最後の試練を待つものは…
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今まで、この世界で行ってきたことは非常に厳しいことばかりであったが、その厳しい試練はまだ終わっていない。現在いる建物からは怪しい光が出ていた。その建物から出ている光源に行くと、屋上へ続く階段があった。屋上に出た後、最後の試練が待ち構えているようだ。この建物は大きい。
そこに待っているのは何か。翠夢は既に感づいているようだった。
「今までありがとう。ここからは巻き込むわけには行かない。行ってく…」
「だめ…私も行かせてほしい」
「なぜだ。ここから最後の試練になるぞ。そうなれば君を守れる保証はないぞ。だから、1人で…ん!?」
翠夢は、1人で行こうとし、階段を上ろうとしたが、見えない壁に阻まれる。
「これは…」
「何かに阻まれたようだけど…私にはそれが無さそう。もしかしたら、2人で来てほしいのかな」
「そうか…結局瑠璃を連れて行かないといけないのか。この後はすごい危ないと思うから、俺の言うことを聞いてほしい」
「はい。今までも危ないことが多かったので、聞きますね」
この後に待ち構えているものは何か。それはおそらく、翠夢自身であること、恐らくそれを乗り越えないといけないこと。
さらに、瑠璃が居ないといけないと言うことは、瑠璃にも何か起きることは間違いないこと。それが何かはわからないけど、性的なものである可能性を否定できないこと。
これらの話を、先に瑠璃にしていた。これからどうなるかはわからないが、次起きる事、それに対応できればもう終わらせられる。
それに、あちらこちらに見えていたツリーが消えていた。死を想像させる雰囲気ではあったのだが、それが消えている。空の色こそまだ赤いままだが、ツリーが無くなった世界は統一感があった。それほどに、ツリーは異物だった。
「よし。先に進もう。このてっぺんに、待ち構えているはずだ」
「はい。怖いですが、何とか生き残れるようにします。諦めないで進めます。この世界に入ってきたときのように」
「そうだ。それでいい。次に居る相手は…最期になるかもしれないな」
一番上にたどり着いた。そこには…
『やっとたどり着いたか』
「想像の通りだな。瑠璃、離れていろ」
『今まで逃げ続けた男が、女を突き放すだと?』
「危ないからな。なぜここにいるのかはわからないが、お前を倒すのは難しくはないはずだ」
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一番上、最終試練に出てきた人物は、翠夢の夢の中に出てきていた、
こいつの正体は不明だが、この世界に出てきたと言うことは、翠夢は
『ははっ…』
瑠璃は、
「おい!その子に手を出すな!」
『なぜ?!こいつは必要ないだろう!必要ないなら何もするなよ卑怯者!…ああ…なんで殴りつけるんだ』
翠夢は怒りを覚え、横から殴りつけることで
『そうか…ならば…お前の身体を乗っ取ってやる…』
その後、
倒れ込んだ身体は、何事もなかったかのように起き上がった。
翠夢の身体は、乗っ取られてしまった。
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