story22 楓華、ついにペットを飼う

場所はまたしてもwood Islandに移る。

楓華はなんともまあ大胆であった。

恥じらいもせず、拠点より少し高い位置にある崖の先端に寝転び月を見つめていた。

忘れてないだろうが、この世界において楓華はかなりレア度の高い服以外着ることはできない。

最初に来ていた服も帝国に置いてきた上、ルーナから受けとったゴスロリドレスはついこの間の戦闘の際に失っている。

まぁつまりはだな、今楓華は一糸まとわぬ体を晒して崖の上の草むらに横たわっている。


衣服という布を通さず直に触れる夜風、雑草、花。そして眼前には幻想的な白い月が見える。

この時点でわかるのは、白い月が見える方向に帝国アイラン・サイラルがあるのは間違いないということだ。

あまり詳しくないが占星術を少し齧ったこともあり、多少は自分の位置も割り出すことが出来ている。

しかし、それをさておいてもそんな姿でいるのはもはや現代芸術に等しい。


ふと楓華はその場に立ち上がり背中から大天使を思わせるほど純白で大きな大きな羽を生やした。

月の光に照らされて美しい。


そしてその羽を広げ崖から飛び立った。そして降り立った先は先日の古龍との戦いにて破壊の限りを尽くされた場所である。


「うわぁーボロボロ。ん?なにあれ」


ふと古龍が死に絶えた場所に何か長い棒状のものが刺さっていることに気づきスタスタと歩き出す。


「うんしょ!フッ!これは…槍?それも少し黒いオーラが出てる上なっがいよこれ。なになに、名前は…〈亡国の槍〉?うわーこれちょっとなんかかっこいいぞぉ?もらっちゃおー。」


楓華は全長3mはあろうかという長槍を片手で軽々と振り回す。


「軽いねーこれ、何でできてるんだろ。にしても亡国の槍なんてすっごい物騒な名前だねぇ。まぁよし。かっこいいこれ〜えへへっ」


そして時も忘れてひたすら長槍を振り回し、使い方のコツを覚え始めた頃遠くから声が聞こえる。


「楓華さんそんなところで何してるの?」

「あ、にゃいくん!」


楓華は再び羽を広げ崖から声をかけるにゃいの元へ飛び立つ。


「羽でか!てかその姿//」

「あ、ごめんごめん。服着れなくてさー今隠すよ。」


そう言って楓華は自らの羽で全身を覆った。


「でさ、コレ見てよ。あの古龍倒したところにすんごい長い槍が刺さっててさ、かっこいいから頂いたの〜」


言いながら楓華は亡国の槍を片手で回してみせる。

まだ拾ってから1時間も経っていないというのに、無我夢中で振り回し続けたことにより得たその繊細な動かし方や逆に大胆な使い方。それ等を自重もせず次々に見せつける。

3mを超えるその長槍の切っ先は音速を超え軌道上にある空気すら切り裂き常に風切り音が鳴る。


にゃい「ふわぁー!すごいにゃ!」

楓華「エヘン」


と、そこにもう1人

「おーい、さっきからものすごい風切り音が聞こえてるけど大丈夫かい?って楓華さん何その長い槍、てか服ないの?」

にゃい「あ、兄ちゃん!見てこれ!楓華さんがすごい長い槍片手で振り回してたの!」

仁「どれどれ、見にくいな…〈照らせ〉ほぉ…これは…うん、すごいね。なんというか禍々しいし、それどこで手に入れたのよぉ」

楓華「これはね、古龍が伏したところに刺さってたんだよ!名前は〈亡国の槍〉って言うそうな。」

仁「かっこいいねぇ…その、天使姿には少し似合わないけど、地球で見た某アニメのワンシーンを思い出すよ、ヱ何とかってやつの」

にゃい「それだともう一本あるといいよね」


3人が話し合っていると突如空が白く輝く。

「「何?!」」「ま、眩しい!」

その明るさ、さながら超新星爆発の如し。

一瞬にして昼間のように明るくなった空ににゃいと仁は直視を出来ず目を伏せて跪いている。

しかし楓華はその場に立ち、その光を見つめている。

直後、楓華の背中から生える純白の羽根がその光と共鳴するかのように光り出す。

「な、なんで楓華さん無事なの?!」

「やっぱり人間と天使のハーフだからって事?」

「うーん、そうかも。2人にとって直視できないこの光が私には眩しくない。それどころからまるで真冬にお布団にくるまっているかのような暖かさすら感じるよ。すごく、すごく気持ちいい//」


「やっと見つけました!あなたがルーナ様の言っていた救世主の1人、西園寺・ローズベルク・楓華様ね!私はルーナ様に使える下級天使のアンジェラでございます。ルーナ様の名により、今日この瞬間から貴方様の奴隷、ペットとして仕えます。よろしくお願いします!楓華様!」

そう言いながら1人の天使が現れた。身長は160cm程と楓華と同じぐらい。服は来ておらず、遠方で5人を案内した天使と同じような見た目である。しかしこちらにナニは着いておらず完全に女の子だ。ちなみに金色に輝く髪はとても長く、先端は足首に届きそうだ。


楓華「え?ペット?奴隷?ルーナの配下?えー!どういうこと、ちょっとついていけないよ!」

アンジェラ「大変失礼致しました!お詫びにこのムチで私を叩いてください!さぁ!」

楓華「待って待って!もっと追いつけなくなったよ!お願いだから落ち着いてぇ!…そもそも私攻める側じゃなくて責められたいし。」

アンジェラ「失礼いたしました!ではこの奴隷の首輪を私目の首につけてください。そして『契約』と唱えれば完了です。さぁ!」

「えぇ…じゃあ失礼して。『契約』これでいいの?」

「えぇ、大丈夫ですとも。ちなみにこの首輪、はめれば一生取れることはありません。よろしくお願いします、ご主人様!」

「ちょっと爆弾発言!」

「エヘヘェ」

「と、忘れていました!楓華様!こちらへ来てください!」

「ん、いいよ。」


アンジェラの声掛けに応えると、突如2人の目の前に空へと続く階段がある。


3人がその階段を登るとそこには中心にぼんやりと光を出す長く白い槍が浮かぶ円形舞台とそれを囲む幾千の花があった。


「アンジェラ、あの槍は?」

「あれは天使族に代々伝わる長槍です。名は〈エンジェルスピア〉です。伝説によると、かつてのこの槍を持っていた天使族の王が軽く突きを繰り出すだけで6つの山を穿いたとされています。」

「そんなん私が持ってていいの?」

「もちろんですとも!貴方様にはその資質があります!さぁ、手に取ってください。」


楓華は覚悟を決めその槍の持ち手に触れる。

直後、2人の全身に心地よい快感が走る。


「んあああああ//!な、何この感覚!何もしてないのにイッちゃうよぉ!」「ふにゃぁぁ!私もイっちゃいますぅ!」


その突然で強烈な快感に2人はその場で果てた。


そして楓華の体液を浴びた〈エンジェルスピア〉は再び快感をもたらす。

2度目にしてさらに強い快感に再び果てながらこぼす。

「んんん/////そ、そうでした!この長槍、所有者の濃厚な体液を浴びる度に所有者と近くにいる天使族に強制的にマスターベーションをもたらし、同時に進化するやりでした!ァン」

「そ、そんなぁ!んッ//と、止めてぇ!助けてぇ!しんじゃうからぁ!ああああああああぁぁぁ!!」


そして果てては体液を出し槍が強化され強制的にマスターベーションを繰り返し、2時間がたった頃。


ドライになり何も出なくなった楓華はその場に倒れ伏していた。辺りは〈エンジェルスピア〉の明るさに加え、楓華の体液でびちゃびちゃに濡れている。


数分立ち、楓華がゆっくりと周りを見渡すと自分と同じようにぴくぴくと痙攣しながら横たえるアンジェラに加え、円形舞台に来た時には2人以外いなかったはずなのに自分と同じように横たわる天使が20人程いた。


(えぇ…とりあえず終わったけど、なんかめっちゃおるやん。100回目のマスターベーション超えてから数えてないけどめちゃくちゃ気持ちよかったな、すごく。てかアンジェラは大丈夫かな?)

「あ、アンジェラ、大丈夫?」

「んえぇぇお手手に暖かい感触がぁ。!ふえ?!楓華様!わ、私は大丈夫ですよ!って何してるんですか」


アンジェラが驚くのも当然である。

度重なる強制的マスターベーションによる快感で恍惚とした顔を浮かべ、羽根含め全身が自らの体液とアンジェラの体液によって濡れており、さらに快感を求めようとしてアンジェラの華奢な手を自身のクリの中手首まで入れて掻き回している。

もはや自分でも気づかずになんでもいいから快感を、と求めるその姿はエロスでしかない。

他になんと形容できようか。


「アンジェラ、主人として命令よ、私にもっと快感をもたらしなさい!」


「ふぁ、ふぁい!では失礼します。」


アンジェラはそういうと、楓華の中に入れられていた手を匠に動かし性感帯を優しく刺激し始めた。

それと同時にもう片方の手でアナ〇の方を攻め始める。

さらに楓華の乳首を下で舐め回す。


「んッ//」「アッ//」「出、出る!」


と楓華が喘ぐと楓華の中に入っていた手を引き抜き、先程まで乳首を舐めていた口を楓華の下の口へと移しその体液を浴びた。


「!ガボボボボ!おえぇ!お、多すぎます!」


しかしアンジェラがそう嘆いても勢いは止まらない。


そしてやがてその噴水は止まり、2人ともその場に再び倒れ伏す。


翌日、楓華は最初に寝転んでいた崖の上で目を覚ました。


(あれ?私昨日崖の上にいたはずなのになんで拠点に居るのかな?てかなんだろうこの槍、ふむふむ、〈亡国の槍〉と〈エンジェルスピア〉?まさか双槍使いになったってことかな?まぁいいや、なんか記憶が曖昧で何も思い出せないけど、なんかすっごく体が重いからもう1回寝よっと。)


そして過激な夜を過ごした楓華は再び眠りにつくのであった。





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