Story 8 1V34
前世の俺はFPSにドハマリしていた。
特にハマっていたゲームは色んなキャラの中から1人選び3人でひとつのチームで戦うゲームだ。
俺はピストルとMG、SRを愛していた。
過去最高の戦いは1V10なんてこともあったがあくまでゲーム内でのできごと。加えて今は現実世界。しかしここは異世界で俺は創作魔法が使える。
創作魔法はどんなものでも作り出すことが出来る。
おれはこの世界に来て決めていたことがある。
それは「絶対に自重しない。」
前世でよく見たファンタジーノベルの主人公は自重しないなどと言いながら戦いの中で実は自重していた。
私は前世から思っていることがある。
みんなに持て囃されたい。
みんなに褒められたい。
誰よりも目立つ人間になりたい。
男じゃなくて女になりたかった。
誰よりも強くなりたい。
誰よりも楽をしたい。
ゲームだけしていたい。
本だけ読んでいたい。
幸せになりたい。
承認欲求を満たしたい。
私は神の手違いで女になった。
それもとても美しく、可愛くて、エロい。
私は、私は楽しく生きたい!
「フフ、フフフ。アハハッ夢が叶った!夢が叶ったんだよ。俺は、いや私はこの世界を救う救世主となり、やりたいように生きて行くんだ!」
そんなとつぜんの言葉にみんなが動揺した。
クラスメイトだけじゃない。
フェリックスさんも、別次元から見ているルーナもだ。
しかしそれがどうしたという。楽しい、今私はこの状況を楽しんでいる。興奮している!
自重しないと言ったが、ここでは銃火器を使わない。魔法を使おう。
「どうした?さぁ戦いを始めようじゃないか!さぁ、全員一気にかかってこい!!」
みんなが硬直していたのはルーナの加護、王者の覇気のせいだろう。
しかし、みな私を楽しませてくれ。
ウオオオオオオアアアアアアアアアアアアアーーーーーッッッッ!!!!!
訓練場はクラスメイト達の雄叫びで満たされた。
全体は燈威の加護によりステータスが底上げされ、なかなかに手強い状態になった。
私も本気を出そうか。
「創作魔法!神の
ドドドド!!!
縦2列、横2列の攻撃型、支援型に別れた34人の編成が私の元への向かってくる。
更に攻撃型魔術師達が私に向けて「フレイムLvⅧ」や「ウォーターカッターLvⅧ」、「Earthquake Impact LvⅧ」を放ってくる。
しかしだからなんだと言うのだ。
「絶対防御発動」
突如私の体が薄い黄金のバリアに包まれた。
これであれらの魔法は全て無効になるだろう。
ZUGOOOOOON!!!
着弾した魔法が私を中心にクレーターを作り上げる。
シュゥゥゥ…
「やったか!?」「おい待てそれは死亡フラg」
立ち込めた煙が消え、その中心には仁王立ちの楓華の姿が現れた。
「お前らの本気はそんなものか?温い、温いぞお前ら!」
「神の
刹那、クラスメイト達の上空に渦巻く雷雲が現れ青と白が入り乱れた一筋の雷が落ちた。
DOGAAAAAAAN!!!!
「「「「うわぁー!!!」」」」
大半がその一撃でやられたようだが、着弾店には、避雷針を多数作った鎢の巨壁と薄らと白く発光するバリアが展開されていた。
どうやら遊田、中鳥、燈威、璃来、アイリス、ナターシャは攻撃を凌いだようだ。そしてもう1人、あのバリアを展開している本人、満帆が生き残っていた。
いや、よくやるな。あの一撃はかなり強い部類の攻撃だと思うのだがそれを凌ぐとは。
しかしこちらにはまだ手札がある。
「滅せよ、風神の
直後楓華の眼前に風の球体が生成され、数秒で風の刃に変わった。
シュイーン スルリ
コンマ0.1にも満たない直後、鎢の巨壁とバリアが空間ごとズレ、音を立てて崩れた。
更に風神の一太刀が過ぎて削れた分の空気を補う為、そこに突風が現れ残ったみんなをリングのタイルごと引き剥がし全員を壁にたたきつけ、戦いは幕を下ろした。
「…こ、これは一体?な、な、何が起こったというのだこれは。夢か?なぁどうなんだ?…と、ハッし、試合終了!即座に回復を施せ!」
私は1度言ってみたかった言葉がある。
それをここで言わせてもらおう。
「あれ?私なんかやっちゃいました?」
よし。
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