作『催眠』が百万部越えのミリオンセラーとなり、実写映画化・連続ドラマ化されたあと、『万能鑑定士Q』シリーズも実写映画化となり、『千里眼』シリーズ、『探偵の探偵』シリーズも、地上波ゴールデン体で連続ドラマ化される。また近年では『黄砂の籠城』をはじめとする歴史小説も手掛け、『高校事変』シリーズを二カ月のペースで世に出しているベストセラー作家が書いた、作家の指南書である。
『Ⅰ部 小説家になろう』では、初心者でも書ける小説講座を、『Ⅱ部 億を稼ごう』では、プロ作家として第一線を走り続けるための処世術が書かれている。
本書のすばらしいところは、他の小説指南書には書かれていない事が多く書かれている点である。
作品を書き上げた「あなた」が出版デビューにむけてどう行動すればいいのか、出版刊行された暁には、担当編集とどう付き合っていけばよいのか。また、デビュー後は「売れる」ためにどんな戦略的振る舞いをすればいいのか、「売れない」事実に直面したときどんな心得を抱いておくべきかなどなど、様々なケースについてどうすればいいかなど、多岐にわたって書かれている。
ライトノベルはもちろん、小説家になろうやカクヨムについても触れられており、「あなた」が作品を書きながら抱く疑問にも答えてくれる一冊だと思われる。
世に多くの小説指南書があるけれども、作者の体験談ばかり綴られて作品作りには役に立ちにくい書籍も存在する中、本書は作家を志す人にはぜひ手にとってほしい一冊である。
作者や新潮社の関係者でもなければ回し者でもないけれども、定価八百円(税別)の価値は十二分にあると思う。
絵は少ないので、子供が読むには少々難しさがあるかもしれない。でも、中学や高校生くらいならば大丈夫とは思う。
キャッチーなタイトルに騙されて買いたくないと思っている人は、図書館に足を運び、借りて読んでみてほしい。
実際に「あなた」の目で見、読み終えて、購入を検討されるのも良いと思う。
作家を志しているならば、買って損はないだろう。
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