電車に乗って、博物館デートへ 前編
☆彡
翠夢と瑠璃は、電車内に揺られている。デートに向かうため。
電車では人はそれほど多くはないが、揺れることもある。流石に手を繋いだりはしておらず、2人で座れる時は座り、そうでない場合は立つ。
瑠璃は電車が揺れて身体のバランスを崩してしまう時もあった。未だに男性を怖がっているところはあるが、翠夢のことはほぼ完全に信用しているようだ。乗る前に支えると翠夢が話しておいたのも理由だが、危ないときは翠夢を頼って支えてもらうことが出来ている。
とはいえ、実際に支えることになると、瑠璃の背中に翠夢の手が回ることになる…
バランスを崩すたびに翠夢は感情が動かされる。
何とか守らねば。
しかし、守ろうとして支えると、恋人の顔が近くにある。流石にカップルでないと行わない行為をするべきではない。無理にしてしまえば、関係は崩壊するだろう。
☆彡
そんなことを考えつつ、電車を乗り継いで博物館にやってきた。翠夢と瑠璃の考え方的には全く合わなそうな、博物館デート。それも、コンピュータ関連、科学系の博物館デートである。
今回の博物館は科学系ではあるのだが、ものによっては何故かゲームも存在する。いろいろ最先端だったものも同時に展示されているようだった。2人は、それを1つずつ見ることにした。
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「これ…カーネージハートだな」
「なんて恐ろしい名前。大虐〇って…でもされてしまうのは人ではない…よね」
「一応そうだな。このゲームは、ロボットゲームと言えないこともない。ただ、自分で乗り込んでやるものではなくて、そのロボットをソフトウェアで制御するんだ」
「ソフトウェア?」
「プログラムではあるのだが、パーツを付けて制御できるんだ。かつてはプログラミング教育に利用されていたらしい。そう考えると、瑠璃でもできるかもしれない」
ただ、そもそもがロボットゲームであり、瑠璃はそこまで強く興味は持たなかったようだ。
「(やはり女の子にはこういうゲームは難しいのか…)」
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他には、こんなゲームがあった。
「何これ…勇者伝説
「ああ、これか。最後の敵がいろいろ問題があったらしく、子供が変わった姿だったから今から遊ぶのは難しいゲームだ」
「最後の敵…」
「まあ、今はそこを改善したものがあるらしい。みどりの奇跡改という名前だ」
「ひらがななの?」
「
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それ以降も、いろいろと展示を見たが、そんな中で瑠璃が一番夢中になったのは、特殊な技術であった。
瑠璃は、こういう科学関連の技術に少し疎い所があるのだが、最も興味をひかれた展示が、精神的な技術である。
「何…これ…マインド・トラン…ス?ミッション?」
☆彡
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