第6話

「ぴっぴ~~」

「どうしたのライム?」

「あさって関西男子のライブだよ!」

関西男子とは7人組のジャニーズグループだ。ちなみにぴっぴはたあくんのファンである。ネットの番組で本人に会えて話すことがあり、ライブに招待されたのだった。

「忘れてたけどそーだね!楽しみ!」


ライブ会場にて

「リカコ~~!!こっちだよ。」

「うち関係者席初めて。」

「でも一回TGCでみんなに会ったんでしょ。」

「そうそう。挨拶もしたよ~~。めっちゃ良い子だったよ(笑)」

「良いな~、たあくんとしか会ったことない。」


終わったあと

「もうライム横でうるさすぎ!」

「だって生りゅうちかわいすぎたんだもん。」

「一番目立ってたよ(笑)」

「でもファンサくれたよね!」

「絶対うちらって気づいてたよね。」

「楽屋挨拶(笑)行こう。」


コンコン

はーい。


「あ、ぴっぴさんですよね。今日はありがとうございました!」

「Youtubeで見てます。」

はじめてメンバー全員に会ったあ。

「ありがとうございます♡私も昔からファンでした。」とぴっぴ。

「ぴっぴさんにそう言って貰えるの嬉しいです!」

「SNS用に写真載せても良いですか?♡」というと

「良いですよ!」

「私もアーティスト活動してるんで、私の曲もきいてください♡」というと

「そうなんですね!」


挨拶を済ませて楽屋を出た。

「ねえ感動なんだけど。」とぴっぴ。

「さすがにテンション上がるよね」とリカコ。


ガチャ

そのとき楽屋のドアがあいた。

出てきたのはたあくんだ。

「あのぴっぴさん、良かったら連絡先交換しませんか?」

「あ、良いですよ♡」


「やばい。たあくんのラインだ(笑)」

「関西男子チョロすぎ(笑)」

リカコと話していると、スマホを見ていたライムが肩を強く叩いた。

「何?」

「あんた、またなんか余計なことした?炎上してるみたいよ。」

「えーわかんなーい」


ぴっぴがライブ前にしたツイート

「関係者席の行き方わかんない~~。てか楽屋挨拶緊張するう。」

これで炎上していたのだ。

「自慢?」「行けなかった人もいるのに。」「ファンの気持ち考えてください。」


「事実言っただけじゃん。なんで炎上してんの?」

鈍感なぴっぴである。

「関西男子って人気だからさ、過激なファンもいるのよ」とライム。

「はー??ファンだるすぎ。こっちは人気だから呼ばれてんだよ。陰キャどもが。」とぴっぴがいうと

「だるいね。」とリカコ。

ぴっぴはこうしてたまに炎上することがあった。

そのたびに言うのが「羨ましいんだろ。じゃあお前も有名になってみろよ。」だった。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る