Story 10 パーティー結成、そして…

翌日、食事の後別れるまではスカートにチューブトップのすごくやばいギャルみたいな格好をしていた楓華が青いゴスロリ服にフリルのついたレースの手袋、そして青い靴を履き、白うさぎの形をしたかけかばんを肩からかけて現れたため、当然みんな驚いていた。そして訓練の結果、私と中鳥、遊田、燈威、美帆、アイリスは今後同じパーティーの中で動くことになった。


構成はこうだ


前衛:楓華、中鳥、遊田

中衛:満帆、アイリス

後衛:燈威(指揮官)


基本的に中鳥が壁により攻撃を防ぎ、私と遊田が上から仕掛ける。

そして満帆は聖属性のスキルが使えるのでタンカーとヒーラーを担う

アイリスは防ぎきれなかった、もしくは取り逃した敵を倒す。

そしてそれらの動きを細かく指揮するのが燈威。


我ながらなかなかの兵法だと思うのだ。


速く外に出て戦ってみたいな。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

帝国アイラン・サイラル近郊、原初の草原


早速許可を貰い、組み立てホヤホヤのパーティで戦っていた。


しかし大天災が近い事が関係しているのかこの世界を知らない私でもわかるぐらい魔物の数が多い。


見える範囲だけでも2万はいる。


敵はゴブリン、ホブゴブリン、ゴブリンロード、オーガ、オーガロード。


面白い。この勝負、買って出よう。

すると同じことを考えていたのか、逃げるという選択を持たぬ指示が飛んだ。

「敵がどんな強さ変わらかないけど、僕達でどこまで倒せるか試そう!」

「中鳥!鎢の巨壁を展開しろ!」

「楓華!広範囲攻撃魔法を用意しろ!」

「遊田!神速で敵将をうて!おそらくうなじが弱点だ!」

「アイリス!2人が取り逃した敵の殲滅を!」

「満帆!聖属性魔法で支援を!」

「僕はここから指示を出す!さぁ、行くぞ!」


その言葉の直後戦場に轟音が響き渡り、中鳥が巨壁を作り出した。


更に楓華が広範囲魔法、「破壊をもたらす大岩Meteor」を発動した。


空が赤黒く染まった雲に覆われた刹那、その雲を引き裂いて巨大な隕石が現れた。

それはとてつもない熱を放ちながら大地へと向かい、直後耳をつんざく爆音と全てを吹き飛ばす爆風で鎢の巨壁に隠れていなかったほとんどものが消し炭になった。


しかし爆音と爆風が収まり立ち上る煙の中にはまだ一体のゴブリンロードが居た。


「くそ、人間共め、我が配下を殺し次はこの俺をも殺すか!舐めやがって!俺の渾身の秘技に消されて死ね!」


「火山神の怒り!」


突如ゴブリンロードの背後から幾千の噴石が溶岩を撒き散らしながら飛んできた。

あれはまずい!中鳥の鎢の巨壁でも満帆のバリアでも防げないぞ!


「創作魔法!Ice Dragon Blast!発動!」


私が手を前にかざしながらそう唱えると手のひらから数十cm先のところに白い冷気を纏った直径5mの球体が現れた。


「ウオオオオアアアアアアアアアッッッッ!!!!!」


そう叫んだと同時に大きく展開された極寒の吹雪が全ての飲み込んだ…が、突如楓華とオークロードの姿が消え、魔法が打ち消され衝撃波も消え去ったあと、立ち上る土煙の中に黒と紫が混じったような禍々しい姿をした龍がいた。


「フッフッフ、引っかかったな馬鹿ども!

お前らのお仲間さんは俺が転移魔法で遠くかなたへ飛ばした!戻ってくることは不可能に近いだろうな!ガッハッハッ!さらばだ!」


身勝手な行動で戦いに挑んだ結果、仲間が消えた。

この意味を彼らは深く噛み締めるのだった。


∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞


ザワザワザワ

風の音が耳に入る。


ここは、森の中?


どこだここ。




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