第12話

夏休みが終わり、宙斗達の学校の新学期が始まった。


『今日から、新学期だぜ! 気持ちを新たにして頑張って行くか! ……それと、夏休み明けから、緑ヶ丘祭の準備が始まるんだ。俺達のクラスは喫茶店をやるんだぜ。……あ~、楽しみだなあ。  宙斗』


『わあ、楽しそうだね~。私も元気になって、来年は遊びに行きたいな。……じゃあ、バイバイ。  千歳』


『こんにちは、千歳さん。ガッキーの彼女の奏よ。あなたに手紙を書くのは初めてね。……今日は、手紙に面白いものを同封しておいたの。私たちのクラスは、コスプレ喫茶をするのだけどね。どうせ、あの二人は詳しいことは書いていなかったでしょう? まあ、自分が女装するなんて、知られたくはないでしょうけど。……ガッキーが赤ずきんちゃんで、バカ宙斗がアリスのコスプレをするのよ。衣装を試着した時に撮った写真を見て、大笑いしなさいな。……じゃあね。  奏』


『奏さん、手紙と写真、ありがとう。二人とも、可愛かったよ~。もっと、ニッコリするといいと思うよ。……緑ヶ丘祭、楽しんでね。……バイバイ。  千歳』


 この後も、千歳たちの文通は途切れることなく続いた。

 でも……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る