第6話 南極基地危機一髪【1回戦③】
みぃこさんが吊られて人となる。
これで人狼が1人になったと信じて残りのタスクを実行する。
まず私はマップ右上の格納庫に向かう。その時、ユキノさんも一緒だった。
そして格納庫のタスクを実行しようとした時、私はユキノさんに
殺られた私は頭の上に輪っかの浮かせた幽霊となった。
幽霊モードになると生きているプレイヤーには見えない状態となる。
【オルタ】:「ええ!? 嘘ー!? ユキノさんだったの? うわー、信じてたのに!」
少し前からユキノさんと一緒に行動していたので、白確と安心していたからびっくりだ。
ちなみに白確とは白確定のことで、白は人狼ではないという意味。
【オルタ】:「ということは前の時も誰かを
【ゆるる】:「正解よ」
同じく幽霊になったゆるるさんが答える。
ルールとして幽霊同士は会話が可能となっている。
【ゆるる】:「ちなみにもう1人の人狼は誰か分かる?」
【オルタ】:「みぃこさんでは?」
【ゆるる】:「正解」
それは良かった。
もしこれでみぃこさんでないなら、先程の投票は失敗で、あの中に人狼が2人もいることになる。そうなればクルーと人狼の数が同じになり、こちらの負けとなっていた。
【オルタ】:「それじゃあ、あとはユキノさんは吊れば勝ちということ?」
【ミカエル】:「そうそう。早くオルタの死体が見つかり、会議の投票で見事吊れればね」
【みぃこ】:「ユキノー! がんばれー!」
【ゆるる】:「さて、私達もタスクをしないとね」
そう言って、ゆるるさんは離れる。
幽霊になると生きているプレイヤーを人狼からの攻撃から護るというシールドが存在する。
ただそれを得るにはタスクをこなさないといけない。
しかもシールドは1回きり。
私もタスクに向かうべきだが、誰かに自分の死体を見つけて欲しくて、つい死体周辺でうろうろしてしまう。
【オルタ】:「誰かー! 私を見つけてー!」
【卍】:「叫んでも誰も見つけてくれないでござるよ」
しかし、驚いたことに詩子さんが私を見つけてくれた。
そして緊急ブザーが鳴る。
【オルタ】:「おっ! 見つけてくれた」
【卍】:「嘘だろ!?」
◯
【詩子】:「はい! 私が見つけました! 場所は格納庫です」
【ユキノ】:「なるほど。オルタか……一体誰が?」
ユキノさんが悔しそうに言う。
(どの口が!)
悔しいのは騙されて殺された私だ!
【ユキノ】:「人狼は右側のエリアにいた人かな?」
【コロン】:「なら私は左上の管制室にいたので違いますね」
【ユキノ】:「1人?」
【コロン】:「通報前は1人ですけど。その前に通路でクエス先輩とすれ違いました。そうですよね?」
【クエス】:「うん。すれ違ったね。ちなみに僕は医務室にいた。ユキノはどこにいたのかな?」
【ユキノ】:「私は食堂にいました」
【クエス】:「その前は?」
【ユキノ】:「娯楽室です。あとは……詩子先輩は?」
【詩子】:「通報の前は実験室。それから格納庫に向かい、オルタの死体を見つけた」
【クエス】:「なら人狼はユキノだね」
【コロン】:「ですね」
【ユキノ】:「なんでですか?」
【クエス】:「自分で言ってたじゃん。右側にいた奴が怪しいって」
【ユキノ】:「なら詩子先輩だって右側じゃないですか? もしかしたらオルタを殺した後で自ら通報した可能性もありますよ」
【コロン】:「というか前から怪しかったですからね」
【ユキノ】:「コロンです! こいつが人狼です。私を吊ろうと画策しています」
【クエス】:「コロンは無理だな」
【詩子】:「最後に言い残すことは?」
【ユキノ】:「信じて! 私じゃない! そうだ! みぃこの言葉を思い出して! みぃこはクエスとオルタが怪しいと言ってたよ!」
【クエス】:「そのオルタが
【ユキノ】:「なら怪しいのはクエス先輩だ! 皆、冷静に考えて」
【詩子】:「これで終わらなかったら、次にクエス先輩を吊るから」
【コロン】:「さようなら〜」
そして投票の結果、ユキノさんに3票入り、彼女は追放された。
画面がクルー全員の絵に変わり、上には『Crew Win』の文字が書かれている。
【ミカエル】:「お疲れー」
【ゆるる】:「お疲れ様」
【卍】:「ナイスでござるよー」
待合室に戻ってきた皆は
【ユキノ】:「くそー、あともうちょっとだったのに!」
【みぃこ】:「本当惜しかった。残念だ」
【詩子】:「んー? そうかなー? 結構怪しかったぞ」
【コロン】:「ですよね」
【みぃこ】:「えー!? そんことないよー!」
【ミカエル】:「で、オルタはどうだった? 初めてやってみて」
【オルタ】:「難しいですね。タスクをこなしつつ、誰がどこにいてどう動いたとか考えないといけないから」
【ミカエル】:「ぶっちゃけ直感でいいかもね。みぃことかよく直感で誰それが怪しいとか言ってるし」
【みぃこ】:「一応、考えているからね! 考えて分からないから、最後は直感なの!」
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