最後の試練
最終試練。はっきりとした条件はわからないが、恐らく
しかし、どうやって超えるのか。単に倒すことなら楽だが、相手は自分自身の深層心理。深い所に眠っていた、翠夢の闇、その奥にいたモンスター。
†††††††††††††
「どいていろ。こいつを滅ぼす」
「はい…滅ぼすって…」
「そのままだ。こいつを倒さなければ俺たちはこの世界から出ることができない」
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『2人で話すとか危ないな』
翠夢は、この
手始めなのか、
「翠夢さん、危ない!」
「!!(…危ないはずだが、見たことがある気がする。この動き、かつての俺に近いな。怒りに身を任せるだけの動き)」
「ええ…なんであっさり回避できるの…そういうのは苦手だって…(やめて…)」
見たことがあった。そして、この動きに有効な方法は…正面からのカウンターだった。怒りに身を任せて殴りかかっているところに、近づいて額にめがけて一撃。この動きは、反撃してこないと思っているからこの動き方だ。
一撃を加えることに成功。翠夢の考えの通りだった。
『ぐぎゃああぁ!』
翠夢は、倒れ込んだ
「出会ったときから思っていた。お前は、過去の俺なんだな」
『それがどうしたぁ…』
「過去の俺は、やったことを後悔も反省もせずに生きてきた。そんなこともあったが未来のために無視してきた」
『古い話は忘れろ…それがいいと言われ続けていただろう!』
「いや、このタイミングだからこそ俺は受け入れないといけない。最後の試練が自分を超える事だと解釈したが、過去を受け入れろということだと考えた。俺は過去を忘れない。受け入れて、背負っていく」
翠夢の過去は本当に嫌なことしかなかった。嫌なことしか覚えていないのかもしれない。小学生の頃はまだ良かったが、中学生から崩壊していっていた。その時の性格は、
いつ頃か、この考えは消えたと思ったが、そうではない。深層心理の奥に隠れていっただけだった。病院送りになる傷で、後悔と罪と罰が出てきてしまった。心の闇だったのだが、これらをとうとう乗り越える時が来た。
「
翠夢は、自分の過去と闇を象徴していた、
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